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アンデルセンの目でみてみよう。-第3夕講

昔々のデンマークに
ある一人の童話作家がそこに存在しました。


日本の多くの方がきっと
1度は読んだことがあるに違いありません。

その人の名は
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
といいます。

アンデルセンの目で見てみよう。


彼は1800年代の中頃、
物心両面において
貧しい農村社会であったデンマークを
しっかりと見つめていた人です。


彼はただ見つめただけではなく
童話にして、

その世の有り様、在り方を
現実社会に訴え、
多くの人に深い感銘を与えたのでした。

彼の作品に宿る思いが、
のちに、
デンマークを住みよい国に導き、
デンマーク国民の心を豊かに育ててくれた。

そう、私たちは思うに至っています。

「いじめ」については「みにくいアヒルの子」

「貧困と幸せ」については「マッチ売りの少女」

「自己責任」については「赤いくつ」

「福祉・おもいやり」「ナイチンゲール」

「自己決定」「人魚姫」

「政治」「裸の王様」などなどです。

アンデルセンの作品にヒントを得つつ、

私たちの社会を
「当事者」の目線から、

対話の形で
眺め、見てみたいと思います。

第2夕講はこちらからご覧ください
https://note.com/finolykke/n/n407ee0b826d0

第3夕講 「違って当たり前」を大切にする学校教育


はると:Chibaさん!きょう、学校に行ってきたよ!

Chiba:お帰んなさい!
私たちは、ずいぶんと仲良くなったよね。
これからは、さんづけで呼ばなくていいよ、「じぃ」でいいよ!


はると:じぃ? みじかくていいね!学校もいる時間、短かった!


Chiba:ははは!
そうそう、学校はね、
面白いことしかないから。
あっという間に終わっちゃうと思うよ。

はると:宿題もあったけど、大したことなかったよ。
なんか、こんどのお休みで面白いものを1つ見つけて
学校に持っていくだけだった。

Chiba:ふーん。そうなんだ。
じぃの孫娘はね、クラスのアイドルの
小熊のぬいぐるみを帰るとき渡されたんだ。

「お泊まりさせてあげてね」って。

次の日、学校へ行って
ぬいぐるみが家で何をしたか、を
みんなに話してあげるのが
宿題だったんだって。

ぬいぐるみは、
毎日友達が代わる代わる家に持ち帰ること
になっているんだよ。
ね、かんたんでしょ!

はると:へぇ、じゃぁ、
僕の学校でもやるときは、
ぬいぐるみが僕の家にきた時の
話をすればいいんだね。
それも簡単だなぁ!でも、ちょっとデンマーク語が心配だなあ~


Chiba:うん。だから、最初のうちは、
いろいろ、じぃが聞くから、それに答えてくれればいいよ。

ただし!本当のことを答えること。

「ゆびきりげんまん 嘘ついたら げんこつだ」
なんてじぃが子どもの頃は言われたもんだよ。

はると:えー!初めて聞いた!
じぃがげんこつするの?げんこつは嫌だ~!
嘘はよくないしね、わかってるから大丈夫だよ。

Chiba:今日は学校が最初の日だったよね。
それじゃあ一つ目!聞くぞ!


Q クラスのお友達は全部で何人?

A え~と、全部で24人以上いたかなあ~、多分。
Q   先生は君たちに何て言った?

A   マーキット先生は
「誰でも、いつでも聞きたいことが
あったら手を上げなさい」
って。
僕以外のほとんどの子が手を挙げてたよ。
お友達は手を挙げるとき、
パーじゃなくて、みんな人差し指を「1」にして
手をあげてたよ。

Chiba:日本とは違った手の挙げ方だねえ~。
答えてくれてありがとう。

・・・きみは手を挙げなかったの?。
それで?ほかの子に変にみられた?なんか言われた?

はると:ううう~ん、何にも言われなかったし、
遊びの時も仲間外れにされなかったよ。

Chiba:どうして仲間外れにされると思ったの?

はると:僕は日本人だからさぁ。
何か言われるかなぁって思ってたけど。


髪ばかりでなく、顔も身長も結構みんな違ってさ。
でも、いろんな子もみんな一緒に遊んだよ。

Chiba:そうか、違うことが当たり前っていいね。

はると:そう、一人だけ目立たなかったよ。
あとはね~、
日本の幼稚園では先生が、「●●しますよー」
「次は○○しますよ!」って、決めていたのね。

デンマークはさ、0年生は
歌を歌う時間、
絵を描く時間、
数字遊びの時間
なんて、区切りをつけてやったよ。

Chiba:そうか、そうか!
それは時間割と言うんだよ。それまで幼稚園には時間割がなっ方からね。
それで歌、絵、数字、そのほか、と授業時間を数えると、
学校に何時間いたかわかったでしょ!

はると:うん、4つだった!

Chiba:そう!4時限目までいたんだね!
ほかには?なにをやったかおぼえてる?

はると:今日は何月何日で、季節は春!とかもやったよ。

Chiba:先生は朝、君の体の調子や気分なども聞いてくれたでしょ?
楽しかった?

はると:うん、勉強しろと言われなかったし、
字も数もレゴでやる遊びなんだよー!
すご~く!たのしかった。

Chiba:じゃあ、デンマークの
0年生・幼稚園クラスに行って良かったね。

また話を聞かせてね。

(第4夕講に続く)


Sue:遊び中心の世界から、ちょっとだけ学校生活の中に染まっていくゆったりとした小学校準備。本当にとても楽しいんですよね。学びが遊びって最高だと思います!
次は飛び級で1年生の学級に行き始めたはるとくんのお話をお届けします


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