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白い牛乳の黒い秘密

今回は、ジャーナリストである船瀬俊介さんの著書
「牛乳のワナ~メディアでは報道されない乳製品の黒い真実~ 」
という本の内容を紹介します。

牛乳が人間に合わない飲み物であるということが、インターネットの
普及などで少しづつ知られるようになっていて、牛乳の代わりに、
豆乳やアーモンドミルクを好んで飲む人が増え、そのような人に向けた
メニューを提供するカフェなども見られるようになっています。

「牛乳や乳製品を完全にシャットアウトしています」という人は
まだ少ないと思いますが、日頃からそれらを消費している
多くの方々も、牛乳は嗜好品と捉え始めており、牛乳が体に良いから
積極的に摂ろうという意識では無くなってきていると思います。

今まさにこの瞬間まで、牛乳は骨や身体を丈夫にしてくれる非常に優秀な
食品だと思っていた人は、さぞびっくりすることになると思いますが、
「なぜ牛乳が身体に良くないのか」という真実を学び、今まで牛乳が
評価されてきた過ちについても一緒に学んでいきましょう。






牛乳神話の誕生


なぜ、牛乳が身体に悪いのかということを一言で申し上げると、
「牛乳は人の乳ではなく牛の乳だから」です。
他の動物のお乳を我が子に与えているのは、人間だけです。

何故、このような不自然なことをするのでしょうか。
本来すべての哺乳類は、赤ちゃんを育てるために母乳を作るのに、
人間だけは離乳期が終わっても、死ぬまでミルク(乳)を
飲み続けているのです。
よく考えてみれば、これは不自然極まりないと分かるでしょう。

同じ哺乳類の乳と言えども、人間の母乳と牛乳では
タンパク組成などが異なり、中身は全くの別物です。
牛乳は、急速に成長する(体重が1日に1kg増える)子牛のために、
豊富な栄養や成長ホルモン、女性ホルモンなどが含まれており、
子牛にとっては完璧な成分の飲み物と言えるのですが、
それ以外の動物が飲むための飲み物ではありません。

成長の止まった人間(大人)が、大量の成長促進物質を含む
牛乳を飲み続けることは、自然な状態ではありません。
また、牛乳は高たんぱく飲料であるため、赤ちゃんや子供が口にすると、
未熟な腎臓に大きな負担を与えてしまうことが懸念されます。

さらに、異なった動物の乳を飲むと、本来人間が摂ってはいけない
成分が口から入ってしまうことになり、未熟な赤ちゃんの身体が
びっくりしてしまいます。
その結果が、アレルギーなどの拒絶反応として表れるのです。

人間の赤ちゃんのために母乳があるのに、わざわざ牛乳を飲ませると
いう選択に至ったのは何故なのでしょう。



それは、昔の栄養学者たちが牛乳と母乳の成分を比較して、
牛乳は驚くほど栄養価が高いということを発見し、
学会で「牛乳は完全栄養である」という神話が
生まれたことから始まります。

戦後の世界最大となるベストセラー育児書「スポック博士の育児書」
の著者であるベンジャミン・スポック博士も、
その神話の影響を受けていた一人です。
彼は、著書の中で粉ミルク育児を推奨し、母乳育児の母親には
早期断乳と哺乳瓶への切り替えを指導しました。

この本は日本でも刊行されており、世界中の5,000万人もの
母親の手に渡ったとされています。
しかし、その驚異のベストセラーの著者が
「本の内容は誤りだった」と謝罪したのです。
これは控えめに言っても大事件です。


「子供も大人も、肉や乳製品を食べない食事こそベストです」

スポック博士は世界中の母親に、自らの過ちを認めた後で
このように述べ、ベジタリアンに転向しました。
健康になるためには肉や牛乳は必要ないと公表し、育児書第7版を
次のように改訂しています。

「牛乳は子供のアレルギーの原因となる」

「1歳未満の子供は母乳で育て、離乳期を過ぎたらミルクを飲むな」

彼は最終的に牛乳を真っ向から否定し、飲まないことを
推奨しているのです。
しかし、この衝撃的な事実を知る人は、未だにほんの一握りしか
いないでしょう。

「スポック博士の育児書」を日本で出版した出版社は、
この事実を読者に一切公表していません。
ですから、今でも多くの日本人が

牛乳は赤ん坊の命を支えている
・骨粗しょう症を予防する
肉体労働をする人に必要なタンパク質が多く含まれている

などの言葉を信じて、牛乳を飲んだり、赤ちゃんに与えたりして
いるのは非常に問題です。





牛乳が人間に適さない理由


先ほども述べましたが、牛乳は成長の早い子牛に適した栄養素で
構成されていますので、人間にとっては栄養過多であり、
栄養素の過剰摂取や、取り入れるべきではない栄養素の摂取による
アレルギーなどのリスクがあります。

