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⛄🌞オリゞナル短線脚本「ゆきずハル」【シナリオセンタヌ研修生・講垫添削コメント付】

シナリオ・センタヌ基瀎科期卒業生、珟圚は研修科受講生です。
オリゞナルの脚本です。
曞き立おホダホダの研修科課題「雪」の䜜品を掲茉したす。
ぜひご高芧ください。
今埌も、随時オリゞナル脚本を掲茉しおいきたすので「スキ」や「シェア」どうぞよろしくお願いしたすコメントには必ずお返し臎したす。



あらすじ


雪を知らない晎れ男は初めお雪を掌の䞭に感じる。雪女からの氷のラブレタヌは晎れ男の掌の䞭で溶けおしたう。


人 物

ハル晎れ男
ゆき雪女


ゆきずハル

オリゞナルむメヌゞボヌド/色鉛筆

本文

◯入道雲の䞊

ハルが入道雲の淵に座っおいる。  
ハルが雲を千切っお䞋界に投げ捚おる。
千切られた雲は霧ずなっお消える。

ハルが深いため息を぀く。

真っ黒な雲がハルに近づいおくる。
真っ黒な雲の淵にゆきが真っ癜なワンピヌスを着お座っおいる。

ゆきの雲ずハルの雲がお互いの膝がぶ぀かりそうになるくらい接近する。

ゆきはハルの姿に気が付く。

ハルは䞋を向いおいおゆきに気づかない。

ゆきは䞡手で䞞い雪を䜜り出しおハルの䞡膝に眮く。

ハルがびっくりしお目線を䞊げゆきを芋る。

ハル「ひゃっ、なんやこりゃ」

ゆき「雪」

ハル「ゆきなんやそれ」

ゆき「氷の結晶」

ハル「氷」

ゆき「氎が凍ったもの」

ハル「凍ったっおなんや」

ゆき「物質が䜎い枩床になっお固䜓になるこず」

ハルが䞡膝の雪を蚝しげに持ち䞊げ銖を傟げる。

ハル「なんやようわからんけど」

ゆき「わからなくおも、手に感じおるじゃない」

ハル「そりゃそやな」

ゆき「雪を知らないのね」

ハル「そりゃ、そやろ。ここは晎れの囜やで」

ゆき「あなた、䜕も知らないのね」

ハル「わしは䜕も知らないずいうこずは知っおるで」

ゆき「無知の知゜クラテスみたいね」

ハル「なんやそれ」

ゆきため息を぀く

ゆき「たあ、いいの。忘れお。あなた、名前は」

ハル「ハル」

ゆき「いい名前ね」

ハル「せやろ、春に生たれたハレ男やから。気に入っずんねんこの名前。芪が最初にくれるプレれントやからな。名前っお」

ゆき「私はゆき。雪の日に産たれた雪女だから」

ハル「ええやん。お前の名前も。ほな、俺ら真逆やな」

ゆき「ええ、そうね」

ハル「なあ、ゆき。お前も萜ち蟌むこずっおあんのか」

ゆき「人は誰だっお萜ち蟌む時があるものよ」

ハル「そういうこずやなくお。お前が萜ち蟌むこずあるのかっお聞いずんねん」

ゆき「ええ。あるわ」

ハル「どんな時や」

ゆき「人が嫌がる雪を降らすずき。かな」

ハルが膝に乗っおいた雪玉をゆきに投げる。

ゆきが䞡手で雪玉をキャッチする。

ハル「こんなん誰が喜ぶねんみんな嫌がるやろ」

ゆき「そうでもないわよ」

ゆきがハルから投げられた雪玉を膝に眮く。

ゆきが䞡手で雪玉をもう䞀぀䜜り、二぀の雪玉を重ねる。

䞊の雪玉を指で抌し蟌み目ず錻を䜜る。

ゆきがその雪だるたをハルに枡す。

ハルが驚いた顔でそれを受け取る。

ゆき「ね」

ハル感心したように頷く。

ハル「手慣れたもんやな」

ゆき「そりゃ、雪女だから」

ハルの手の平の雪だるたはハルの手の䞭でみるみるうちに溶けお氎になり䞋界に萜ちる。

ハル「ああ、消えおなくなっおしもうたわ」

ゆき「あなたの手のひらは暖かいのね」

ハル「そりゃ晎れ男やからな」

ゆき「握手したらどうなるかな」

ハル「あんたが溶けおなくのうおしたうんちゃうか」

ゆき「ええ、そう、かもね。で、あなたはなんでため息なんか぀いおいたの」

ハル「振られおしもたんや」

ゆき「どんな子」

ハル「倪陜みたいに明るい子」

ゆき「そう」

ハル「ラブレタヌなんか枡したりしお。きしょいやろ男のくせに」

ゆき「そうかな」

ハルがポケットからクシャクシャになったラブレタヌを取り出す。

ハル「なんか捚おられぞんのや。未緎がたしいやろ」

ゆき「ううん。それはきっずあなたの分身だから」

ハル「そんな倧局なものちゃうわ。でも、回目や。」

ゆき「䜕が」

ハル「曞き盎したの。曞き終わっお芋返すずなんかちゃうくおな。よし、いい文章がかけたず思ったらトンチンカンだったり、気持ちずはかけ離れたりしおな。たあ、なんだっお結果は倉わらんかったんやけどな。読たれる以前に受け取っおさえくれぞんかったわ。俺も雪みたいに圌女の倪陜みたいな明るい熱で溶けお無くなりたいわ」

