見出し画像

専科の無限の可能性〜HIGH&LOW THE戦国を観た〜

私の贔屓である水美舞斗さん、そして彼女の同期である瀬央ゆりあさんがLDHの舞台にご出演。ということで今さらこちらの観劇記録をヅカオタ目線で記したいと思います。

昼間の歌舞伎町を彷徨う

こちらの舞台を2回観劇させていただいたのですが、場所がTHEATER MILANO-Zaということで。新たに歌舞伎町にできたビルの中にありました。それくらいしか情報を知らなかったため早速歌舞伎町を彷徨う羽目になりました。なんとか間に合いましたが。まさか歌舞伎町を通って現役タカラジェンヌを観に行く時が来るとは自分でも思わなかったよな!!

初THEATER MILANO-Za

1回目は3階席ということで。これがめっちゃ怖かった。コの字形になっている端の部分(といえば伝わるだろうか)でしたが、座面が高くて足置きが支給されるほど。席のすぐ横にもう手すりがあるので物を落とすのではとヒヤヒヤしてしまう感じでしたね。ちなみに私は上手側の席でしたので舞台上手側は少し観づらい感じがありました。

2回目は1階の比較的通路近くということで颯爽と駆け抜けるキャストさんたちがよく見えました。水美舞斗の残像と風を肌で感じることのできる席でした。

全体を通して

まずは全体を通してのお話をしようと。
2回観たのですが、1回目はLDHの方々に対する私の知識が少なく、頭がこんがらがってしまったのも事実。2回目までにある程度知識を入れてから観たら…

面白かった!!大満足!!

笑える面もあり、考えさせられる面もあり、LDHと宝塚の双方を活かした魅せ方もある。それを架空の戦国時代に上手く落とし込んで世界観が成り立っており、満足度の高い舞台でした。

LDH×宝塚×ハイロー×戦国

この舞台をやります!と報を受けた時は素直に嬉しかったことを覚えています。なんせ専科のお2人が活躍する場を観られると思うと…という思いも束の間。

戦国…??

ハイローといえばヤンキーや拳のぶつかり合いといったイメージでした。さらには宙組でハイローを上演していたこともあり、そのイメージでもある。
ちなみに宙組のも観に行きましたが楽しかったことを覚えています。ハイローに疎いであろうヅカオタのためにすっしぃさんの懇切丁寧な説明がありわかりやすく、話もアクションあり笑いあり恋愛あり。そして勧善懲悪といった宝塚らしさもありながらハイローをなぞらえられた作品だったように思えます。だからこそ戦国時代ってなに??必要はあるのだろうか??と思ったのも事実。けれども観劇してからその不安は払拭されました。ラストの片寄さんのセリフもハイローではお馴染みのセリフだと思うので聞けて嬉しかったですね。

屈強な人々の舞い歌い

この舞台の見どころのひとつ、ハイレベルなダンスや歌。KADOKAWA DREAMSというDリーグのダンスチームの方々(で、合っているのか??)が龍を表現していまして、これがとても見応えがありました。私が観に行った時のカーテンコールでDリーグの方々なんですという紹介があり、どうりで!!!と思いましたね。

やっぱりダンスのレベルは高く。絶対に宝塚では見ない振り付けも多くてどう宝塚のお2人に絡んでくる?と思いましたがあんまりLDH流の振り付けで踊っている場面はありませんでしたね。瀬央さんが少し踊ってたかな?くらい。せっかくならバキバキに踊っているお2人も観たかった。でもマイティーが優美に踊っているのを観られて幸せでした。

後は突然のラップ!!RAMPAGEの方がしていたと思います(浦川くんだと)。いきなり普通にマイクを持ってリリックを決め込むもんですから最初は狼狽えたよね。でも上手かった。LDH!!!って感じがしました。ラップに限らず舞台の途中でも急に国々の長たちがハンドマイクを持って歌い始めるのでそこはびっくりしましたが。ですがまさしく舞台とライブの融合って感じがあって新鮮でした。

でも突然歌ったり踊ったりみたいなのは宝塚マインドも近しいものがあるな〜と思ってました。というか舞台は全体的にそうか。ハンドマイクを持って歌い始めるのは少ないかも。その派手さとか突拍子のなさ(褒めてる)とかは近いように感じましたね。案外LDHと宝塚は遠いところに位置しないのかもしれない。

専科のお2人

そして注目すべきお2人!!リアル男性の中に混じり男性役としてどのように演じられるのだろうと思っていましたが…

とてもカッコよかった…

男性と言っても男の中の男!って部類のLDHの方々にも全く見劣りせず、良い国の長であり、良い幼馴染でした。それでもって宝塚流の美しさやユーモアが良くみえる場面もあって見応えがありました。お二方の感想もモリモリ書きます。

