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記録文学と山岳探検の世界へ

この一カ月、体調を崩して散々だった。
更年期なのでそれなりに不調ではあるが、風邪を引くことはほとんどない。
ところが、いちど風邪を引くと何日かは寝込むしズルズルと長引く。
今回は、復活するまで一カ月もかかってしまった。

体調不良だと必要最低限のこと以外、何もする気になれないものだ。
パソコンは立ち上げないし、スマホも触らない、 ましてやSNSは放置状態。
テレビも観たくないし、BGMに流す音楽でさえ耳障りだ。

唯一、苦も無くできたのが読書だった。

自分でも意外だった。
読書は好きで毎日何かしら読んではいるが、活字中毒というほどではないのだから。

この一カ月ハマっていたのは、吉村昭エベレスト


吉村昭はこれまで読んだことがなくて、今回がお初だった。
小説というよりルポルタージュのようで、ぐいぐいその世界に引き込まれた。
吉村昭は”記録文学”の第一人者だというのも、恥ずかしながらこの時に知ったのだった。


そしてエベレスト。
もともと極地探検ものや山岳小説は大好物で、折に触れて読んできた。
そういえばエベレスト関連は読んでいなかったわ、ということで手に取ってみたら見事ハマってしまったのだった。
特に、伝説の登山家ジョージ・マロリーに。
彼の挑戦と未解決の謎には心をつかまれる。

登攀の描写は、読んでいるこちらまで息苦しくなってくる。
酸素を求め喘いだり、寒さや眠気と戦ったり。
たくましい想像力ですっかり登った気になって、良くなりかけた体調も悪くなってる⁈ な日々を過ごした。


体調が回復した今、また新たな本に手を伸ばしている。
山岳小説つながりで、新田次郎を手に取った。
新たな発見と感動をもたらしてくれることだろう。




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