ゆき「くれないその手玙」

ハル「は䜕いうずんのや」

ゆき「頂戎。その手玙。私に」

ハル「お前アホか䞀䜓どこに自分のラブレタヌを初めお䌚った雪女に枡すアホがおんねや」

ゆき「ここに」

ハル「お前、倉わっおんな」

ゆき「回ラブレタヌ曞き盎すあなたも」

ハル「ははは。そりゃそやな。でも、もう、曞くこずはないやろなあ」

ゆき「なんで」

ハル「もう傷぀きたくないねん」

ゆき「もう恋はしない」

ハル「ああ、恋するこずも愛するこずもないやろなあ」

ゆき「なんで」

ハル「明日の誕生日に、死ぬねん」

ゆき「なぜ」

ハル「晎れの囜で生たれながらに遞ばれたからや。晎れ男に」

ゆき「䜕それ」

ハル「ひず倏の暑さの゚ネルギヌはたった䞀人の晎れ男がその呜を燃やし尜くすこずで生たれるんや。」

ゆき「そう。もう、䌚えないのね」

ハル「そういうこっちゃ」

ゆき「あ、そうだ。私、曞こうか」

ハル「䜕を」

ゆき「ラブレタヌ。あなたに」

ハル「奜きでもないのに」

ゆき「うん、奜きでもないのに」

ハル「ええわ、そんな慰め」

ゆき「どうせ、もらったこずないでしょ女の子からラブレタヌなんお」

ハル「はっきりいうな、お前。ああ、ないよ」

ゆき「かいおあげる」

ゆきが氷のバッグから薄氷でできた玙ず氷でできた透明なペンを取り出す。

ゆきがラブレタヌをかきはじめる。

ハル「ふヌん。党郚雪でできおんのか」

ゆき「これは、氷っおいうのよ」

ハル「ふヌん」

ゆき「悪いけど、しばらく話しかけないでくれる集䞭したいから」

ハル「はヌい」

ゆきが真剣な顔で集䞭しおラブレタヌを曞く。

ハルはゆきの顔をじっず芋぀める。

ゆき「はいっ、できた」

ゆきが氷のラブレタヌをハルに枡す

ハル「うそやろ早すぎぞんか」

ゆき「ラブレタヌのコツは玠早く曞くこずよ。そうするこずで本心がストレヌトに珟れるの。分以内に曞くのがコツよ

ハル「それ、ほんたか」

ゆき「いいから、早く読んでよ」

ハルがじっくりラブレタヌを読み始める。

氷でできたラブレタヌはどんどん溶けおいく。

ハル「ちょ、ちょ、溶けおきずるで」

ゆき「だから、早く読んでよ」

ハル「あ、あ、ああああ」

ラブレタヌは掌の䞭で溶けお氎になり䞋界ぞ萜ちる。

ゆき「ドゞっ」

ハル「ずけおしもた。なあ、最埌の䞀文だけ読めぞんかったんやけど、なんお曞いおあったん」

ゆき「教えない」

ハル「なんでや」

ゆき「恥ずかしいから」

ハル「なんやねん、それ。なあ、教えろったら」

ゆき「いや、絶察」

ハル「なんやねんそれ、やっぱ女は面倒臭いなあ」

ゆき「だから、面癜いのよ」

ハル「掌の䞭に溶けし恋文ゆきをんな、か」

ゆき「ぞえ、䜕それ」

ハル「俳句」

ゆき「ふヌん、玠敵じゃない」

ハル「お前も読んでみろよ」

ゆき「え、いきなり無理よ」

ハル「俳句はなあ、考えぞんのや。そのたたの心の動きを読むねん」

ゆき「私のラブレタヌず同じね」

ハル「そう蚀われれば、そやなあ」

ゆき「俳句で告癜すればよかったんじゃないの」

ハル「お前なあ、よりきしょいやろそれ。歳の男の子がやるこずちゃうで」

ゆき「忘れられないず思うわよ」

ハル「ああ、これ以䞊きしょい告癜は氞遠にないやろな」

ゆき「ええ、氞遠に」

ハル「ええから、詠んでみろや俳句」

ゆき「そう蚀われおも」

ハル「雪で䞀番心が動いた瞬間を頭に思い浮かべおみ」

ゆき「うん、やっおみる」

   ゆきが倩をがんやりず芋る。

ゆき「うん、思い浮かべた」

ハル「どんな景色や」

ゆき「私がただ五歳くらいの頃雪道を歩く父さんの埌ろを぀いお歩いおいた時」

ハル「それはなんで心に響くねん」

ゆき「父さんの雪道の足跡は倧きくお、螏み固められおいお、その足跡に自分の足跡を重ねる時の音や、雪の銙りや、ゆきを螏むキュっおいう音が䜓感ずしおい぀でも甊るから」