そして、牛乳神話を覆す衝撃の事実もあります。
世の中の医師たちは長い間、丈夫な骨を育てるために
「カルシウムをしっかり摂りなさい」と伝えてきました。
ですから、毎日しっかりとカルシウムを補うために
牛乳を飲んでいた人が多いでしょう。

しかし、最近の研究では、骨密度を増やすために
重要なのは、カルシウムをたくさん摂ることではなく、
運動であるということが分かってきました。

特に日本人は、昔から野菜や小魚、海藻などの食材から
バランスよくカルシウムを摂っていたので、
牛乳は必要ありませんでした。
しかし、戦後の粉ミルク育児や学校給食により、国家権力から
牛乳を強制されるようになったのです。

このことによって、今までは無かった病気を発症するように
なってしまったのですが、その一つが骨粗しょう症です。
牛乳を飲み続けた人に骨粗しょう症が激増しています。
カルシウムをしっかり摂れば骨が強くなる訳ではないと
書きましたが、そもそも日本人は「ラクターゼ」という
酵素を持っていないことにより、牛乳を飲んでも
過剰なカルシウムは吸収されず、下痢になったりして
排泄されるだけです。

そのような事情は国民に知らされておらず、今でも骨を丈夫に
するという謳い文句で牛乳が売られています。



骨粗しょう症だけではありません、牛乳は日本人の三大死因である
「ガン」「脳卒中」「心筋梗塞」の原因となり、
かつては日本人に少なかった
「アレルギー」「糖尿病」「白血病」などを
激増させてしまったのです。

実際に行われた研究データによると、牛乳タンパク質の87%を
占める「カゼイン」というタンパク質には発ガン性が
あることが分かり、緑黄色野菜を1とすると、
牛乳の発ガン危険度は3.29倍です。

繰り返しますが、牛乳に含まれている栄養素は
人間には過剰すぎるので、食品として適さないのです。





史上最悪の発ガン物質


乳製品及び肉食が発症に大きく関係している「ガン」
性別ごとに見ていきましょう。

まずは、女性に起こる「乳ガン」「子宮ガン」について、
結論から言ってしまえば、乳ガンと子宮ガンの原因は
牛乳や乳製品、それと肉食です。

欧米の先進栄養学ではMEC、すなわち
「M=ミルク」「E=エッグ」「C=チーズ」
健康被害が大きな問題となっていて、MEC食品や動物肉を
生涯を通して摂取することが、乳ガンや子宮ガンの原因に
なるということが分かっています。
世界42か国の子宮ガン患者の集計値を解析すると、
子宮ガン発症に最も関わっていた食べ物は
牛乳とチーズでした。

欧米とアジアでは乳製品消費の差が大きく、その差がそのまま
乳ガン発症率に反映されていました。
つまり、乳製品を多く食べる国民ほど乳ガンになって
いるということです。
ですから、乳ガンや子宮ガンにならないようにするには
牛乳を豆乳に変えて、チーズを豆腐に変えて、肉を食べるのは
控えるのが良いと言えます。

ちなみに、マメ科植物に含まれるイソフラボンには
強力な抗酸化作用があるため、抗ガン作用も発揮してくれます。
大豆は、今や世界中の食材の中で最も抗ガン作用が強い
食品としてアメリカ政府も公認、推奨されているのだそうです。


次は、男性に起こる前立腺ガンと乳製品の関係です。

乳ガンと並んで日本で爆発的に増加している前立腺ガンですが、
その原因もやはり、現代人が戦前に比べて爆発的に肉を食べて
いる事と、牛乳や乳製品を多量に摂っている事です。

そして、平均的な日本人とアメリカ人との間には、乳製品を
どれだけ消費したのかに比例して、乳ガンと前立腺ガンの
発生率にはっきりとした差があります。
牛乳や乳製品が前立腺ガンを発生させるメカニズムは、
実は乳ガンの場合と同じです。

牛乳には、子牛の発達に必要な成長ホルモンが高濃度で含まれて
いるだけでなく、搾乳量を増やすために、乳牛には人工的な
成長ホルモンを投与された母牛から搾った牛乳が
流通されています。

私たちは、思春期に急激に細胞が分裂・増殖しているため、
DNAの変異が起こりやすいのですが、この時期に牛乳を
飲めば、外部から過剰なホルモンが体内に侵入することで、
分裂・増殖中の細胞を刺激して、ガンの発生を
促進させることにもつながります。

特に避けるべきなのは、アメリカ産の牛乳や牛肉です。
アメリカでは、遺伝子組み換え技術で作られた成長ホルモンを
乳牛に注射しているからです。
成長ホルモンの注射を打つことで、乳牛の搾乳量を増やしたり、
食肉牛を急速に成長させて、生産コストを安くしているのです。



