見出し画像

おばけキャッチが強い奴と闘うために富山に行ってきた

雲形ひじきの紀行(奇行)文を読みたいお客様、いらっしゃいませ。
今宵も素敵な旅の時間をお届けします。


大前提と過去の奇行

ひじきがおばけキャッチを好き過ぎて、遊び相手を求めてどこにでも行くという話は、下記の日記を読めば(やべぇくらい)明白なので今回は割愛したい。

忙しい人のために

今回の行き先は広島ではなく、北陸は富山県だ。

富山に行こうと思った1番のきっかけはおばけキャッチだが、他の行程も心優しい人たちの力添えがあって、たいそう楽しいものとなったので一部始終を記そうと思う。(例によって長い)

そんなん写真だけ見れば十分だよという忙しい人のために簡易版はXにツリーにした(でも長い)

旅のきっかけ

初めての富山である。
ことの発端は2023年4月に遡る。
それについてはちょっと長くなるが、別の日記から引用しよう。

Aさんとの馴れ初めは、私の「興味関心への姿勢およびラベリング」によって引き起こされた。
吉祥寺にブックマンションというシェア型本屋がある。

(中略)

私はこのブックマンションのZINE部(棚は持たず自分で作った同人誌を数冊置いてもらう)の末席を汚すものということもあり、暇になるとブックマンションやその周辺の関連施設に顔を出している。身内面というやつだ。

ブックマンションは棚主が交代で店番をしており、棚は100以上もあるので行くたびにレジカウンターに座っている人が異なる。

その日はHさんが店番で、ちょうど閉店後の戸締りをしているところだった。
Hさんとは初対面であったので、ブックマンションの関連施設ブックターミナルに向かう間に自己紹介をした。
 ジャガイモが好きで、擬人化小説を書いたり、食べ比べ会を主宰しました。フィナンシェも好きで、年間300個くらい食べます。
名古屋にフィナンシェ狩りに出かけたりします。 
Hさんは、質問を交えながらふむふむと聞いてくれた。

ブックターミナルに着くと、中でコーヒーを飲んでいた顔見知りの人が私を見て「あ!リンゴを年間100種類食べる人だ!」と叫んだ。
H「ジャガイモの人って聞いたんですけど!?」
また別の人「なんかサツマイモも行ってましたよね」
ひじき「いやサツマイモは片手間で」
H「片手間?」
Hさんの表情が混乱を極めた。情報が多くてすまない。

「その突き抜け方、知り合いにひじきさんと同じ匂いのする人がいます。全国にある創業100年以上の老舗を回ることを趣味の活動にしていて、老舗で買い集めた醤油なんかの食べ比べ会をしているんです」と、HさんはAさんのXのアカウントを教えてくれた。
その時は、へーおもしろい活動をしている人がいるんだなあと思っただけだった。

その3日後。溝の口でマニア飲み会があった。
いや、マニア飲み会というわけではない。
主催がチェーン店の1号店に行くことを趣味にして同人誌を作っている人で、マニアフェスタ等のイベントに参加しているため、参加者が音楽関係の人とマニアとなんかその他名状しがたいつながりの人が寄せ集めというカオスな飲み会だった。
私はぶどうマニアの人に誘われて、わけもわからず参加した。どうも、わけもわからないものに参加しがちである。

店をほとんど貸切るような大所帯だったため、テーブルはいくつにも分かれ、席替えも難しく最初に席に着いたテーブルの人と楽しく過ごし、退席時間になったので店の外に出た。
そこでお開きかと思いきや、名残惜しいのか多くの人が路上で小さなグループになってしゃべり続けた。

その中に「創業100年以上の老舗をめぐる活動をしています」という人がいた。……ん、どこかで聞いたことあるな?
「あのう、Hさんってご存知ですか?」
「ああ、Hさん」
つながった。
それがAさんであった。
存在を知って3日で実物に会うことってある?

そんなこんなで、Aさんが定期的に開催している、全国の老舗を巡って集めてきた醤油・酒・和菓子(老舗なのでね!そういうラインナップしかないよね!)を食す会に顔を出すようになった。

むらくもやま交換日記より

というわけで、Aさんとは老舗食堂(@shinisetv)の中の人、相川さん(@aikawa)のことを指している。

相川さんは富山県滑川市(なめりかわし)を活性化させるための取り組みをあれこれ行うなめりかわアンバサダーに就任しており、東京に家を持ちながら毎月数日間を富山で過ごしている。当然、富山に詳しい。

「遊びに来て下さい。案内するので」と出会った頃から言われていたが、富山県って何があるのかピンとこないな〜タイミングが合えばお世話になるか〜くらいのふわっとした回答にとどまっていた。

ところが、2023年11月突如、富山旅行のプライオリティをギュギュギュンッと上げる出来事が起こる。

相川さんの富山のお友達がおばけキャッチで無双しているという情報を相川さんがキャッチしたのだ。

大学生が運営するゲストハウスで、学生たちをぼっこぼこにしたらしい。

お友達の名前はむらかみさん(@timetype4)

当時、私は12月のおばけキャッチ広島大会を目前に控えており、仲間との練習に力も入り闘志ムンムンの折(イヤお前はいつもだ)

相川さんは私がおばけキャッチにご執心なのを把握しており、

「富山で大会やりますか!」と持ちかけてくれた。

むらかみさんとさっそく繋がり、

強すぎて遊んでくれる人が周りにいない孤高の戦士なことを確認。

同じ哀しみを知る者として拳で語り合うことを約束する。

いつやりますか?いつでも行きますよ!と鼻息荒く、相川さんをつつくと

相川さんがちょうど2月の3連休にかけて富山にいくというので、

10日相川さんがガイドをしてくれる富山観光

11日むらかみさんが相手をしてくれるおばけキャッチ大会

12日相川さん主催のブリ解体ショー

という日程で私もくっついていくことにした。

どうせならと、こういう普通じゃない旅に付き合ってくれそうな友人に声をかけて、

むらさきさんが一泊二日ならとご一緒してくれることになった。

むらさきさんは、海外にも一緒に行く旅におけるベストパートナー、私にとっては通称「旅の伴侶」なので大変心強い。

元日に大きな地震があったときは、滑川市の映像もテレビで流れてきて、

むらかみさん(の腕とか)は無事なのかと勝手に心配したし、

「これは富山の話、延期になるかもしれん」とドキドキした。

ちょうど滑川市長がネギを切ってバズっていた頃、相川さんに確認すると、行けますとさらっとおっしゃる。

ただ大会みたいに人を集めて大規模にみたいなのは難しいかもと言うので

「おばけキャッチができればなんでもいいです」(真顔)

