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こどもって 最大級の財産

毎月 無農薬野菜が届く。農園通信が入っており 知らぬ世界のことを教えられている。そんな通信に 何とも微笑ましい会話。それを投稿する。(名前は変えます。)しかし・・・わたし達大人が驚かされることがある。先に一言。

※ こどもって 宝の塊。最大級の財産。

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春先にヨトウムシやアオムシといった芋虫たちが大発生して、エンドウだけでなく春キャベツも穴だらけになる事件が起きました。キャベツは広げていた葉を結び、球を大きくし始めている頃。ひとつ切り取ってみると、たくさんの芋虫たちが球の根元や葉の間に隠れている。これは薬剤でも撒かない限り、退治できそうにありません。

少しくらいのキズものでも、おいしく食べられる野菜なら出荷する我が農園ですが、諦めざるを得ないほどの惨状でした。まだほとんど出荷していないのに。見回りに来た専門家が、「これじゃあ、ヨトウの餌ですね。」と言い残して去っていきました。悔しくて、幾つかだけでも我が家で食べるために収穫して帰りました。

それから数週間後。もう片付けようと思ってキャベツに近づいてみたら、球がきれいになっていました。ひとつ切り取ってみると、根元や葉の間にあれだけいた芋虫たちが ほとんど姿を消している。どうして?なぞに包まれたキャベツの復活劇・・・。

家に帰ってそんな話をしたら、ヒデ(13歳)が、

「それはキャベツが特別な臭いを出して、寄生バチを呼んで、アオムシに卵を産みつけたからじゃない?」

と言うのです。ミネ(12歳)まで、

「キャベツは少ししか食べられなくても、大げさに臭いを出すんだよね」

と言うではありませんか。お前たち、どうしてそんなことを知ってるの?

「ざんねんないきもの事典」で読んだのだと、ふたりは教えてくれました。子供たちの愛読書らしく、残念な進化を遂げた生き物たちの生態が紹介されている本らしい。キャベツを食べたために、天敵のハチを呼び寄せてしまうアオムシ。そう聞くと、アオムシたちがちょっと気の毒に思えてきます。

大きくなりすぎた目を守るために、目をつぶって獲物をとらなければならなくなったメガネザル。空を飛べるようになったら、鳥に食べられるようになったトビウオ。この星は、笑えるほど残念な進化に満ちているんだ。それこそが多様性の源ってことか。

「一番残念な生き物って、何だろう」という親の問いかけに、「人間なんじゃない?」と即答する息子たちなのでありました。

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あなたは、この内容 どのようにうけとめますか?




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