理想の美がはびこる学校に転校した女子高生の話し 第一話

この物語が生まれたきっかけ
※動画視聴中に美容系広告動画がやたらと出てきて、気になりすぎてできた作品です。独断と偏見に満ちていてもご容赦ください。
※この作品はフィクションです。


プロットもどき

・男性は、キレイだったら誰でもいいのか。痩せれば、髪がサラサラなら、二重なら、足が細ければ、肌がきれいなら、誰もが振り返る美人が完成か

・広告の商品を使うだけで、キレイが手に入るのなら、世界中が美人だらけで、美人が飽和状態になっているはず

【平凡な容姿の女子高生が、親の都合で転校を余儀なくされる。その転校先の女子たちの女子力が高すぎて驚くと同時に、皆が同じような美人要素が詰まっていて、没個性に思える。完成されていない主人公が逆にクラスの男子にちやほやされる話】

・主人公は、ある高校に転校する
 ↓
クラスに入ると、むっといろいろなにおいがして、気持ちが悪くなる
そして、教室を見て驚愕する
 ↓
クラスの女子全員が完璧な容姿だった。しかし、誰も彼もが同じに見えて、没個性の集まりに思えてくる

容姿(広告のストーリーを参考にする)
・髪
サラサラのストレート、誰も彼もが髪からふんわりとにおいが立ち込める。教室が匂いで充満している原因となっている。髪型はツヤがよくわかる、黒髪ストレート、もしくは茶髪のゆるふわカール。少し天然が入った主人公の自然なカールでショートの髪型が目立つ

・瞳
誰も彼もがおめめぱっちりの二重瞼、誰も彼も過ぎて、いっそ没個性。主人公は一重で目立っている

・顔
誰も彼も、毛穴一つない、つやつやプルプルの肌、誰も彼もが透き通った白い美肌。そんな女子が大量発生で没個性。そばかすとニキビが、目立つほどでもないが少しある主人公は以下略

・歯
誰も彼も、歯がインプラントなみに真っ白で輝いている、白すぎていっそすがすがしい。
誰も彼もにっこり爽やかに笑っている。むしろ、それが怖いとさえ思えてくる。歯磨きは怠っていないが、ホワイトニングしていない主人公は以下略

・身体
誰も彼もが髪と眉毛以外毛が一本も見当たらない。ツルツルつやつやのもっちり肌をおしげもなくさらしている(うなじ、腕、足)さぞかしさわり心地がいいのだろう。
脱毛クリーム使用者は、ふんわりと身体から匂いがただよう。教室のにおいの原因となっている。誰も彼も過ぎて、誰に触りたいかわからなくなる。主人公はそんな彼女たちに隠れて肌を隠すので、いっそ以下略

・胸
誰も彼もが豊胸かよというくらいに、胸が大きい、貧乳が一人もいない。男たちの楽園?になっている。大きいのはいいことだが、重たくなるというのはないのだろうか?貧乳が個性になる可能性あり、主人公はどちらかと言うと貧乳で以下略

・身体
誰も彼もがスタイル抜群のプロポーション。肥満体系が一人もいない、むしろ痩せすぎだと思われる女性ばかり。主人公は太っているとは言い難いが、クラス中だと太い方になってしまう。いっそ以下略
   
・身体
誰も彼もが足が細い、モデル体型。足が短いのは、遺伝でいるとは思うがなぜかいない。すらっとした美脚をあらわにしている。男の楽園?になっている。主人公は自分がみじめになり、スカート丈をあえて長くするが、それが以下略

・転校初日、クラスの女子生徒たちに取り囲まれる主人公
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・クラスの女性生徒がこぞって、昔の自分の姿を映した写メを見せつけてくる
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・その後、自分がこの商品を使って、いかに劇的な変化を経たのか自慢され、商品を主人公に勧める
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・あまりの強引な商品の勧めかたに、思わず、すべての女性生徒の勧誘を断る
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・両親に転校したい旨を伝える
 ↓
・美人と呼ばれる人も、美人でないと言われる人も混ざっている普通の高校に転校して、ようやく安心した主人公。

・どの女性も今の美人の基準をすべて満たしていて、逆に男性の目を引きにくくなっていた
・そんなクラスに転校してきた主人公は、なぜか男子生徒から注目を浴びてしまっていた

結婚したくない腐女子が結婚しました【女性の美について】2より抜粋

1異常な教室


「転校生を紹介します」

「隣の県から引っ越してきました『平和子(たいらかずこ)』です。よろしくお願いします」

 私は親の仕事の都合で引っ越しをすることが多い。高校2年生のGW明け、新しい学校での生活が始まった。小学校のころから繰り返されてきた教壇前での自己紹介にも、すっかり慣れてしまった。

「では、真ん中の一番後ろの席が空いていますので、そこに座ってください」

 担任は、やけに肌がツルツルのスラリとした、長身のモデル体型の若い男性だった。いや、この担任に限らず、私が教室に入るまでに見かけた生徒や先生ほぼすべてが、ツルツルでニキビやシミ一つない肌をしていた。さらには、ぽっちゃり体型や、デブ体型の人間を一人も見かけなかった。担任のようなスラリとした体躯の人間ばかりだった。

「平さん?」

「は、はい。後ろの席ですよね」

 教壇の前で自己紹介をすると、教室全体を見渡すことができる。そこで見た光景に、今朝学校に来るまでに見かけた先生や生徒たちを思い出してしまい、返事が遅れてしまった。

 指示された席に向かうためには、生徒の机が並ぶ間を抜ける必要がある。特に緊張することなく、机の間を歩いていくと、奇妙な香りがそこかしこから漂ってくる。そういえば、これらの香りは、教室に向かう途中でも感じた。フローラルや、ラベンダー、レモンにシトラス、有名どころの香料の甘い匂いが教室中に充満していたことに今さながらに気付く。

「朝のHRはこれで終了です。では、今日も一日頑張りましょう」

 私が席に着いたことを確認し、担任が朝のHR終わりの挨拶を始めた。担任の爽やかな声が教室に響いた。

「ねえ、あの転校生やばくない?」
「うん、めっちゃやばいって。よくあんな恰好でうちの学校に来れたよね」

「そうそう、頭いかれてんじゃないの」
「でもさ、あの子を見てると、私の昔を思い出すわ」

「わかるわかる」

 休み時間、私に近寄ってくる生徒は珍しく少なかった。今までの転校先では、興味津々に男女問わず転校生の私に近づいてきたので、今回の状況に拍子抜けした。しかし、その理由はすぐにわかることになった。どうやら、私の容姿がクラスメイトの不興を買ったらしい。

 別に自分の容姿に自信があるわけでもないが、そこまで劣っているとは思っていない。平均より高い身長で、体重も身長のわりに軽いと思う。肌だって、多少荒れているとは言え、ニキビもできないように気を付けているし、日焼け対策も頑張っている。

 とはいえ、クラスメイト達の姿を見れば、私の頑張りなど無に等しいと言えるだろう。学校に来てから思ったが、あまりにも女性や男性の美の理想像に近い生徒や先生が多すぎる。



元ネタ


第二話以降はこちらから。

結婚したくない腐女子が結婚しました【女性の美について】
を先に読んだ方が面白いかもしれないです。読まなくても大丈夫ですが、
元ネタが気になる場合はぜひどうぞ。該当部分は3話分になります。

ヨロシクオネガイシマス。

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