行けるとなったら、
富山は日本海側、雪も降るかもしれないし、寒いだろうとなめたらあかん、
ワークマンにせこせこと通い、防寒衣服・小物装備を集めた。
ダウンとスノーブーツもいるかな~と思ったが、口コミを調べて迷っているうちにアパレルの非情で欲しい商品は売り切れてしまったので諦める。

今回手に入れた一番の大物は

寝袋

おばけキャッチのために寝袋を買ったよ!
エクストリーム過ぎるだろ!

消えたガイド

1月20日、相川さんに呼び出されてあるイベントの手伝いをした。

イベント自体は無事に終わったのだが、その日、相川さんから衝撃の一言が発せられる。

「ダブルブッキングしちゃった」

富山を観光案内してくれる予定だった2月10日に、大阪で仕事が入っていたという。

私ひとりならまあガイドブックでも見ながらフリーで回ってもいいかと思ったが、むらさきさんは「富山に詳しい人による富山に詳しい人ならではの視点で案内してもらえる旅」がおもしろそうと手を上げてくれた。

そして、富山は各市をまたいで移動するなら、車移動でないとなかなか厳しい。ひじき、免許持ってないの。

相川さんは言った。
「人を用意します」

そして、本当に手配してくれた。2人も。

どこの馬の骨かもわからぬ初対面の我々を車で運んでくれるって?
相川さんのフレンズ力が強い。

回るコースについては、事前に相川さんとむらさきさんと3人でZOOM打ち合わせを行った。

さすがオンラインミーティングに慣れている相川さん。
パワポで図を描きながらイメージを共有し、行きたい場所を線で結んでいく。

希望をなるべく多く叶えようとすると、なんだか行ったり来たりしたり、たくさん食べたりすることになるが、大丈夫かこれ。
フレンズ、ちゃんと輸送してくれるのか。

フレンズの一人は、なんとおばけキャッチ対戦相手のむらかみさんで、

出立の数日前に

「相川さんから謎の図が送られてきたけど、詳細を確認しておきたい」と連絡があり、ZOOMで「このふざけたルートで合っています」と認識を一致させた。

もう一人のフレンズmikeneko Mikan3 さん(以下Мさん)とも3日前から繋がって、当日の時間配分や流れをもう少し詰めた。

相川さんに案内してもらうのも、なかなかできない旅行だと思っていたけど、面識のない富山の人にお世話になるなんて、さらにディープなことになってきたよ。

雪がひどかったら車は難しいかもという話で、2週間前からずっと天気予報を睨みつけていたが、雨でおさまりそうである。

よし!めちゃめちゃ楽しみになってきた。

2月10日・Mさんと

富山駅


5時前に起床
旅の朝が早いのはよくあることで、暗いうちに動き出すワクワク感がある。
上下、靴、ワークマンを装備すれば戦闘意欲が高まるというものだ(正直、室内では暑いほどなのだが)

東京駅からはくたかに乗り、本を読んで過ごしていると、
軽井沢あたりで窓の外がやたら雪景色となってビビる。
やがてまた雪はなくなった。

9時、富山駅到着

降り立つと空気がひんやりしている。

むらさきさんと合流し、

改札を出て、まず出迎えてくれたのは

でっけぇ恐竜

……おん?

恐竜って福井じゃないの?
降りる駅、間違えたかしら。

近寄ると、この3連休改札前の広いスペースで福井のイベントをやるらしいことがわかった。

気を取り直して、相川さんの立てたプラン(指令書)に従っていこう。

なになに

【駅構内にある立山そばで朝そばを食べること】

立山そばの特徴は、おにぎりやおいなりのようにます寿司をワンカットから注文できることだという。ちゃんとます寿司屋さんのます寿司だから、味は保証されている。

やっぱ駅弁でも富山といえばます寿司だし、やっとかないと!

と、店の場所を調べ、券売機の前に立ったら

「全品売り切れ」
なんじゃそりゃあぁぁぁあ。
臨時休業によく見舞われている相川効果なのか?

10時に入荷するって言ってやがる、早すぎたんだ(ラピュタ風に)

え、でもます寿司食べたいしと、
お土産コーナーにあったます寿司とぶり寿司のハーフ&ハーフを買い、
恐竜近くのベンチでもぐもぐした。

ぶり寿司とのハーフ&ハーフ

路面電車

富山駅からは路面電車に乗ることができる。

レトロ車両

広島と言い、おばけキャッチ遠征をするところには路面電車があるのか?(サンプル数2)

むらさきさんが、前日唐突にひざを痛めてしまったこともあり、移動はなるべく歩かずに公共交通機関を使うことにした。乗り物も旅の楽しみだよね!

富山市ガラス美術館

美術館とか博物館とか作品知識は全くないけど展示品をぼんやり見るのは好き。

建物は外観から面白く、内装も明るさと木のぬくもりの吹き抜けがかなりおっしゃれ~。各所サインのデザインもいまどき。

富山市立図書館本館が一緒にあって、何時間でも過ごせてしまいそうだな。

常設展のほかに、
富山ガラス造形研究所 卒業制作展がギャラリーで展示されていた。
硝子の色々な表現。

富山市・D&DEPARTMENT

バスに乗って市役所前へ。
県民会館の一階になんだかおされなショップがある。中川政七商店とか日本百貨店みたいな、なんかあんな感じの(そうか?)