このような、不自然な形で無理矢理成長させられた牛の
牛乳や牛肉には、有害で発ガン性のある人工成長ホルモンが
残留しています。

人や牛の健康への悪影響や、倫理的な問題を懸念する声があり、
日本やEUでは、rbST(遺伝子組み換え技術の牛成長ホルモン)を
注射された牛の牛乳や乳製品が認可されていないのですが、
認可されていない日本では、1994年以降アメリカのrbSTが使用された
乳製品が港を素通りして、消費者の元に運ばれています。






飲めば飲むほど骨が折れる


カルシウムがたくさん摂取できる牛乳を飲む人ほど、
骨粗しょう症になっているというデータがあります。
牛乳を飲むほど、体内からカルシウムが消費されて骨密度が
低下したり、骨がもろくなってしまうのです。

そもそも、牛乳を飲むことで骨粗しょう症が防げるのであれば、
牛乳を大量に消費している国では骨粗しょう症患者が
少ないはずですが、世界で最も牛乳の消費量が多かった
ノルウェーの骨粗しょう症患者は、なんと日本の5倍です。
他にも、アメリカ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドなど、
日本の何倍も牛乳を飲む国は、それに比例して骨粗しょう症が多いと
いうのが事実です。

カルシウムがたくさん含まれているはずの牛乳で、
なぜ骨がもろくなってしまうのか・・・、?
そのメカニズムについて解説します。

牛乳で骨粗しょう症を引き起こしてしまうのには
2つの理由があります。

1.牛乳は体内で酸性になり、中和のために骨からカルシウムが溶け出す
2.大量のカルシウムが体内に入ると、余剰分が尿から排泄される

人間の血液は弱アルカリ性に保たれているのですが、動物性たんぱく質を
多く含む牛乳や乳製品を過剰に摂取すると、体内で大量の酸性物質が
生じてしまい、血液が酸性に傾いてしまいます。
それを中和するために、やむを得ず骨や歯に蓄積されたアルカリ性である
カルシウムイオンを溶かして血液中に送り込むのです。


また、カルシウムイオンを骨から引き出す時に、
それは尿にも排出されます。
大量のカルシウムイオンが血中に侵入し、血液中のカルシウム濃度が
急激に上がってしまうと、様々な害が出てくるので、体は速やかに
余分なカルシウムを腎臓から尿として排出します。

こうして、カルシウムを摂るために飲まれているはずの牛乳が、
体内のカルシウムを減らしてしまうということになるのですが、
この事実を知らない人が、余りにも多いのです。

このような不都合な事は隠して、政府や乳業メーカーは
「カルシウム摂取量を増やすほど骨が丈夫になる」と主張しています。
カルシウムが豊富な牛乳の摂取量が多い国ほど、骨粗しょう症が多いと
いう研究データが既にあるにも係わらずです。

カルシウムを摂取するときは、様々な危険性のある牛乳から
摂取するのではなく、大豆製品、野菜、海藻類、魚介類といった
食品を食べてください。





血管が詰まることも・・・

牛乳を飲むと血管が詰まり、アテローム血栓症を引き起こす
リスクが上がってしまいます。
現代では、このアテローム血栓症で、人類の4人に1人が
亡くなっています。

アテローム血栓症とは、血管壁の障害や血栓が形成されることに
起因する「狭窄症」「脳梗塞」「心筋梗塞」「抹消閉塞性動脈疾患」
の総称です。
アテロームとは、分かりやすく言うと血液に溜まった油汚れのことで、
血液内の油汚れのようなものが血管壁に沈着したり、
血管内にこびりつくことによって血管全体を固くしてしまいます。
これは、いわゆる動脈硬化のことですが、動脈硬化が進行する
ことによってアテローム血栓症を発症するリスクが高まります。



牛乳を飲んで血管が詰まりやすくなるのは何故かと言うと、
牛乳に含まれる脂肪分が動脈の内側に付着してしまうからです。

牛乳に含まれる脂肪分は、生乳のままだと表面にクリーム状に
浮いてきてしまいますから、そうならないように機械を使って
脂肪球を細かく砕いて均一にする(ホモジナイズ)という
独特の処理をしてから商品として出荷しています。

その処理で行われる高速撹拌作用によって、乳脂肪は空気中の酸素と
結合して、過酸化脂質というものに変化しやすく、
これが油汚れのアテロームとなってしまい、血流が悪くなって、
最悪の場合は心筋梗塞で死にます。



今まで散々、健康に良いと思って牛乳を飲んできたから、
もしかしたら自分の血管はアテロームが付着しているかもしれないと
心配になっている方がいるかもしれません。
そのような方のために、アテローム汚れを取り除く方法をお伝えします。

それは、牛乳はもちろんですが、あらゆる動物性食品を控えることと、
食事を野菜中心に切り替えることです。
もしあなたが、心臓病や脳梗塞の兆候を指摘されているのであれば、
この方法を実践することによって、血管壁の油汚れは
間違いなく改善できるでしょう。


終わり

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