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糖尿病の恐ろしさ

今回は、私たちの身近にあって、とても危険な「糖尿病」
初期症状を紹介します。
糖尿病というのは、かなり有名な病気ですから、
皆さんも聞いたことがあると思います。

糖尿病は、インスリンを出す膵臓(すいぞう)の老化現象が原因と
考えられているため、医者から糖尿病という診断を
受けてしまったら、一生治療が必要な(完治しない)病気と
考えられているのが医学の常識です。

「糖尿病なんて私には関係ない」と思っているかもしれませんが、
私たち日本人の5人に1人は糖尿病(またはその予備軍)だと
推測されていますから、日本人の誰もが患ってしまう
可能性のある国民病です。




食事バランスガイドは、健康で豊かな食生活の実現を目的に
策定された「食生活指針」を具体的に行動に結びつけるものとして、
平成17年6月に厚生労働省と農林水産省が決定したもので、
身体活動量が「低い」成人男性、活動量が「ふつう以上」の成人女性が
1日に食べる量の目安ということです。

・・・・ですが、これでは明らかに主食を摂り過ぎです。

肉体労働の仕事をしている人以外は、30代以降の食事では
主食の摂り過ぎに気を付けなければなりません。
食事バランスガイドのような、主食が一番多い食事をいつまでも
続けていると、40代、50代で糖尿病予備軍になってしまうのも当然です。
これには農林水産省が絡んでいますから、米農家への配慮で
国民にもっとお米を食べさせたいという意図がある気がしてなりません。

勘違いしないでいただきたいのは、皆さんの食べる量を減らせと
言いたい訳ではないということです。
大切なのは、身体の成長がピークを越えた30代以降には
糖質(デンプン)の摂取量を抑えなければいけないということです。

その代わりに、脂質とタンパク質の摂取量を増やしていきましょう。
世の中には精製された糖質が溢れていますから、
栄養学の知識が無い人は欲望のままに糖質を摂取して、
糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病になっているのが現実です。

今回の内容を通して、糖尿病の初期症状を学んでください。
糖質が体に良いと書かれている本は世界中に1冊もありませんので、
甘いものが好きな方は特に注意しなければなりません。




症状1 疲れやすい

糖尿病とは、その名の通り、おしっこに糖が出てしまう病気です。
これは、血液中の糖分の濃度である「血糖値」が高すぎるために、
糖分がおしっこに漏れ出てしまう事で起こります。

正常な人の場合、血糖値はインスリンというホルモンによって
上昇が抑えられていますが、お米などの炭水化物を食べると、
それが糖質にまで分解されて体内で吸収され、
急激に血糖値が上昇します。

糖尿病のうち、9割以上を占める2型糖尿病は、インスリンは正常に
分泌されているにも係わらず、インスリンの効き目が悪くなって
しまう事で起こります。
ちなみに、自己免疫性の1型糖尿病の方は、インスリンの分泌障害が
あるものの、インスリンの効きは問題ないため、インスリン注射によって
治療することができます。
中学生や高校生の頃に、給食の後でお腹に注射をしている友達を
見かけたことがあるかもしれませんが、彼らはまさに、
お昼ごはんで上昇した血糖値を注射によって下げていたのです。

2型糖尿病に話を戻しますが、インスリンによって筋肉や肝臓に
蓄えられた糖分は、身体活動を行う際のエネルギー源となります。
しかし、2型糖尿病によってインスリンの作用が低下し、
筋肉や肝臓に糖が蓄えられなかった場合は、血液中に漂う糖分を
エネルギーとして利用することが出来ません。
体内の血糖値は高い状態にも係わらず、エネルギー不足になって
しまうので、糖尿病の初期には疲れやすさが見られるように
なるという訳です。

また、糖をエネルギー源として用いるのは筋肉や肝臓だけではなく、
脳もまた糖をエネルギー源として利用しています。
糖尿病によってエネルギーが枯渇した脳は、やる気が無くなったり、
イライラすることが多くなりますので、このような症状が出たら
要注意です。
糖尿病を疑うようにしましょう。




症状2 体重減少

糖尿病は太っている人のイメージなので、糖尿病と体重の減少は
あまりイメージできないかもしれません。
生活習慣病である2型糖尿病は、まさしく肥満が最大の原因です。

しかし、ひとたび糖尿病に罹ってしまうと、逆に体重が減少して
しまう場合があるのです。
先ほど申し上げたように、糖尿病はインスリンの作用不足によって、
エネルギーが枯渇状態となります。
運動していなくても、呼吸や心臓の鼓動、消化管の働きなどで
体は毎日多くのエネルギーを必要としますから、生存のためには
エネルギー不足を補わなければなりません。

この時に体は筋肉を分解することでエネルギを生み出そうとします。
筋肉は、見た目の通り中身がぎっしりと詰まっており、密度が高く、
ほんの少し分解されただけでも、一気に体重が減少します。
適度な運動によって起こる体重減少では、脂肪が燃焼されるので
体重減少と同時に体が引き締まっていきますが、
糖尿病の症状による体重減少は、筋肉が減るだけで脂肪は減らず、
体重が減少しても体はぶよぶよです。
このような不自然な体重減少が起きたら、必ず糖尿病の初期症状を
疑うようにしましょう。

また、身に覚えのない急激な体重減少は、さまざまなガンの
初期症状でもあります。
ガン細胞は、周囲の栄養を奪いながら成長するため、他の正常組織に
栄養が行き渡らなくなってしまい、体重が減少してしまうのです。