つまり、洗練された今どきセンスの富山土産を買うならここ!
相川さんに教えてもらうまで、東京やほかの都道府県にもこのお店があるって知らなかった。

富山に来たら「つりや」の海産加工品やセイズファームのシードル・リンゴジュースを買おうと思っていたのだが、ここであっさり見つかる。幸先良いぞ。
「氷見の物を買ってくださってありがとうございます」ってレジの人に言われて、ああ、地震の……と思ったが、別に、もともと欲しかっただけで、あんたのためじゃないし!(ツンデレ)

地元食材を扱うカフェコーナーも気になった。

第一部のドライバーを務めてくれるMさんが登場。

今日はお世話になりまっす!と手土産のフィナンシェ(ザ・ドロスの)を渡したら、
「こちらからも」
と、おもむろに、フィナンシェ(ムッシュー・ジーの)を渡された。
ただのトレードじゃねぇか!
富山ではフィナンシェ狩りはしないだろうなと思っていたのに、さっそく手に入ってしまった。

Mさん、事前に我々のことをリサーチしてくれていて、
フィナンシェだけでなく日本酒ペロリストのことも話題に振ってくれた。
Mさんご自身が日本酒好きとのこと。

魚津市・小政寿司

雨が降り始めた中、車で魚津市まで移動する。

共通の話題である相川さんの話や、猫の話をしていると、
車窓からリンゴの木が見えたので反応したら、魚津はリンゴの産地だそうだ。加積りんごと言うらしい。

Mさんも家で漬ける果実酒用の紅玉を買いに行く、行きつけのリンゴ園があるという。
さっきD&~で別の市の高岡リンゴのジュースは買ったんだけれど。
富山、意外とリンゴ活動もできてしまうの?

さて、相川さんが予約をしてくれたお気軽寿司なる小政寿司へ

座敷に通され、由緒正しい寿司湯呑でお茶は出てきたが、

ご歓談してもご歓談してもお寿司が出てこなくて、
確認したら、注文が通っていなかったっぽい。
ま、Mさんとおしゃべりできたからいっか。

ランチのサラダも終わってしまって、代わりに1貫増えて13貫のお寿司が出てきた。

これで980円はバグってると思うのよ。

素朴で、でもしっかりお魚で黙々と食べてしまうおいしさ。
たれのついた細かいちまちましたものが詰まっている軍艦、これなんだろうねと首を傾げていたが、後で相川さんに聞いたらタコを細かくしたやつだったらしい。

魚津市・ミラマルシェ

リンゴが話題に出たことにより、魚津駅前の小さなお土産コーナーに寄ってもらえることになった。

リンゴある!加工用ふじ、500円詰め放題。さすがに詰めませんけど!
ジュースとリンゴチップスを購入。
寿司屋で話題になったバイ貝のおにぎりも売っていて、このあと指令書によるとフードファイトらしいから食べる暇ないかなあと見送ったが、買ってもよかったな。

魚津市・魚津水族館の真珠コーナー

次の指令まで少し時間に余裕があったのでMさんからの提案。

道の駅とカオスなスポット、どちらに行きたいですか?

そんなん、どっちもに決まっとるやんけ。

駆け足でもいいから、両方行きたいとわがままを言った。

魚津は蜃気楼が出現する土地らしく、
道の名前もしんきろうロード
海辺の遊園地の名前もミラージュランド

観覧車のあるミラージュランドの向かいには古い水族館があり、ペンギンとアザラシだけなら入館しなくても外から見える。

そして併設されたお土産コーナーがカオス

じ、時空が歪んでいるわ。

昭和のお土産屋を一緒くたにぎゅっと煮詰めたクラクラするような空間を味わえる。

ひじきの家は両親も旅行好きなので、昔、硝子の置きものとか、シルバニアっぽい動物の置きものとか、旅先でよく買ってもらってたなあ、それがある。

ぬいぐるみとかキーホルダーとかももちろんあるんだけど、

おびただしい数の貝殻や天然石は圧巻
化石も飾ってある(非売品)
貝が欲しくなったらここにくればいいんだ!

滑川市・道の駅ウェーブパークなめりかわ

滑川市まで移動して、ほたるいかミュージアムに併設された道の駅

ほたるいかミュージアムもね、VRホタルイカとか気になったんだけど、どうせならホタルイカのシーズンがよいし、また時間がある時に。

乾燥ホタルイカなどがまるっと試食できる。マスクの中に臭みが広がっちゃうわ。
フードコーナーもあり、せっかくなのでホタルイカの唐揚げを食べた。

2月10日・むらかみさんと

滑川市・瀬羽町

瀬羽町と呼ばれるエリアは、最近ハンモックカフェができたり、
少しずつレトロでかわいいお店が増えているらしい。

Mさんとはここでお別れ。
穏やかな口調で、「絶対いい人だ」という安心感がありました。
現地に住んでいる人ならではのお話を聞かせていただき、予定外の私好みなスポットも連れてっていただき、ありがとうございました!

古本屋の「古本いるふ」

小さな店内にお客さんがけっこういる。
昔デザインの薬の袋とか、かわいい。
富山に関する本がたくさん目について、いいなと思った。

古道具屋の「スヰヘイ」

いるふの向かい
ごちゃっとせずにセンス良く陳列されたギャラリーのような空間だった。
昔っぽいデザインの食器、欲しくなっちゃうの我慢我慢。

第二部のドライバー、むらかみさんが登場。

旧宮崎酒造の建物を使った【nanahime】というカフェで海を見ながらお茶でもしましょうかと向かったら、まさかの土日祝休み。

相川効果か?(まだ疑っている)

お向かいの床屋のおばあちゃんが出てきて、話してくれたことによると、
冬はスキー場のある山の方の家族の手伝いに行くのだそうだ。
それは忙しい時期だものね、仕方ない。
3月はひな人形がたくさん飾られたり、ランタン祭りがあったり、年間を通して何かやってるからまた来てねということだった。

このあたりを仕切る名物おばあちゃんらしく、むらかみさんが話を切り上げようとしても、なんだかんだ話を繋いで、しばらくしゃべっておられた。

射水市・ひらすま書房

滑川市が富山市の東なら射水市(いみずし)は富山市の西に当たる。
射水市で行ってみたかったのは、郵便局だった建物の中にある古本屋さん

相川さんの存在を教えてくれたHさんも、富山を訪れた際は、古本いるふとひらすま書房に行ったというから、本好きお勧めスポットなのかもね。

ひじき、まったく読書家ではないけど本屋さん好き~。

Xフォロワーのななさん(@nano1257)が、ここのことを投稿されていて

3月10日に閉店してしまうことを知った。ならば、よけいに行っておかなくちゃ。

扉を開くと菓子を焼く匂いがした(フィナンシェはなかった)
棚が木目調なこともあり、なんとなく暖色雰囲気の店内

棚にもその上にも下にも沢山の本が詰まっていて、昔家で購読していた「こどものとも」とか一冊一冊表紙を確認して宝探しをしたくなってしまう。
ご当地リトルプレスというかZINE、集め出すとキリがないから買わないようにしているけれど、センスが好きでぐぎぎ。
棚貸しスペースで、ななさんの棚確認しました!

