覚悟の無い人は裁量を求めないほうが良い

こんにちは。たっちです。

現在某旅行会社のマーケティング部署にて責任者をしております。
管理職は、現在所属している企業で初めての経験となりますので、
日々様々な学びがあります。
一方、裁量権を持っていることはエネルギーを消費します。(何故かは後述)

時代の変化によって

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思えば大学で就職活動をしていた頃、裁量が大きい会社で働きたいということを口にしていた記憶があります。
今思えば、青二才の若僧が何を偉そうにと思いますが。笑

ただ、これって沢山の方(特に熱量の高い若手)が
望んでいることなのではないでしょうか。
特に、ミレニアル世代やZ世代の方々はインターネットの普及によって、
これまで自分が好きなコミュニティを自由に選べ、 
自分と気が合うコミュニティの中で主体性を発揮してきたと思います。

以前のように、終身雇用的に就職先を選ぶ方も減りました。
働き方も変わり、上司からのパワハラが問題になったりと、
厳格なトップダウンというのは時代の流れに反しているし、
そういった企業は特に若者からいわゆるブラック企業だと言われ、
離職率が高くなることはあっても低くなることはないのが現状です。

・自由にコミュニティの選択ができる
・働き方の変化

これらによって、
若手からの要求のハードルが高くなることは避けられない、
企業の歯車に乗っかるのではなく、
裁量権を持って主体的に働きたいと感じている方が
増えているのではないでしょうか。

「裁量を持って主体的に働けている状態」

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ただ、25歳当時、現在ベンチャー企業で事業責任者の立場を頂いた
私から助言をさせていただくと、

「裁量を持って主体的に働けている状態」
になればなるほど、覚悟が必要になります。

単純なことではなく、 
楽しいことばかりでもなく、
むしろ99%の「苦」、1%の「喜」。
覚悟がないのであれば歯車の一部のほうが断然幸せになれると思います。
責任者という立場をいただいた当時は辛いことなんて何度もありました。
もちろん今でも辛いことばかりです。

では、裁量のある状態とは何でしょうか。覚悟とは何でしょうか。

裁量のある状態とは?

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裁量とは、「自分の意見でとりさばき、処置すること」という意味です。
つまり、裁量のある状態とは、
「自分で考えを持ち、自分の考えで処置することが出来ている状態。」
という状態になりますが、ポイントは、

・自分で意見を出さなければいけないこと
・自分の意見を含んだ決定により、処置を実行しなければいけないこと

が必要条件になるということです。自分で意見を捻出するので、
そして処置するにあたり自分の意見が盛り込まれているので、
「責任」が伴います。
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あなたは車を運転しています。
車の中には自分のチームメンバーが載っています。
目の前には右, 左2つに分かれた道路があり、
後ろからは象の群れが襲ってきており、
後ろ(過去)に引き返すことは出来ません。
前(未来)に向かって運転しているあなたが
右か、左かの意思決定を行うのです。
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もしかしたら自分が選択した右の道路の先は崖かもしれません。
逆に左を選択した場合、ひとときの喜は得られるかもしれません。
ですがまたその先には分かれ道が続くのです。何度も何度も。

裁量を求めると、その大きさに伴い責任が常について来ます。

責任という観点で一つ紹介させていただくと、
最近、OMO型のビジネスモデルでコーヒーチェーンを営む
ラッキンコーヒーという中国企業で粉飾決算がありました。
2018年1月から中国北京で出店を始め、2019年5月には米ナスダック上場。2019年末で中国国内に4,507店舗を構え、
STARBUCKSの3,600店舗を超えたということで注目をされていました。

なぜ40代や50代の大人でも粉飾決算をおこなってしまうでしょうか。
それは事業活動に「責任」が伴っているからだと考えています。
もちろんエクイティでの資金調達に返済義務はありませんが、
事業活動を成功させる責任が彼らにはあります。

そんな責任の重さが、今回のような問題に繋がったのではないでしょうか。

覚悟とは何か?

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「裁量を持って主体的に働けている状態」に覚悟が必要なのは、
前述の通り、それ相応の責任が伴うからです。

では、そもそも覚悟とは何でしょうか。
覚悟とは、「危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、それを受けとめる心構え」という意味です。

「裁量を持って主体的に働けている状態」には常に危険なこと、不利なこと、困難なことが付きものということです。
それに対して心構えが必要ということです。

心構えをする上で必要なのが、
自分がその会社で、もしくは自分が将来的に成し遂げたい目標の明確化です。

考えてみてください、
自分がその会社で、もしくは自分が将来的に成し遂げたい目標
が明確化されていない状態で裁量権を持っていた場合、
自分がおこなった各意思決定に対して自分ごと化が進まず、
間違った選択をした場合に責任逃れをしたくなってしまうと思います。

一方で、自分がその会社で、もしくは自分が将来的に成し遂げたい目標
が明確化されており、その目標を達成するためのツールとして今の立場や裁量があるとしたら、各意思決定に対する意識は高くなります。
責任に対しても真意に向き合うと思います。

自分が裁量を持つことによって間違った選択をしてしまった場合に、
バイタリティを持って再度意思決定を行うためには、
覚悟を持たなければなりません。

「裁量を持って主体的に働けている状態」は目的ではありません。
自分がその会社で、もしくは自分が将来的に成し遂げたい目標があり、
その目標のために「裁量を持って主体的に働けている状態」
が必要である場合においては、
辛いことがどんなにあっても、
きっと豊かな人生になるはずです。
私がそう感じています。

まとめ

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今回の記事のまとめを行います。

時代の変化によって、
特に若者のなかでは裁量権を持って主体的に働きたい人が増えているが、
そのためには、責任という圧力に対してコントロールをするための覚悟が必要です。

そして覚悟とは心構えのことであり、
心構えを強くするのは、自分がその会社で、もしくは自分が将来的に成し遂げたい目標の明確化であるということです。

私自身も今一度、
自分の本来の目標, 志に立ち返り、
責任という圧力に負けないよう、
クリティカルな意思決定ができるよう務めてまいります。

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