SRNI-Jr.

サブスクリプションの時代、鑑賞した音楽や映画の感想を思いのままに綴ります。

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最近の記事

Original Sound Track を聴く Vol.1

AFTERSUN父親と娘の親子愛を描いた一見ほのぼのとした映画。 しかし不安や恐怖を暗示させる場面が度々挿入されるので、単純に心温まるストーリーではないことを察する。根幹には父親が持つ心の病をテーマにした暗く重い作品のようだ。 サウンドに関しても緩やかなストリングスの旋律に暖かみを感じつつも、不穏な重低音や幻影を見ているようなサウンドと共に、不安や恐怖が襲ってくるという雰囲気。 なおこのアルバムに収録されている楽曲は全て オリバー・コーツ の作品であるが、劇中は クイー

    • VOW WOW を聴く Vol.1

      CYCLONEファーストアルバムから飛躍的にスケールアップしたセカンドアルバム。 歌詞は全編英語となり、人見元基氏の歌唱力も相まって、いわゆるジャパメタとは一線を画すグレードの高いバンドである。 1曲目は " Premonition " 、こちらは2曲目 " Hurricane " の序曲的な位置づけで、大きな期待を予感させる壮大な雰囲気が感じられる。 そしてそのまま " Hurricane " に突入するが、こちらは正に " Highway Star " の進化形という趣

      • Yellow Magic Orchestra を聴く Vol.2

        PUBLIC PRESSURE1979年に実施された第1回ワールドツアーのロンドン公演4曲、ニューヨーク公演3曲、及びアメリカのグラムロックバンド、チューブスの前座として、ロサンゼルスで演奏された1曲を収録。 このツアーには細野晴臣氏、高橋幸宏氏、坂本龍一氏の他、3名のサポートメンバーが参加していたが、所属レコード会社による大人の事情で、渡辺香津美氏のギターが全面カット。その代わりとして坂本氏がシンセソロをオーバーダブしているのだが、ある意味その素晴らしいプレイが、このアル

        • IT BITES を聴く Vol.1

          Once Around the Worldポップなスタイルの1stアルバムから、よりプログレ路線、というかジェネシス路線に舵を切った2ndアルバム。 " Yellow Christian " のような超ド級のシンフォニック路線もあれば、" Rose Marie " のような切れ味鋭いハードロック路線もあるが、全体的にはファンタジックな雰囲気満載。80年代半ばまでは、あまり存在していなかったとても個性的なサウンドだ。 目玉はラストのタイトル曲、" Once Around t

        Original Sound Track を聴く Vol.1

          坂本 龍一 を聴く Vol.1

          千のナイフ故坂本龍一氏 のファーストアルバム。 かなりテクノ色の強い作品だが、同時にアカデミックなバックグラウンドを感じさせる傑作と言える。 タイトル曲の ” Thousand Knives " は初期YMOのライブ演奏等でファンにはお馴染みの楽曲。 リズムを構築するシーケンスフレーズが全編通じて繰り返され、その上に次々とオリエンタルで美しいメロディが奏でられていく。 極めつけは2度に渡り披露される渡辺香津美氏のギターソロ。テクノと超絶ギターの組み合わせは今聴いても色あせる

          坂本 龍一 を聴く Vol.1

          Yngwie J Malmsteen を聴く Vol.1

          Trilogyまずはインパクトのあるジャケに圧倒されるが、このアルバムにおける王者の速弾きは正に神がかっており、速くて、正確で、そして美しい、どれも文句のつけようがなく、こちらもインパクト大。ただし音質の悪さはいただけないが、、、。 1曲目の " You Don't Remember , I'll Never Forget " はシングル・カットされた楽曲。マーク・ボールズの歌唱力もとてつもないレベルにあるが、ここで披露される凄まじいギター・ソロは王者の数あるプレイの中でも

          Yngwie J Malmsteen を聴く Vol.1

          ASIA を聴く Vol.1

          ASIA80年代に突入し、いわゆるプログレシップロックシーンはほぼ衰退し、多くの大御所達がポップ路線へ舵を切ることになる。 そのような中、スーパーグループとして立ち上がったのが " ASIA " であり、注目のファーストアルバム「詠時感〜時へのロマン」はメガヒットとなった。 しかしアルバム1曲目を飾るヒット曲 " Heat Of The Moment " はかなりの失笑ものだ。(ファンの方々は気を悪くされたら申し訳ございません。) 「ポップ」とか「メロディアス」とか、曲を構

          ASIA を聴く Vol.1

          Dream Theater を聴く Vol.1

          When Dream and Day Unite怪物バンドのデビューアルバム。当時は " Rush " + " Metallica " という触れ込みだったはず。 確かにザクザクしたギター、ポリフォニックなシンセ、変拍子、疾走感等々。そして言わずもがな、ヴォーカリストであるチャーリー・ドミニシの声質がゲディ・リーそっくり。 さらにはその風貌も相まって、ある意味強烈なインパクトを残したデビュー・アルバムであった。 今聴き直すと、楽曲の質は結構ハイレベルな感じだ。 特に4曲目

          Dream Theater を聴く Vol.1

          Yellow Magic Orchestra を聴く Vol.1

          Solid State Survivor定番曲である " Technoplis " や " Rydeen " を収録している、正に社会現象を巻き起こした大傑作。ビートルズのカバーとなる超絶テクノ技巧 " Day Tripper " などインパクトの強い楽曲が並ぶ。 スローで幻想的な楽曲 " Castalia " はピアノによるシンプルな主メロ、そこに壮大なコーラスが覆いかぶさるとてもドラマティックな作品。 坂本氏がアンドレイ・タルコフスキーのSF傑作 " 惑星ソラリス "

          Yellow Magic Orchestra を聴く Vol.1