むらかみさんは店主と顔見知りだった。うすうす気づいていたが、この人顔が広いぞ。

じゃがいもの本を買ってホクホク。

富山市・糸庄

富山市に戻ってまいりまして、もつ煮込みうどんの人気店「糸庄」へ

富山のソウルフードだって言うなら食べておきたいじゃない。

混む店だと聞いていたが、すこし夕飯には早い時間で運よくすぐに座敷に通された。

味噌はニンニクがきいて甘すぎず、でもトッピングした卵のとろみによく合う。海老天も入ってるぞ!

鍋焼きうどんにもつ煮が入ってる感じ。ひじきは鍋焼きうどんも、しっかり味のついたもつ煮込みも好きなので、あふあふと食べた。

本日お世話になるゲストハウス(後述)にチェックインして、荷物を置く。
この宿によく顔を出すというむらかみさんが何を吹き込んだのか、
「おばけキャッチの人だ!」
「この宿でおばけキャッチが一番強い人は今はいません!」
と言われる。
おう、またあとでな!

射水市・BRIDGE BAR

順番は書き間違えておりません。
また射水に戻ってきたよ!

というのも、ひらすま書房は18時までしか開いていないが、
日本のヴェニスと呼ばれる内川エリアは、夜の方が良いと相川さんが言ったのだ。

じゃあ、射水で晩御飯を食べればいいじゃないのかと思うかもしれないが、
せっかく来たのだから富山らしいものを食べてほしいと、それも相川さんが言ったのだ。

そしてそれは指令となった。

あいにくの雨だったので、散歩という感じではなかったが、
でっかい手の生えた謎の橋を過ぎて、
川沿いのおしゃれなバーでゆったりとおしゃべりを楽しんだ。

アメリカ人がオーナーらしく、ウィスキーの種類がすごく多い。

ノンアルコールカクテルもちゃんとオリジナルのおしゃれでおいしいやつがあって安心。

ヴェノムという名のカクテル

レーズンバターと、不定期で内容が変わる藤井くんスペシャル(チョコテリーヌ)

そんなおしゃれな店でウジ虫チーズとか奇食の話をしましたね。

富山市・まるたかや

ライトアップされた帆船・海王丸が車窓から見える道を走って、新湊大橋を渡った。

移動中の車内ではいろんなお話を聞かせてもらった。

むらさきさんの希望した「富山に詳しい人による富山に詳しい人ならではの視点で案内してもらえる旅」は、午前中のMさん含め、かなり達成できた気がする。

むらかみさんは読書家だから、おすすめの本の話も聞いたし(さっそく図書館でリクエストした)、
観光関係のお仕事をされていたから、富山のこともたくさん教えてくれて、
通常の人はしないような体験もやたらしていて、

つまりすごく面白い人だ。

その軽妙な語りをずーっと聞いていたくなるけれど、
なんだかんだどうしてもおばけキャッチの話に収束する。

おばけキャッチトークできるの、嬉しいんだよ!
そんなに話すことあるか?と思われるかもしれないが、むらさきさんを置いてきぼりにして、ことあるごとにおばけキャッチの話題になり、だいぶキャッキャした気がする。見えないしっぽがずっとブンブンしていた。

でもあれだ、聞いててわかったことには、むらかみさんがおばけキャッチを好きなのは、実力がもろに出るボードゲームだからだ。
がっつり自分で組み上げる重ゲー好きな人だ。
ダイス運に左右されるとかがあんまりお好きじゃないタイプだ。

私は、ボドゲゆるふわ勢なのでおばけキャッチ以外は左右されたい、運に身を任せてガハハしていたいよ。

そんなタイプの違う人とでも拳を交える機会が生まれるから、
おばけキャッチ素晴らしい(大地讃頌のメロディで、たたえよ、キャッチよ、ああ~)

ダイスと言えば、おばけキャッチダイスをまだやったことがないというから、持ってくればよかったな。

で、ただいま富山市!

で、まだ食べます!指令書にそう書いてあるので!
富山のラーメンチェーン店「まるたかや」

店に到着した瞬間、大阪にいるはずの相川さんから「そろそろ、まるたかやでしょうか」とDMが来て、コワイ!盗聴サレテル!

ラーメン屋なのにおでんが食べられるという。

富山のおでんはとろろ昆布が付いてたり、
赤巻という渦巻状のかまぼこが入っていたりする。

あんばやしというびろびろのこんにゃくに味噌だれをつけたものも、初めて食べた。
お祭りの屋台で、チョコバナナじゃんけんのようにもらえる本数が変動するシステムがあるそうな。

豚串とすす竹を追加

ラーメン屋なのでラーメンも頼む。

昔ながらの中華そばっぽいラーメンがメインのお店のようだったので、ブラックじゃないこちらを食べていたのだが、ブラックラーメンを頼んだむらさきさんが数口で突如満腹感を覚えたらしく、残りを全部もらった。

一級吸い込み士なので

富山市・泊まれる図書館 寄処

大学生が運営するゲストハウスが本日のお宿。

むらかみさんがこの宿の副管理人に、東京からおばけキャッチ強い人来るよと伝えていて「うちに泊まってくれないかな、連絡してみようかな」という会話があったそうで、だからここに泊まるのだろうとむらかみさんに思われていたが、

ワタクシ連絡貰わずに自主的に予約してました。両想い!