ガンによる体重減少では、2か月で10kgも痩せてしまう事が
あるようです。
いずれにしても、急激な体重減少は危険な病気のサインですから、
日頃から体重を測定する習慣があると良いでしょう。




症状3 感染症に罹りやすい

糖尿病を発症すると、風邪を含めたさまざまな感染症に
罹りやすくなってしまいます。
これは、血糖値が高いと白血球の機能が低下してしまうためですが、
白血球は体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの外敵を
食べてくれる細胞のことです。

その他にも、高血糖では免疫反応が弱くなってしまうことが知られて
いますが、免疫反応というのは一度感染したことがある病原体に対する
抗体が作られることで、2回目以降は感染しづらくなるという
機能のことです。

最近話題の(新型コロナ)ワクチンも、人工的に作り出す免疫反応です。
糖尿病になってしまうと免疫反応が弱くなってしまうため、
せっかく打ったワクチンの効果も、正常な人より
弱くなってしまうと考えられます。




症状4 のどが渇く

のどの渇きも、見逃してはいけない糖尿病の初期症状です。
血糖値が上がって、血液の中が糖分でいっぱいになってしまうと、
血液はドロドロになって濃くなります。
すると脳は、脱水症状であると判断し、水を飲むように指令を
出しますが、これによって私たちの喉が渇いてしまうという事です。

血液がドロドロであることが、なぜ脱水になるのかイメージしづらい人は、
海水を想像してみると良いかもしれません。
海水は塩がたっぷりと含まれており、飲むと苦いくらい
しょっぱいのですが、海水を飲めば飲むほど喉が渇きます。
糖尿病の人の血液もそれと同じで、塩が糖に置き換わっただけです。

また、糖尿病が疑われる場合は、喉が渇いたときにジュースなどを
がぶ飲みするのは決してやってはいけません。
糖尿病の人の血液は既にドロドロの状態ですが、糖類がいっぱいの
ジュースなどは血液よりもさらにドロドロなので、
ドロドロが悪化するだけです。

ジュースを飲むことで血液がさらにドロドロになると、
脳は「もっと飲め」と指令を出し、さらにジュースを飲むという
悪循環に陥ってしまいます。
こうして際限なく血糖値が上昇し続けて、最後は意識障害により
気絶するかもしれません。
これを「ペットボトル症候群」と言って、病識のない糖尿病患者が
救急搬送される例として有名です。




症状5 足の痺れ

糖尿病の重大な合併症として、神経障害があります。
糖尿病によって血液が糖分でドロドロになると、血管が傷ついて
血液の流れが悪くなってしまいます。
神経組織は特に繊細で、多くの血液を必要としていますので、
血行の滞った神経は機能が低下します。
こうして、糖尿病の初期には特に心臓から遠く離れた
足の神経に症状が現れるのです。

足の神経が機能低下すると、足の痺れが出るほかに、
火照りや冷えなど温痛覚の異常が見られます。
また、足がつりやすくなるといった運動神経の障害もあります。

さらに神経のみならず、足自体の血行が悪くなることで、
皮膚の乾燥やひび割れなどが出来ることもあります。
最悪の場合は、細胞が壊死してしまうことによって足の切断となって
しまうこともありますので、そうなってしまう前に
足の異常に気づいたら早めに糖尿病を疑うようにしましょう。




症状6 目のかすみ

目のかすみは非常に危険な糖尿病のサインです。
糖尿病の重大な合併症として、網膜症というのがありますが、
目は非常に繊細な臓器ですから、毛細血管がたくさん走っています。

糖尿病による高血糖によって、このような毛細血管が傷つくと、
目のかすみや眩しさといった症状を自覚するようになりますが、
それがさらに進行すると白内障や、酷い時には、朝起きたら突然
目が見えなくなっていたという例もあります。

あなたの大切な目を守るためにも、少しでも目のかすみや眩しさを
自覚した場合は、最悪な事態が訪れる前に病院に駆け込みましょう。




症状7 尿の回数が増える

糖尿病になると喉が渇くと申し上げましたが、このため多くの人は
たくさん飲み物を飲むようになって、必然的に尿の回数が
多くなってしまいます。

それだけならいいのですが、もしも腎臓機能の低下によって
尿の回数が増えた場合は、一刻を争う事態です。
腎臓はそもそも、体の中のナトリウム量の調節が主な役割です。
体の中のナトリウムを尿として排泄することで、血液中の
ナトリウムの量を一定に保ってくれているのです。

正常な人は、夜はちゃんと寝られるようにナトリウムの排泄は
昼間起きている間に行われます。
しかし、糖尿病によって腎臓の毛細血管が傷ついて腎機能が
低下してしまうと、ナトリウムの調節が昼間に終わらず、
夜間にもナトリウムを排泄しようとします。
このため夜間頻尿になってしまうのです。

夜間の頻尿は糖尿病のみならず、特に男性では前立腺ガンなど、
様々な恐ろしい病気の前兆でもあります。



以上のような症状によって、糖尿病を早期に発見して治療することは
もちろん大切なのですが、そもそも糖尿病にならないに
越したことはありません。
皆さんにも、糖尿病の怖さが分かっていただけたでしょうか。

自然界に太った生き物はいませんが、砂糖の塊が存在しないのですから、
それは当然の事です。
日本では、食べたいものを食べたいだけ食べられますから、
栄養学の知識が無いと簡単に糖尿病になってしまいます。
(日本人の5人に1人は糖尿病とその予備軍)

過去に流れていたCMでもありましたが、
「美味しいものは脂肪と糖でできている」ので、
脂肪と糖ばかりの食事は、あらゆる病気へ一直線の禁断の道です。

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