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#9 愛され続けるものたちが生まれた原点

ー INTRODUCTION ー

【Finding the GOOD presented by 鎌倉投信】

 [Finding the GOOD]は、“「いい」に逢いにいく” をコンセプトに、マンスリーゲストが選んだ、心地の“いい”場所・もの・人に実際に逢いにいき、次世代へと伝えたいものごとの「よさ」を探究していくゲストトーク番組です。

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写真家モロイユウダイ撮り下ろしインタビューショットや、イラストレーターほりはる描き下ろし線画など、人それぞれの「いい」を集めています。
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ー PROLOGUE ー

 2024年6月マンスリーゲストは放送作家で脚本家の小山薫堂さんと、一澤信三郎帆布 代表の一澤信三郎さん。京都・東山へ、おふたりに逢いにいってきました。

今月の旅の舞台は京都・東山。120年の歴史を誇る一澤信三郎帆布 本店へ。

 テレビやラジオなどの脚本や制作を手掛けるN35インターナショナル株式会社や、企画を生み出す会社 株式会社オレンジ・アンド・パートナーズの代表取締役社長を務める一方、ご自身も放送作家であり脚本家でもいらっしゃる小山薫堂さん。
 小山さんの「いま、逢いたい人」に逢うために、120年の歴史を誇る一澤信三郎帆布へ。

 人びとに愛され続ける「いい」ものとはどんなものなのか。
 いい「企画」との共通点はあるのか。「いい」が未来にもたらすものとは。

 おふたりの対談を全4回にわたり配信します。

今月のマンスリーゲスト 放送作家 小山薫堂さん

ー INTERVIEW ー


今月のマンスリーゲストは放送作家で脚本家の小山薫堂さんです。大変お忙しいなか、お時間をいただきました。ありがとうございます!

小山(以下、小):こちらこそ!京都までお越しいただき、ありがとうございます。

この番組のコンセプトは、"「いい」に逢いにいくラジオ "です。今回の旅の舞台は京都ですが、この京都をお選びいただいたのが、まさに小山さんです。なぜ京都を選んでくださったのでしょうか。

小:「100年続く価値」あるいは「今、あなたの好きなものはなんですか」と聞かれたら、京都しかないなと思いました。

世界有数の観光地 京都・東山。世界各国から旅人が集まってくる。

この番組は「旅」がテーマのひとつです。小山さんは、「旅の醍醐味」をどんなところで感じていますか。

小:旅はやはり、誰かに出逢える「セレンディピティ」がありますよね。人と人とのご縁の中から新しいひらめきが生まれることも多いですし、自分でも気づかなかった価値に気づくことも….

(振り子時計の鐘の音)

小:この時計の音がいいですね。この時計の音は、(ラジオの収録において)大丈夫なんですか?

はい!大丈夫です。この空気感さえもお伝えしたいと思います。

今回、小山さんにお話を伺うにあたって、事前に「今、逢いたい人はいらっしゃいますか」とお伺いしましたところ、この方に逢いに行きたいとお答え頂きました。ということで、もう一人のマンスリーゲストを、早速ご紹介します。

株式会社 一澤信三郎帆布 代表取締役社長 一澤信三郎さんです。

一澤さん(以下、一):代表取締役なんて言われると、恥ずかしいな。店主か大将くらいにしといて。

では今回は大将ということで(笑)!よろしくお願いします。
小山さん、なぜ今回、一澤さんに逢いに行きたいと思われたのでしょうか。

小:「いいものをつくっている好きな人」と言われたら、信三郎さんがまず頭に浮かんだので、信三郎さんを鎌倉の皆さんにご紹介したいなと思いました。

今月のマンスリーゲスト 株式会社 一澤信三郎帆布 代表取締役社長 一澤信三郎さん

おふたりの出会いはどんな出会いでしたか。

小:出会いはですね、マンションが同じだったんです。
一:そうそう、私の方が先住民。(小山さんが)乱入してきて。

小山さんは今、京都にも拠点を構えていらっしゃるんですよね。

小:はい。月に10日ほどは京都にいます。
一:全国津々浦々や。それでも、京都にハマってはるね。私のほうが、京都のことを教えてもらってるくらい。
小:京都は本当にいいですよ。