というのも、むらさきさんは明日の昼には新幹線で東京に帰ってしまうから、交通の便がいいところがいいなと思っていて、

むらかみさんがおばけキャッチ強いという重要情報が発信されたのは寄処からなので、(勝手に)恩があり、

一人旅の時も、こういうドミトリータイプの安宿選びがちなので、全然抵抗がなく、

ボードゲームも本もあるし、めっちゃ条件に合うじゃんと。

共有スペースにはコタツが置かれ、宿泊者もスタッフもただ遊びに来た人もわいわいと顔を突き合わせている。

むらさきさんは、おばけキャッチをたしなまれないので、むらかみさんと3人でジャングルスピードから始める。

中央のポールをつかむときに、おばけキャッチみがつい漏れ出てしまうので
「おばけキャッチャー握力強イ~コワイ~」と言われる。

そうこうしているうちに、大学4年生のリクトくんがやってきた。
さっき「今はいません」と言われたこの宿におけるおばけキャッチホープだ。

本来、おばけキャッチで遊ぶのは明日のスケジュールである。

でもさぁ、ここにはボードゲームをやる文化があって遊ぶ人がいるわけでさぁ、

それはさぁ、私が頼まなくても

前哨戦が始まってしまうのです。

そんな気はしていたよ、この宿を予約した時からな!

そして、どんなに疲れていようが眠たかろうが

おばけキャッチなら断らないんだよ、魔王は(※魔王は私のおばけキャッチにおける肩書)

持参した広島式バトルフィールド(ポータブル)で遊ぶことにした。

広島大会の寸法でプレイマットを作ったのである。
シールを毎回貼らなくていいし、布なので折りたたんで持ち運びができる。

初お披露目

私が広島広島うるさいせいなのか、

広島からの旅行者だと思われていた。
「さわこでーす」とか言っておけばよかったか(よくない)

プレイするにあたり、腕まくりしたら、
「あ、もしかして、同じ?」
とリクトくん。
腕に着けていたスマートウォッチが同メーカーの商品で、
「ミイ?」
「シャオミィ?」
「おばけキャッチー!」
という謎のグータッチをした。
なんだこのテンション。

むらさきさんには札捲りをたくさんお願いしてしまった。
ごめんねぇ、他のゲームやろうって言ってたのにねぇ。

何回か遊んだ結果、

ひじきの圧勝

対戦ありがとうございました!

むらかみさんは速いのだけど得意コマにムラがあるのと、ひじきの速さに付いていこうとするとお手つきをしまくって、最後の獲得枚数が2枚とかになってしまう。
4月から社会人になる若人にも社会に出る厳しさを味わっていただきました。
え、大丈夫か、明日も遊んでくれるかな。

「心が折れました」と快活に笑うむらかみさんに、
ひじき「でも腕は折れてないから遊べますよね?」
むらかみ「え、心だけじゃなく腕も折らないとだめですか」

ナンバーナインを遊んで、

別れ際、むらかみさんが米粉のフィナンシェをくれた。
前述したように、私の手土産もフィナンシェなので、ただのトレードじゃねぇか!
Mさんと言い、みんな、おもてなしの心がすごい。

日付が変わる頃まで遊んでしまったので、風呂は明日の朝にすることにして、2段ベットでお休み。

2月11日

6時半起床
なんかやたらしゃべる湯沸かし器(寝ぼけて連打しすぎたせいだよ)の風呂に入り、荷物をまとめ、
チェックアウトしようとすると、

あんなに賑やかだった共有スペースには副管理人1人
せっかくなので「音速飯店」で遊ぶ。

別に得意じゃないけどスピードゲームは好きだよ!

寄せ書きノートを見ると、外国人の旅行者や日本一周するバックパッカーなどが多く訪れる宿のようだった。

お世話になりました。富山に来る際はまた利用したい。

寄処の目の前の駅から路面電車に乗り、富山駅へ

富山市・スターバックス コーヒー 富山環水公園店

そこからは広い道を歩き、富岩運河環水公園の中にあるスターバックスコーヒーに行った。

2008年に「ストアデザイン賞最優秀賞」を受賞した店舗だそうで、
世界一美しいスタバと呼ばれているそうである(今はもう抜かされたとか)
スタバに興味があるわけではないけど、どうせなら行っておくかと。

狭い店で激混みらしいと聞いていたが、運よくテーブルが取れた。

ワッフルを食べていると、相川さんがやってきた。夜行バスで今朝着いたそうだ。

が、すぐに席を立って、しばらくしてまた戻ってきた。
何かと思えば、知り合いの経営者(仮に薔薇おじさんとする)がいたのだそうだ。
しかも、私でも知っている有名な肉おじさんも一緒にいたらしい。
スタバで張ってれば有名人に会えるのでは。
ラテを飲み終わって、最後にもう一度挨拶をとなって、
相川さんが「じゃがいもマニアです」と私を紹介してくれ、肉おじさんには十勝の2年熟成の話題などを振ってもらえた(肉おじさん、テレビで見たときみたいな特徴的な眼鏡だ……)
「サツマイモは専門じゃないの?」と、薔薇おじさんに聞かれて
ひじき「いやぁ、詳しくないです」
薔薇「最近、サツマイモをやり始めて」
ひじき「品種は何ですか?」
薔薇「ゆきこまちっていう」
ひじき「おお!寒冷地対応の新品種ですね!」
(詳しくないのに、そこ拾えんのかい)という顔を相川さんにされた。
経営者同士のじゃれ合いなどを拝聴して場を辞し、
公園の向こう岸に渡る。

橋の両端が展望台となっており、富山の景色を一望した。

富山市・ぼてやん多奈加

駅まで歩いて戻る。

相川さんと私は簡単に言ってしまえばマニアつながりなので、私についてくるむらさきさんのことも「なにマニアなのか、何の人なのか」当たり前のように問われる。

昨日もむらかみさんに聞かれて、今日も相川さんに聞かれて、

むらさきさんは答えに窮するというか

「何か説明できるような突き詰めるものを持っていないとだめなのか……」という感じだ。

いや、あの、普通そんなわかりやすくラベリングできるほどの趣味持ってないから。好きなものはなんとなく好きなのが正常で、別に語れなくてもよくて、ここがちょっと特殊なだけで、大丈夫だから!

