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患者に出しても自分じゃ飲まない

皆さんは、病院で処方されて飲んでいる薬はありますか?
実はそのクスリ、あなたの健康にとって不要であるばかりか、
恐ろしい薬害を引き起こす可能性があります。

薬漬け医療とも言われる日本の医療界の裏側で、患者には出しても
自分では決して薬を飲まない医者がいます。
そんな医療の大罪について分かりやすく説明してくれているのが、
今回紹介する和田秀樹先生の著書、「だから医者は薬を飲まない」
という本です。


医者が患者に薬を処方するのには病気を治すという理由以外に、
絶対に話すことのできない理由があります。

何としてでも研究費を確保したい大学や、過度な医療の専門分化を
推し進める厚生労働省。そして、新薬を開発する製薬会社といった
組織などが全ての元凶となり、薬漬け医療を生み出す制度が
確立されてしまったのです。

医者が病気を治してくれると思っているかもしれませんが、
患者の病気を治す以前に、病院を経営しなければいけないという
使命がありますので、お金のためを第一に優先しても
何ら不思議ではありません。

この本を通して、医療の裏側に隠されている真実を覗いてみましょう。



患者はこうして薬漬けにされていく

調剤薬局で受け取った大量の薬を見て、「こんなにたくさん
飲んで大丈夫なのか・・・?」と疑問を感じたことはありませんか。
そして、実はそれを処方した医師も、「こんなにたくさん処方して
いいのか・・・?」と思っている現実を知っているでしょうか。

現在の日本の医療は、厚生労働省の方針によって専門分化が
進められています。
大学病院に行くと、内科だけでも

・循環器内科
・消化器内科
・呼吸器内科
・腎臓内科
・糖尿病内科
・神経内科

というふうに細かく分かれています。
専門分化が進んだことによって、それぞれの分野で治療が
進化したという面もありますが・・・・

最近では専門分化型医療の弊害が目立っているのです。

日本の医者は、学生時代の実習や国家試験があり、試験に受かると
研修医として2年間の初期臨床研修を行います。


この研修を通じて、一応は全ての科を経験しているという建前に
なっていますが、実際には自分の専門以外の分野については
十分なトレーニングを積んでおらず、自信を持って全ての疾患に
対応できるとは言い難いのです。

ですから、心臓が専門の開業医のところへ胃腸炎や喘息を抱えた
患者さんが来たら、消化器や呼吸器が専門の医者ほどには、
詳しく診ることができないというのが実情です。

とはいえ、「私は心臓の専門なので、胃腸のことはあまり
詳しくなくて・・・」と言う医者は居ません。
そこで、多くの医者は「今日の治療指針」という研修医必携の
ハンドブックを開いて、治療法を調べてから処方する薬を
決めている訳です。


このハンドブックには標準的な治療法や薬の名前、
用法・用量などが記載されていますので、自分の専門外の
知識を得るのに非常に心強いのは間違いありません。
しかし、標準治療として推奨されている薬は、大抵どんな病気に
対しても1種類ではなく、2~3種類が紹介されています。

心臓病の患者さんを診ている時に、「実は骨粗しょう症も
あるんです」とか、「血糖値が高いと言われました」とか、
「喘息も持っているんです」などと言われることはザラにあります。

「そういうことなら・・・」と、医者もそれらの薬を処方する訳ですが、
1つ1つの病気や症状に対して、それぞれ3種類ずつ薬を出さなければ
ならないとしたら、全部で10種類以上の薬を出すことになるわけです。

「・・・・さすがにちょっと多いなぁ」と、医者自身も思っている
はずなのですが、専門外なので総合的な判断が出来ず、どうやって
薬の量を減らしたらいいのか分からないので、結局全部を
処方するしかありません。

こうして私たち患者は

薬漬けにされていくのです。


このような例は、あくまで医者が善意で処方している場合ですが、
一方では薬を処方することが医者自身の利益になるために、
意図的に多く処方する医者も存在します。

最近になって、日本うつ病学会や日本老年医学会など、医療界の
さまざまな学会が、「薬はなるべく少なめに出した方が良い」
という趣旨のことを言い出すようになりました。
この傾向は素晴らしいことですが、これには裏があると
著者は指摘します。

実は、各学会のこのような見解は、日本製薬工業協会との
取り決めによって、製薬会社からの接待が禁止になった
タイミングで出てきたものなのです。
また、これと同時期に、学会に所属する大学教授らが製薬会社から
研究助成費などの名目でもらった金額を公表しなければ
ならなくなったという事実も見逃せません。

