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🌻秘密の場所だと云ったからあの茶畑はいつも向日葵 【短歌解説ポエム付】

お〜いお茶3年連続佳作特別賞受賞俳句歌人の粕谷経です。
毎年世界中から200万句が集まる中ペットボトルに載る佳作特別賞以上は2,000句のみ激戦の1000倍を3年連続突破しています!


亡くなった双子の兄への挽歌(短歌)シリーズ


秘密の場所だと云ったから

あの茶畑はいつも向日葵


解説ポエム

あの頃の僕らにとって、自転車ってドラえもんの秘密道具みたいだった。

どこまで遠くへも僕らを運んでくれる
タケコプターみたいに

あの頃の引っ越して間もない僕らは12歳だった。
振り返ると2人のそれぞれの世界が少しずつ枝分かれしていく頃だった


それはメリメリと心を引き裂く痛みを伴った。
双子の僕らはおとうやおかあと会うより前からお腹の中で一緒だったわけで。

その2人だけで作り上げられた桃源郷の様な世界は今思い出しても純粋に綺麗で恐れや不安のない完璧な世界だった


でも、思春期が加速していく中で次第に僕らは不安になる

このままこの世界で生き続けられるわけはないことを感じる様になるから


僕らは自分たちで枝分かれの道を少しずつ痛みに耐えながら進んでいく

メリメリズキズキハートが泣くよ
メリメリズキズキ僕らは離れる


そんな中で君が見つけた宝物


君だけにしまっておこうかと思った宝物
結局僕に見せてくれたね


2人でチャリに跨って
茶畑を
まっすぐに進む


海を割って進むモーゼみたいに
ペダルを強く踏み
僕らは茶畑の真ん中を進む


あの夏の茶畑は
色も形も違うけど
思い出すといつも向日葵

ひまわりなんて一本たりとも生えてなかったのに


君が好きな花だから
君の頭の中の景色と僕の心の景色はいつも重なっていたから


最後に2人で走ったあの茶畑を
大人になるまでの間僕は1人で何度も通る


苦しくて君に会いたくなると


君が秘密だと言ったその茶畑の道は
いつまで経っても向日葵で
少し哀しく少し寂しい


ひまわりの花言葉を知ってるかい?

君が言ってたその言葉の答えを僕は忘れてしまった。


大人になるのは寂しいね。
とっても鈍感になってしまうから。
もう心から泣くことはないだろう。
心から笑うことも。

ハローバイバイ僕の友達
ハローバイバイ僕の友達


解説ポエム終わり


2人でよくみた
野島伸司の最終回
ひまわりをテーマにした大好きなシーンを思い出しながら描きました。
良かったら見てください!

引用「ドラマリップスティック」より

ひまわりは、いつでも君たちのそばに咲いている
君たち自身がまた、ひまわりのように咲くことができれば
やり直しのきかない人生などない
例えば老人になったとしてもだ

僕は知っている
この鑑別所の中でも、君たちのすぐそばで咲いているひまわりの花を
そして、君たちもまたひまわりになれるということを
ひまわりは日差しを欲しがる
しかし、争うようにはしない
皆いたわり合うように、太陽の出る東の空を向いている
ここは君たちを裁く場所ではない
君たちが、自分を見つめ直す場所だ
人の分の日差しまで欲しがらなかったか
いじけて、咲くことをやめなかったか

僕は知っている
君たちは、友達というひまわりを求め
そして君たちもまた、ひまわりになれることを
ひまわりの花言葉を知ってるかい?
「いつも、そばにいる」
そしてもう一つある
「あなたは、素晴らしい」
そばにいる人に言ってあげられるかい?
そうしたら、君も言ってもらえるよ
あなたは、素晴らしいと



最後まで読んでいただきありがとうございました!!!!

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