私は自分のことをマニアだとは全く思っていないけど、〇〇の人って名乗っておくといいことがあるので、使っているだけなのである。

「自分をブランディングするといいことがある」
というのはここ数年で感じていて、

・「〇〇の人」と人に覚えてもらいやすい
・〇〇を見た人が私を思い出して連絡をくれるので〇〇の情報が集まりやすいくなる
・〇〇のことなら多少話せるという武器を持っていると、初対面の場でも参加しやすい
・マニアはマニアの知り合いができやすいので、ぶっとんだ変な人と出会える

むらくもやま交換日記より

来年には違うジャンルに興味関心が移っているかもしれない。

今回の旅はひじきが出しゃばって、むらさきさんのよさ、すごさ、おもしろさを伝えきれなかったかなあというのは反省点。私は同行してもらえてすごく嬉しかったよ。

ぼてやんの待ち状況を見ると、開店前だというのに15組以上名前が書かれている。
焼くのに30分以上かかるので、1巡目に入れない限りは結構待つらしい。

同じビルに富山の特産品を扱う「ととやま」が入っていたので、お土産を見ていたら、昨日Mさんがくれたフィナンシェの別の味が売っている。わー!やっぱ有名なんだね。捕獲。

荷物預かるので他の場所も見てきていいですよという相川さんの言葉に甘えて、駅前の商業施設マルートの日本酒スポットへ

リンゴジュースを頼んだら、すごくすっきりしていた。

むらさきさんのはバナナミルクみたいな甘酒

でっけぇ恐竜のいる駅の改札前では富山の日本酒各銘柄が呑み比べできるコーナーができていた。むらさきさんが選んだ「曙」をペロリ。メロン系。

そうこうしているうちに、相川さんから連絡が入り、思ったより前倒しで入店できた。

ホットサンド屋かな
四角い
焼きそばもソフトな太麺でおいしい
刻んだ昆布が入っているやつにした

とっても美味しい。待った甲斐がありました(待ってくれたのは相川さんだよ)
口の中をほやほや火傷しながら、食べ進めた。
広島でもお好み焼き食べてないのに、富山で食べてしまったな。

駅前のローソンにむらかみさんが迎えに来てくれたので(あなた専属ドライバーなの?)

むらさきさんとはここでお別れ
お付き合いいただき、ありがとうございました!

滑川市・中滑川複合施設メリカ

むらかみさんと相川さんがおいしいお店の話をしてるのを聞いていたら、滑川市長がネギを切ったというメリカに到着。
今日はメリマルシェというイベントをやっていた。
滑川高校薬学部のクラフトコーラをごちそうになる。

昨日お世話になったМさん
またどこかでいつかお会いしましょうとさよならしたのに、翌日の今日で速攻会いました。どうもどうも。
ひと棚制度の売薬さんの本棚、ちゃんと見たかったのに時間がないわよ!

市役所経由でボードゲームカフェに急ぐ。

滑川市・ボードゲームカフェあんでじ

駐車場で、ななさんと合流

そう、富山に行くことが決まったときから、ななさんに一目お会いできないかと、水面下で連絡を取っておりまして、

地震もあったし、いつもお忙しそうなので難しいかなと思いつつ、

創作TALKやペーパーウェルでお世話になっているので、ご挨拶したくて、調整をお願いしました!

ほんとは13時半くらいにあんでじに着いて

おばけキャッチですべてを薙ぎ払い、場を完全制圧した頃にななさんに来てもらって、まったり創作文芸などのおしゃべりをしようと思っていたのですよ。

時間押したのでね〜。

ボードゲームカフェに同時入店したら、

それはもう当然のようにゲームを始めるわけでいきなりおばけキャッチですよ。

今日はそのために集まっているので、はい。

ななさん、ボドゲに馴染みはあるのか?
こんな魔王降臨の場を問答無用に見せつけられて、ポカンとしないか。

しかし気遣っている暇はない。
どんな状況でも、おばけキャッチは断れないので。

まあ、今回は大会というような形式ばったものではないし、昨晩前哨戦をしているので緊張感もなくバトルフィールドを広げて、むらかみさんと私が向かい合い、相川さんとななさんが眺める(いや相川さんは参加してるつもり)という回をやったあとは、リクトくん含む我々上級者卓と、ななさん含む初心者卓に分かれる。

ななさんとわし、いきなり引き離されてるやんけ。ななさーん!!

上級者をこてんぱにして、相川さん、ななさん、今日初めてあんでじに来たというお二人の初心者卓に向かい、おばけキャッチのカード出しをやった。

コツが掴めると2回目は取れる枚数が増えるから、微笑ましく眺めてしまう。自信がなくても手を伸ばせるというのは素質がありますよ。

その後は、

・キャプテンリノ
・カタカナーシ

・ゴキブリポーカー

カタカナーシはお題のカタカナ語をカタカナを使わずに説明して当ててもらう、ボブジテンとほぼ同じな気がするけど、好きなタイプ。文字書き仲間とやると盛り上がりそうだね。

あっという間に4時を過ぎて、むらかみさんが旅立つ前にもう2戦。

初あんでじの2人も「体験したい」と座ってくれて(広島でもよくアトラクション扱いされるひじきのプレイ)、決め打ちながら数枚獲得してたのよかったなあ。

動画を撮ってもらった。

むらかみさんが普段無双しているであろうことは、対戦すれば感じるし、動画を見てもわかる(わかるよね?)
お手つきが多いから獲得枚数が少なく見えるけど、それはそんくらいの速さで繰り出さないとひじきに間に合わないからで、いつもは余裕で判断してると思うなあ。
ここから意識した訓練をして苦手コマのむらなくその速さで来られたら、やべーのよ。
おばけキャッチ富山大会開催時には活躍してほしいし、私ともまた遊んでほしい。
リクトくんも伸びしろいっぱいあるので、逃がさず鍛え上げてほしい。後進の育成も大事だよ(どんな立場なのか)

北陸のおばけキャッチャーはぜひ、むらかみさんに対戦を申し込んでください。そしていずれ開かれる富山大会にエントリーして、盛り上がりましょう!