つまり、もしも製薬会社からの接待が続き、研究助成費を
公表しなくても良いという状態が続いていたら、
学会はこんなことを言い出さなかったかもしれません。

製薬会社が奢ってくれなくなった途端に手のひらを返し、
医者は薬の悪口を言い始めたという訳です。

巷ではしばしば、開業医が大量に薬を売ることによって、
薬価差益で儲けを出していると言われています。
薬価差益とは、薬の仕入れ値と売値の差によって
生じる利益のことです。


一方、大学病院の医者は自分で薬を売るわけではないので、患者さんに
薬を出しても1円も得にならないと思われがちですが、実際には開業医が
出す薬よりも大学病院の医者が出す薬の方がはるかに多いということが
分かっています。

しかも、大学病院の医者は薬をたくさん使えば使うほど儲かるという
事実も判明しました。
そういう美味しいエサの中には、もちろん接待もありました。

たくさん薬を使うと、製薬会社の営業担当から「先生、ゴルフに
行きましょう」とか、「銀座のクラブに行きましょう」と
誘われたりしていたのです。
ですが、先ほどお話ししたように、現在はこのような接待は
製薬会社側の自主規制によって、ほとんど姿を消しています。

では今、大学病院の医者が薬を出したくなるエサとは
一体なんだと思いますか?

・・・・・

・・・

実は、製薬会社から渡されるケースシートと呼ばれるアンケート用紙の
ようなものに副作用の有無を書くと、それだけで謝礼金がもらえるという
仕組みがあるのです。
薬を使ってみて、副作用なしという欄にマルをつければ、
あとは4つくらいの項目に YES または NO と
答えていくだけで、数万円がもらえます。

このアンケートで最も問題なのは、副作用ありにマルがつかないような
仕組みになっていることです。
副作用ありにマルをつけると、裏面に詳細を書くようになっていて、
それを書いていると1時間くらいは掛かってしまうのです。

酷いものでは、副作用があったと書くことによって、時間をかけて詳細を
書いたにも関わらず、謝礼金がもらえなくなってしまう製薬会社も
存在すると言われています。

また、もしも本当に薬の副作用をチェックすることが目的であれば、
どんな薬であってもケースシートの謝礼金は同じで良いはずです。

ところが実際は、例えば血圧の薬だと5千円、抗生物質なら1万円、
ガンマグロブリン製剤の場合は2万円というように、購入した
薬の値段によって謝礼としてもらえる金額が違っていて、値段が
高い薬ほどケースシートの料金が高く設定されているのです。

このように、製薬会社と病院との利害関係によって、過剰に薬が
処方されてしまうことで、私たちの健康が危険に
さらされているという現実があります。



無用な薬を処方するヤブ医者の特徴

薬の処方という観点から見たヤブ医者を見分ける特徴を解説します。


その1 話ができない医者

患者の話を聞かず、「自分にこの薬は合わないと思います」と訴えても
薬を変えてくれない医者は絶対にやめた方がいいです。
著者によれば、このタイプは医者として問題外だと言います。

どんなに良い薬であっても、体質の違いなどから、人によって
「合う、合わない」は必ずあります。
薬を出して異常が出たら対応を変えていかなければならないのは
医学の常識中の常識です。

ところが、自分の治療法が絶対だと思い込んでいる医者がいて、
彼らは患者さんのことは考えずに自分の処方を頑なに信じています。
柔軟な対応ができないので、こういうタイプの医者は、
特に高齢者を診ることができません。
高齢者は予想外の副作用が出ることもあり、個人差が大きいからです。

ですが、残念なことに最近では患者さんの話をよく聞かず、問診票や
検査結果だけを見て安易に薬を出す医者が増えてきています。

このような医者には決して自分の健康を預けてはいけません。


その2 抗生物質を出しまくる医者

安易に出してはいけない薬の筆頭が「抗生物質」です。
抗生物質とは、いわゆる抗菌薬のことで、これを飲みすぎると
耐性菌という薬の効かない菌が出てきてしまいます。

また、抗生物質の乱用によって私たちの皮膚や腸内で、有効に
働いてくれている常在菌が減ってしまうという弊害もあります。
抗生物質は悪い細菌だけでなく、体にいい細菌まで
殺してしまうのです。

ひと昔前は、風邪をひいたら抗生物質を処方するのが一般的
でしたが、今は気管支炎や肺炎などを併発している場合を除き、
ただの風邪では抗生物質を出さないのが常識となっています。

抗生物質が効くのは細菌のみで、ウイルスには全く効果がないと
いうことが分かっており、風邪のほとんどはウイルスによるもの
なので、抗生物質は効きません。

また、抗生物質は感染を予防する薬ではないというのが一般的な
見解ですが、まれに病気の予防として抗生物質を処方する
高齢の医者がいます。
そのような人は医学の知識が半世紀前で止まっていますので
気を付けてください。


