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【起業~ECショップ開設まで#3】商品製作・販売・販促(未知のSNS)

一つのスタート地点であるECショップ開設。しかしこのスタートに立つまでが結構長い道のりでした。実際はここからが本番なのですが、一度ここでその経路を振り返ってみようと、順を追って記事にしています。

今回は3回目。前回までで生地調達(担当者が決まります)、縫製会社が決まりサンプルも出来、いよいよ商品の製作に入ります。

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この先重要なのは売ることになってきます。でも私はまだ具体的にどういう形で販売していくのかイメージが出来ていませんでした。一つだけ決まっていたのは実店舗ではなくネット販売ということだけ。縫製会社さんからはサイズも一つにして様子を見ながら作った方がいい、とアドバイスされました。サイズ展開無しはきついかなと思いつつも、まずは商品自体を用意したいと考え、ワンサイズで製作。カラーだけはバランスと需要を想定し6色を選びました。

生地調達においては1反(約40m)単位で買うのが最も経済的です。必要分をカットしてもらうとカット代というのが掛かるからです。これが馬鹿にならない。業者さんにより設定が異なるかと思いますが、だいたい10mで1500円、30mまでで3000円・・・という感じに。反で買えばこれらがゼロです。商品原価を考えると全色反単位で買いたい。でも、そこまでの商品数を作らない上、その後どう展開するか、売れるのかどうかも未知なため、白と黒だけは1反ずつ、他の色は割高でも必要分を購入しました。

これも縫製業者さんによるのでしょうが、生地の用意も含めて縫製を依頼すると最小ロット数を言われる傾向があるようです。一巻きを使い切る必要があるようで。縫製会社を探していたところ小ロット対応とうたっている会社が殆どでしたが、それでも1アイテムで30枚、50枚くらいからが多かったです。当然縫製料は割高になります。私はパターンも生地も持ち込みなため、ロットについては大分融通を効かせて頂きました。

全6色、ワンサイズ、計90枚ほどの製作、納品となりました。

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まずはネット販売に自身も慣れるためハンドメイド商品販売サイトへ登録。写真の撮り方や見せ方、商品ページの作り込み、配送などなど大変勉強になりました。そして最も勉強になったのは、こうしたネット販売は商品を並べて見せているだけでは全く売れない、ということ。積極的にアピールしないと気付いて貰えず他の中に埋もれてしまいます。

ハンドメイド・サイトでも実に様々なレクチャーや集客のためのツールが揃っています。充実したマニュアルから動画サイトやオンラインによるレクチャー、実際の講習、展示会的なものなど。私も未知だったため一通り参考にしページを作り込みましたが、課金制の集客関連については傍観気味でした。それはどうもその実態が私には掴み切れなかったからです。

その分、自分がやるべきなのはSNSの世界に足を踏み入れること。まずはXとインスタグラムから。これまで全く無関心で、向こう岸で使われているツールであったため「これが何なのか」といった思いでいじっていました。とりあえずこうしてみる、ああしてみる、という感じです。興味のあるタレントさんや料理研究家、作家、ECショップ運営をしている方をフォローして、どんな発信をしているのかをチェックしたりもしました。

ハンドメイド・サイトに商品登録が完了したのが7月半ば過ぎ。大手の3サイトに登録。日々アクセス解析をチェックしながら未知のSNSで棒読みのような発信を続けて小一ヶ月の間、はっきり言って商品は全く売れていません。

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そうこうするうちに8月も半ばになります。

扱うのはノースリーブ。私はふと「これではまずい」と思います。これから秋冬に向かうなか、ノースリーブだけではまずいと。にわかに「ロングスリーブも用意するべきだ」と考え、新たに型紙作成や生地の使用量の算出などに手を付け始めます。同時に、この後の商品展開としてノースリーブの丸首とVネック、ロングスリーブの丸首とVネック、いずれも6色、各3サイズをイメージしました。

そこで躓くのが資金繰りです。相当量の商品を用意することになります。生地も反単位、縫製料金、そして大量の商品を保管する環境などが必要に。

私は、少々迷いつつも公庫の創業融資に申し込もうと動き始めます。かねてより相談に行っていた市の創業支援団体の中小企業診断士に話をしたところ「うーん、はっきり言って難しいと思う」と、最初に言われました。まず、きっぱり言われたのは「色が無い、サイズが無い、商品ラインアップがちゃんと揃ってない状態でも、売る人は全部売り切るんだよね」という厳しい指摘。ビジネスとしては正論なのですが、やはりイメージというのは何をするにも重要だと思います。私の中では「こういう風では売りに全力を投入しづらい」と思うなら「じゃあどうすれば売りやすいの?」「その、自分が売りに注力できる状態を作ればいい」「そのイメージを作り出せばいいじゃないか」という論理がありました。従って、前述の厳しい意見に「ああそうですか」と簡単に終わらせるわけにはいきません。

ここから、<オリジナルTシャツ>という商品ジャンルからは少々離れ、いよいよ独自ECショップ開設と、同時に創業融資申し込みの準備へと具体的に進めていくことになります。先に述べますと、特に創業融資申し込みの準備が私にとっては苦しくも(事務処理が大の苦手なので)、<事業>という捉え方をたたき込んでくれたと思っています。

続きは【#4】で。


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