ななさん、帰る時間。おう、ボードゲームしかしてないな!でもお会いできて嬉しかったです。ひじき、リアルだとこんな人間ですが、よければ今後ともよろしくお願いします。

ひっさびさに
・コヨーテ
身代わり人形を使いきった後の生身の状態を「肉」って呼んでたのが面白かった。

はい、これでこの記事のおばけキャッチに関する記述は終わります。

旅行記としてはまだまだ続く。


きっかけはおばけキャッチだったとしても、他の部分も全力で遊ぶのがひじきの遠征なので。

気になる人だけ、読み進めてくださいな。

相川家に荷物を置かせてもらって、

あいの風とやま鉄道に乗り、富山駅へ

富山市・廻る富山湾 すし玉

「これからすし玉に行こうと思ってて」と言うと、
富山っ子がみんな、ああいいですねと納得しているので期待が高まる。

駅近接のお土産売り場の一角。行列はできていたが、いつもほどではないらしい。 

回転寿司だけど回転しているのは湯呑だけ。

いいとこどりの盛り合わせや食べてみたいネタがことごとく売り切れていたのは、さすが人気店。

「さす」(かじき)とか「ふくらぎ」(ぶりの前の形態ハマチのこと)とか現地の言い方のやつ食べてみたかったなあ。

おすすめ11貫盛りとホタルイカの沖漬け軍艦にした。

しゅっしゅと口の中に消えて行ってしまう。

富山市・西町大喜

「まだ(お腹)いけますか?」と問われ、頷く。

同じ施設内を横移動して

「美味しくはないけど体験として」と念を押されながら、

富山ブラックラーメンの元祖へ!

むせるほどの胡椒。メンマがしょっぱい。

スープをレンゲで飲む感じではないけど、脅されていたほど不味くもない。

ブラックラーメンの話になると、大喜はあれだけど、あそこはおいしいよみたいな別の店の名前が上がるので、他のお店のも食べてみたいわね。

滑川市・ワンピースカフェ

滑川駅に戻ってきて、

あんでじに舞い戻っていたむらかみさんに車で拾ってもらう。(まじで専属ドライバーなの?)

3人で中滑川駅すぐ近くのバーへ。

私は漫画のワンピースを読んでいないし、

相川さんに連れて行ってもらわなきゃ、絶対に入れない雰囲気だよ!!

照明が控えめな店内はワンピースグッズがそこら中に飾られていた。

店主、にこにこしているが、これまでの人生で普通の人がしないような選択・経験をしてきたおもしろんちゅのオーラ、隠せてませんよ。

相川さんは以前に博物館マニアの友人をここに連れてきたことがあるらしく、ひじきは何マニアでしょうか?と店主に5択(うち正解は3個)で問題を出してくれたのだが、見事にはずれの2個が回答されていた。

相川さんにはマニアの知り合いがたくさんいるはずなのに、
私の姿勢を買ってくれているようで、嬉し恥ずかし。

ほとんどお客さんが来ない店と聞いていたけれど、市議会議員をやっているお客様(すでに酔いが回っておられる)がやってきて、おしゃべり。

そのお客様とむらかみさんが帰った後、

「そろそろ秘密基地行きますか」
と、
おもむろに立ち上がる相川さん。
ライトを渡す店主。

このビルは店主の持ち物で、階段を上っていくと
資材置き場と化した2階、改造を施された3階、そして屋上へ

屋上にはさらに足場が組まれ、気を付けながら上がると、冷えた空気の中、滑川の夜景が一望できた。これはなかなか見られない光景だ。

濃厚な旅を象徴するかのような、秘密基地の夜

私が好きなタイプの小説に描写されそうな出来事が自分の身に起きている。

相川家に戻って、
バランス釜、初見には難しくて全然点火できねぇ。

この日のために手に入れた寝袋は、ふかっとあたたかくて、マットレスを貸してもらえたので大変快適に眠れた。

2月12日

6時起床
寝袋、快適だったのはいいが、ふかふかと膨らみすぎて、

どうやったら元の袋に格納されるのだ?
畳んでも畳んでも
全然収まらねぇ!

もう捨てていくか、
ここんちの子になるしかない……

と、くじけながら、

コンビニのとろろ昆布おにぎりを食べて、カロリーを摂取したら

しまえました。

とろろ昆布おにぎりは、富山では一般的なおにぎりらしく、各社コンビニエンスストアでも買える。

じゃあ、ローソンとセブンとファミマの全部買いたいですと、ことあるごとにコンビニに寄って集めたのだ。

昆布の硬い部分の主張が強いローソン、中も昆布
1番毛深いセブン、中は梅
白とろろとゆかりご飯の一体感があるファミマ
全国で売ってくれてもいいのよ

相川さんが目を覚まして、
昨日立てていたざっくりプランのために電車を調べてくれたらしく、
突然

「出れますか?電車がもう来ます!これを逃すと1時間後になっちゃう!」

というわけで、この日は駅までダッシュするところから始まります!

息を切らしながら、改札を通り、向こうのホームに渡り、無事に電車に乗れた。

目的地は氷見。

富山に来るまで3日目の予定は特に決めていなかったので(ブリ解体パーティーが夜にずれた)、まさか氷見にも行けると思わなかった。

高岡から電車を乗り換えると、曇った日本海が車窓から見える。

Xのタイムラインを眺めていたら、ななさんが、昨日の今日でおばけキャッチを購入していて笑ってしまった。わーまさか買ってくれるんて!ひじき、セールスマンの才能がある(ない)

氷見駅からはタイミングよく、番屋街に行く100円バスに乗れた。

道中の道の両脇のお店は、アーケードというか雪国のならではの軒先通路になっている。
そこにやたら藤子不二雄A先生のキャラクターの像が設置されている。
氷見が藤子不二雄Aで有名なの、知りませんでした。

氷見漁港場外市場的な位置づけの番屋街に到着
まずはざっと一周してどんな施設かを把握し、

氷見市・浜焼き屋台かぶすや

ぶり漬け丼

漬けってお米泥棒だよね。

かぶす汁

「かぶす」とは、氷見の漁師の言葉で「分け前」という意味。その日の漁の状況によって入る魚が変わる、市場でお金にならないような魚を使う、なんなら船の上で豪快に作る味噌味のあら汁が本来の料理のようだ。
めっちゃ出汁が出て、うまい。