その3 生活習慣病を薬で抑え込もうとする医者

生活習慣病は、偏食や運動不足、喫煙やストレスなど、日常の
生活習慣が主な原因なので、高血圧や脂質異常症といった
生活習慣病に対し、すぐに薬を出してしまう医者は問題です。

生活習慣病を治すためには、原因となっている生活習慣を
改善することが大切であり、治療の基本となるのは
食事療法と運動療法です。
それでも症状の改善が見られない場合は薬物治療を用いるというのが
本来の治療方針です。
もちろん、血糖値や血圧が異常に高い場合は、生活習慣を
改めるよりも先に薬を使った方が早く数値を下げることが
できますので、薬物治療が優先されることもあります。

問題なのは、正常値よりもちょっと高いという程度であるにも
関わらず、すぐに薬を飲ませようとする医者です。



生活習慣病を改善するための治療方針は以下の3つがあります。

1.薬をなるべく使わず、生活習慣を改善することで治していく
2.薬を使って数値を改善していく
3.数値は高めでも、一定のラインを越えるまでは薬を使わない

たとえ患者さんのためを思っていたとしても、医者が勝手に
自分の考えで治療を進めたところで、それが必ずしも
患者さんのためになるとは限りません。
「少しでも長生きしたい」という人もいれば、「楽しみを我慢して
長生きするくらいなら、短くても自由で楽しい人生を送りたい」
という人もいます。

患者さんの意向に応じて、薬を柔軟に使い分けられる医者こそが
本当の意味で良い医者だと言えるのではないでしょうか。



私が紹介するのはここまでです。
本の内容は他にも、「医学部と製薬会社が作った
正常値神話の大罪」、「医者が教えない薬との上手な
距離の置き方」など興味深い内容がありますので、
気になった方はこの本を読んでみてください。


私は以前、内海聡先生の「薬に殺される日本人」という
本の内容を知り、本のなかで内海先生は「睡眠薬は
飲めば飲むほど眠れなくなってしまうんだ」
と言っていて、
「はっ!」と気付かされたことがありました。

睡眠薬ではないですが、30歳の時に頭が痛くなって
病院に行ったら高血圧の薬を処方され、頭痛が治っても
血圧が下がるまでは飲み続けてくださいと言われました。
その当時は営業の仕事をしていたので、車の運転中に何かあったら
困ると思って素直にそれに従っていたのですが・・・・

営業の仕事を辞め、血圧の薬も飲むのを止めてみました。
それは、血圧の薬を飲まなくても正常値に戻っているかも
しれないと考えたからです。



その後、どれだけの時間が経過したかは覚えていませんが、
久々に血圧を測ってみると、下が150、上が230で・・・・

「なんじゃこりゃあ」

と思いました。

血圧を下げる薬は、一度飲み始めたら一生止めることはできないと
聞いていましたが、その当時はなぜこんなに血圧が高くなっているのか
理解できませんでした。


しかし、内海先生の「睡眠薬は飲めば飲むほど眠れなくなって
しまう」というのを聞いて、血圧を下げる薬も、飲めば飲むほど
血圧を上げてしまうのかもしれないと思うのです。
だから、飲まなくなった途端に血圧が急上昇して
しまうのかもしれません。

それは、薬の副作用で血圧が上がっているのか?
あるいは、故意にそういう成分を含んでいるものがあるとか・・・

私は、降圧剤に対する不信感から、飲んだり飲まなかったり
しているうちに、37歳のときに脳出血で倒れ、
身体障害者になってしまいました。


薬は、人間の自然な反応を不自然に変えてしまうものです。

勉強して分かったことですが、ほとんどの薬には病気の症状を
治す効果はありません。
体の違和感や痛みを麻痺させているだけで、その間に自然治癒力の
働きで治っているのですが、薬の効果が切れたときに
体の違和感や痛みが無くなっているので、それを薬のお陰で
治ったと勘違いしているのです。


そうは言っても、今となっては全て後の祭りです。
飲まなきゃ血圧230でまた脳出血の可能性がありますから、
薬を飲みながら上手く付き合っていく以外の選択肢はありません。

まだ生活習慣病の薬を飲んでいない方は、薬をなるべく使わない
治療方針を提案してもらうなど、くれぐれもお気をつけください。

今回紹介した本の内容から推測する限り、医者は薬を出したがっていると
思って間違いなさそうです。










ホームページ
https://yakuzen330941662.wordpress.com/

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