村上吏希丸/瀬央ゆりあ|須和国

まずビジュアルが優勝している。金髪でデコ出しスタイルで美しい。須和国のメンバーだけあって出番も多く、一度の舞台でカッコよく、頼もしく、面白く、悪であり、優しさが溢れる。そんな吏希丸を魅せてくださいました。ていうか1回でこんなに色々な瀬央さんを観ていいんですか??1789ぶりだったので嬉しかった〜〜。各組のポーズを次々と決める場面もあったのでそれだけでも大満足でした。

何より劔との友情ですよ。途中で悪に転じたかと思えば劔の勇気や国の長としての自覚を引き出すために死を選ぶその姿…最後に泣かされました。剣をとって吏希丸と戦った劔に斬られ、劔の腕の中で死を待つ吏希丸の顔よ…「それでいいんだよ劔」と言わんばかりの笑みが溢れているのですが、死の前の振り切った笑顔で…その笑顔の優しいこと。最期までニクくてかっこいい吏希丸でした。

須和国の皆様も仲が良さそうで良い意味で大学の友達!みたいな賑やかさやバランスの良さがあり。私が観に行った回で颯斗の雨乞いのシーンでこぶしをめっちゃ効かせるというアドリブがあったのですがそこが皆さんツボだったらしく。セリフがあるのに笑いを堪えきれてない時がありました。確かに面白かった。

神洲崎湧水/水美舞斗|乃伎国

まず声を大にして水美舞斗を神洲崎湧水にキャスティングしてくれてありがとうございますと言いたい。国の長としての自覚と友情とで揺れる複雑な心、それでもって昔から共に歩んできた弦流に愛されてしまうという難しい役どころを男らしくでも可憐に演じられていました。ミーマイの時とは全然違ったけどこうやって振り幅を効かせられるのも水美舞斗。
やっぱり水美舞斗といえば筋肉と言われるだけあって男らしい屈強な役柄を宝塚でも当てられることが多い彼女ですが、その経験が湧水の強さに重なりフルに活かされているような気がしました。

まあ吏希丸に劔なら、湧水には弦流ですよ。てか乃伎国が全体的に美しい。男らしさが光るタカラジェンヌとして名高い水美さんと、私の中のLDHのイメージを良い意味で覆してくださった藤原さんが織りなす関係性といったら。稲清水鉄湯役の櫻井さんもお綺麗でありながら面白さと可愛らしさとお茶目さを兼ね揃えていて良かった。

弦流の死に際に弦流を強く抱きしめ男と男が愛せる時代が来ると語る湧水…そして愛する湧水の腕の中で死を迎える弦流…儚すぎるわ…弦流の名を叫んで死を悼む湧水もとい水美さんに銀ちゃんを重ねちゃいました。マイティーのこういう魂の演技が好きよ私は。

尊武国に対しても記す

THE RAMPAGEのお2人が中心に織りなす尊武国は熱く男らしくてかっこいい!その中で芽生える国のトップと良き理解者という構図が同じグループならではの空気感があったのではと思います。

最初観た時になぜか劔と玄武を同一人物だと思っていたので頭が混乱しました。よくよく考えなくても黄色と赤なんだし顔も全然違うじゃんってね。

あとRIKUさんの殺陣がめちゃめちゃ綺麗で見応えがありました。迫力あってカッコよかった〜〜

専科の可能性

こうして外部の舞台にタカラジェンヌが出演されるのは珍しいことなので、どういった風になるんだろうと思っていました。でも宝塚の中では観られないだろうお2人の演技や歌、ダンスが光っていて。それでもって確かにタカラジェンヌの誇りも舞台に一緒に持って行ってる。そんなお2人がとても誇らしかったです。

専科だと色々な組に出られるので、それだけで花組や星組にいらした時とは違う面を観られるといのに、外部の舞台とは可能性が広がりますね。こんな一面もあったのか!と新たな面を見られて嬉しくなりました。今後も宝塚はもちろん、色々な外部の舞台にも出演されるだろうことを楽しみにしています。

祝・続編決定

なんとなんと。続編をやるみたいですね。でもこれだけは言いたい。

吏希丸と弦流はどうするのさ!!!!!

死んじゃったじゃんどうするのよ…というかまた同じ舞台で同じ出演者なのか??とりあえず続報を待ちつつ、素敵な物語を楽しみにしたいと思います。

この記事が参加している募集

舞台感想

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?