お互いの初めの印象はどんなものでしたか。

一:最初なぁ。見かけてたけど、(付き合いは)店に寄ってくれてからかな。
小:そうですね。お店に行って、くまモンの鞄か何かを作ったんじゃなかったでしたっけ。
一:そうそう。

小山さんはもちろん、すでに一澤さんをご存知で?

小:もちろん、お店はずっと前から知っていました。それこそ、大学時代から一澤帆布は有名でしたから。京都に来ると、大好きで、よくお店ものぞいていました。
一:もしかしたら、押し入れいっぱいにうちの鞄があるかもわからんね。

今日も一澤信三郎帆布の鞄をお使いですね!

小:はい。いつも使っています。

「一澤信三郎帆布の鞄はたくさん持っている」と小山さん。愛着のある、まさに日用品。

先ほどお話にも出てきましたが、小山さんは「くまモン」の生みの親でもいらっしゃいます。ご自身も熊本県出身ということですが、この「くまモン」が生まれた原点についても、少しお話を伺わせてください。

小:「くまモン」の原点、目的はですね、決して、熊本を宣伝するキャラクターをつくることではありませんでした。

 まずはじめに、熊本県から『観光キャンペーンをやってほしい』と依頼がありました。ただ、「観光」という言葉は、あたかも経済が潤う”魔法の言葉”のように使われるけれど、観光に関係のない人たちにとって、観光は果たして『本当に幸せをもたらすものなのだろうか』と思ったんです。でも、実際に「観光予算」はある。それなら、その「観光予算」を上手く利用して、『熊本県民の幸福度を高めるようなキャンペーンをやろう!』と、発信の方法ではなく、「どうやったら県民の幸福度が高まるか」を考えました。そしてそれは、熊本県民が、観光客の人たちの目線を通して、『熊本ってやっぱり良いところだよね』と思ってもらえるようなものだろう、と。

 県民にとっては当たり前になっていることでも、観光客の人たちから、観光の目線で、『熊本の水は美味しいですね』とか『天草の夕日は美しいですね』とか言ってもらうことで、『熊本に住んでいて良かったな』と思ってもらえるようなキャンペーンをつくろうということになり、そのキャラクターが「くまモン」なんです。

 気づいていないものに気づく。そんな「びっくりした顔」がくまモンの大前提。まずは、県民の皆さんに愛されて、それが、ゆくゆく、全国の人たちに愛される。「地元の高校で活躍していた球児が、プロ野球に入って、やがて大リーグで活躍する」みたいな、そんな思いで、地元の皆さんはくまモンを応援してくださっているのかな、と思いますね。

(#10 に続く)


小山薫堂 Kundo Koyama

放送作家。脚本家。京都芸術大学副学長。料亭「下鴨茶寮」主人。
1964年熊本県天草市生まれ。日本大学芸術学部放送学科在籍中に放送作家としての活動を開始。
「料理の鉄人」「カノッサの屈辱」など斬新なテレビ番組を数多く企画。
脚本を担当した映画「おくりびと」で第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。
執筆活動の他、地域・企業のプロジェクトアドバイザー、2025年大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーなどを務める。
熊本県のPRキャラクター「くまモン」の生みの親でもある。

一澤信三郎 Shinzaburo Ichizawa
昭和24年生まれ。小さい頃から住まいが仕事場だったため、常にミシンの音を聞き、帆布のにおいを感じる暮らしだった。大学卒業後、新聞社に10年勤め、昭和55年に家業に戻る。一澤帆布の創業から110周年、一澤信三郎帆布になってから9周年。いつもの自然体で新しい企画を考え中。


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