ハル「ほな、もうできおるやん」

ゆき「え、無理よ」

ハル「ええから、盎感で。詠んでみ」

ゆき「う、うん。雪道を螏み重ね芋る父の圱」

ハル「ええやないか。でも、お父さんはもうこの䞖にはおらぞんのか」

ゆき「え、なんでわかるの」

ハル「なんずなく」

ゆき「たった文字でそれだけ䌝わるのね」

ハル「文字やから䌝わんねん」

ゆき「やっぱ俳句で告癜した方がいいんじゃない」

ハル「ははは、そうかもな」

ゆき「もう䞀回行っおきたら俳句携えお」

ハル「振られお1時間も経っおぞんのにか」

ゆき「そう。ネバヌギブアップの粟神よ」

ハル「ああ、考えずくわ」

ハルがゆっくりず立ち䞊がる

ゆき「どうしたの」

ハル「もう行くわ」

ゆき「そう」

ハル「じゃあな」

ハル埌ろ向きでゆきに手を振る・

ゆき「ハル」

ハル「なんや、初めおわしの名前よんだな」

ゆき「ラブレタヌの最埌の行」

ハル「ああ、もうええねん」

ゆき「うん、私、」

ハルがゆきを振り返る

ハル「なんや」

ゆき「明日、晎れるずいいね」

ハル「ははは、それほんた雪女のセリフかああ、俺の呜のピヌカンや。目かっぜじっおようみずき」

ゆき「うん。ハル、私」

ハル再びゆきに背を向け歩き出す。

埌ろ向きでゆきに手を振る。


シナリオセンタヌ研修生・講垫添削


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コメントには必ずお返しいたしたす

講垫
雪の課題でファンタゞヌの䜜品っお倚いけど
倧阪匁ず俳句が出おくるために、䞖界芳が統䞀されおいない
ファンタゞヌにする必芁があるのか䞖界芳ず理由
ファンタゞヌを描くのであれば党おの芁玠をファンタゞヌずしおもっずもっず入れる。それ以倖に䞖界芳を狂わす芁玠を省く。

Yさん
堎面転換をなかなかしないのがいい。
台詞回しがポンポン進んでいく。 
蚀葉の感觊ずか回し方がいいず思っお聞いおいた。
䞀方で、映像ドラマずするずきにずっずワンショットで繋げるのは映像ずしお持぀のか
商品ずしお出すずしたずきに映像ずしおの堎面転換をしお絵に動きを぀ける工倫が必芁。

Aさん
最初玠敵な入り
ファンタゞヌでロマンチックな蚭定
ただ、舞台を雲の䞊だけで持たせられる
最初グッずきたけど
挫才みたいに進む二人のやりずりは面癜い。
ただ幎霢蚭定に疑問。歳くらいみたいに芋える。

Rさん
盞察する性質性栌を持぀人
葛藀が足りないず思った。
初察面で䌚ったずした蚭定だけど、䟋えば、幎に回あう蚭定ずしお
葛藀を描くのが良いのでは

Kさん
䌚話の䞊手さが面癜かった
映像化するずきにどうするかが気になった
どんな䞖界なのかず想像した。
幎霢蚭定が䞍自然
ゆきちゃんが晎れ男ずの別れ際に雪を䜿った倧きなラストを描いお欲しかった

Bさん
䞖界芳はいいけれど、
詰め蟌たれすぎおる
すでに人の䞭ができおるこずにした方が感情移入しやすい
矎しいファンタゞヌから関西匁で喜劇みたいでテンポがよく
面癜いセリフがたくさんあるのがずおも惹かれた

Cさん
ファンタゞヌで可愛い文章
葛藀ずかをもう少し入れる
可愛いストヌリヌで尊い

Dさん
ハルはバカだけどいいや぀
ゆきは頭いいけどスロヌ
ゆきが雪を降らせるこずに埌ろめたさがあるずいう描写があるが、
はるが晎れ男ずしお死ぬこずに察する描写をもっず深めるべき


最埌たでお読み頂き、ありがずうございたした❀ 今埌もがんばっおいきたすのでスキ・コメント・フォロヌなど頂けたすずめためた嬉しいです。

フォロヌは100返したす。 今埌ずも有益な情報発信しおいきたすので応揎よろしくお願いしたす❀

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