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なるべく素敵に老いの準備をする 6

・家族の色んなことも我慢してきた。
 真面目に夫のことをやってきた。
 何故、身内から財産目当てだの、貧乏神だの言われなければならない
 の・・・一生懸命にやってきたのに(泣)

その人は、毎日 夫の世話に病院へ来ていた。
真面目なその姿から出された言葉に、姿に、20代半ばだった私は何が何だかわからなかった。
たまに会いに来る身内から何を言われた?

・「何故 兄さんが、軸になってお金を動かすんだよ!!お母さんの意見は
  聞いてるの?」
 「お前は、何もわからないで横から首を出すな!!」

昏睡状態等の患者さんのベッドを挟んで身内が財産のことで大きな声があがる。
何が起きてる?何故に 患者さんの前?

・ 時間がない(激怒)!!私には時間がないんだ!!
 何故 自分のお金なのに動かせない!!何故 家内だけでは、引き出せ
 ないんだ!!時間がないんだ!!急いでくれ!!
 自分のお金なのに・・・。

車椅子にのったその人は、奥様を横に銀行カウンターで怒鳴っていた。
その姿は、私の知っている姿の半分くらいの体重になって いた。
進行性の癌であることは明確だった。
穏やかで冷静な知っている姿から遠く離れていた。

※ 時間がない・・・。

あなたは、死が目前に迫り 意識が朦朧としベッドで ゆっくり治療に当たりたいときに、死への心構えを静かに行いたいときに、自分の伴侶や家族が「家族なのに、同じ血筋なのに」・・・

死を目前にした自分の口座からお金を引き出せない、動かせないことがあることをご存知ですか?
病気の体をおして銀行へ同行せざるを得ない環境をどう思いますか?
自分の老後の為に貯めておいたお金。
入院費や介護費に使ってもらう為に残しておいたお金が動かせないって、どう思いますか?
身内から泥棒呼ばわりされるのをどう思いますか?

上記のようなこと、病院勤務時で一番 わからなかったことが介護でわかりました。

一番信頼されているはずの家族が疑われる。
他人からも身内からも、いわれのないことを言われてしまう。

終活の一番厄介は、お金。上記のようなことは、誰しもあること。

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若い頃から老いに恐れはありません。背景に、老いを先読みし 準備できることは終えておきたいと進めていたからです。 しかし、誰もが予想だにしな…