氷見市・番屋亭

ぶりしゃぶ~。

刺身で食べても十分美味しいのにさっと火を通すと、
脂がとけて、表面で閉じ込めて、うまみがすごい。わたくし、ぶりしゃぶの良さ、今わかった気がいたします。

氷見に来たら氷見うどんも食べないとなと思って、頼んだ。

だしが上品

「フードファイトできる人ですね」
と、相川さんが感心したような笑みを浮かべて眺めてくる。

相川さんもモーニング2食とかランチ3食とかやる人だものね。
隠していたつもりはないですが、知っていただけて光栄です。

そのあとはいったん別行動で、

私はつりやをはじめとする海産加工品と

リンゴジュースと苺(美濃娘、2007年登録された岐阜の品種)と

ふくらぎのフライを買った。

魚の味が濃ゆい

氷見牛の肉まんかコロッケ迷ったけど、ちょっと時間が足りず。

再集合後は歩いて氷見駅へ

シャッターのしまったお店も多く歩行者はほとんどいない静かな通り。

先ほど車窓から見た謎のセールスマン喪黒 福造のベンチで写真を撮ったりした。
忍者ハットリくんのからくり時計は冬期は停止中で、
その奥に、人気ラーメン店の「貪瞋痴」の行列を発見した。

天気が良くなり、高岡に向かう電車では、雨晴海岸の風景もくっきり青空になっていた。

高岡市・金屋町

高岡駅で降りて古い街並みの金屋町へ行くことにした。

昔行った石見銀山の大森地区のような雰囲気がある。

銅器産業の街の象徴なのか、

風鈴が吊られている場所が多く、涼し気な音が揺れる。

お店として開いているところは少なく、
金沢の茶屋街のような賑わいを期待すると拍子抜けかもしれない。

工芸品のお店を見ながら石畳の道を歩いて、

銅像やモニュメント制作を手掛ける平和合金のギャラリー【Gallery陽峯】

相川さんは店員さんに話しかけていく。少しでも気になったら、恥ずかしがらずに聞くことが大事なのだな。

そのおかげで、そこでおすすめしてもらった

【鋳物工房利三郎】

昔から縁起物モチーフを作るらしく子孫繁栄の象徴・蟹やネズミ
不苦労に通じるフクロウに混じって

ヤモリがおりまして!

扉の取っ手になる大きなものもよかったけれど、

わりとニホンヤモリのリアルに近いサイズの壁チョロが壁にー!

ちゃんと五本指ー!(結構大事なポイントです)

相川さん「今日イチひじきさんのテンションが高い」

私、ヤモリが好きで、現在は家に3匹扶養しておりまして、

ペットとしてメジャーになってきたヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)のような地表性の子もかわいいけれど、

やはり樹上性の壁に張り付くタイプのトッケイヤモリやニホンヤモリのシルエットに美しさを感じるタイプでして。

ヤモリグッズは、猫グッズなどと違い、世間にはそうそう出回っていないので、いいものを見つけたら値段を見ずに捕獲していく心構えがある(ここまで早口)

というわけで、6匹くらい展示されていた中から、一匹ずつ顔を見て、体色を見て、全体のバランスや、尾切れチェックして、餌食いは……生きていないからしなくて、お迎えしました!

アルカイックスマイルがたまらん

ヤモリグッズの中では高価な方だけれど、容赦なくテレビ台のガチャで取った大量のヤモリフィギュアと一緒に並んでもらうわよ。

大阪屋ショップ

ヤモリの吟味にかまけていたら、本来乗りたかった電車には間に合わないことがわかって(すんません)

相川さんの提案で、ご当地スーパーに行くことにした。

富山のスーパーの昆布コーナーはやたら充実しているとか、

お惣菜コーナーには郷土料理があることがあるとか、
価格のバグったコロッケがあるとか、

前日までにいろいろ情報をもらっていたので行けるなら行きたかったの。
車移動の時は「アルビス」をよく見かけたけど、
「大阪屋」もあちこちにあるチェーン店らしい。

スケジュール的には金屋町を選ぶかスーパーを選ぶかの二択だと思っていたから、わーい、欲張って行こうぜ。

ただし、
金屋町から高岡駅まで歩いて

藤子のFの方の像を見つつ

さらに駅の向こう側に行くのでそんなに時間的余裕がなく

またダッシュ。朝からよく走る!

私よりも、私の大きな荷物(瓶が入って重い)を持ってくれながらタイムキーパーをしてくれる相川さんの方がめっちゃ大変なんですけどね!ゼェハア。

天気もいいし、気温も高いし、汗だくだよ!ワークマンなんていらなかったんや!

滞在時間5分とかで、
価格のバグったコロッケとアメリカンドッグを買い、

昆布コーナーを確認して、離脱!
相川さんの、バスに乗り遅れたらすごいタクシーの運転手を引いたエピソードを聞きながら、駅に戻って、無事に電車に乗ることができた。

呉羽を通る時、呉羽山を境に呉西・呉東と地方を分けるのだと教えてもらった。

富山市・地場もん屋

富山駅に着いて、タクシーで総曲輪へ。

ここは富山の若者が集う商業エリアでもあり

地産野菜やお土産が手に入るお店「地場もん屋」もある。
上市町のゆるキャラ三太くんのグッズがあると聞いてやってきた。

三太くん、見た目がリアルすぎるカモシカなので、
一度お会いしてみたいんだよね。チーズケーキの匂いがするらしい。
長野県のリンゴの町・飯綱町のゆるキャラ「みつどん」と仲がいいのもポイントが高い。

アクスタはなかったが、ぬいぐるみがあったのでお迎え。

実物と見た目がだいぶ異なる

他、フィナンシェや郷土料理「べっこう」なども購入。

おいしくはない

歩いて戻り、これからメリカでイベントがある相川さんとは、さようなら。

くそお世話になりました!!!

売店でさらにお土産を買い足してから、かがやきに乗り込み、無事に東京へと帰った。

おみやげ後夜祭

たくさん買いますよねと言われるまで、自分が人に比べてお土産を買う方かどうかなんて気にしていなかった。

旅の帰り道はたいてい腕が引きちぎれそうになっているけど、みんな違うの?

帰ってきてからも余韻がなかなか冷めきらぬ一週間であり、

岩合光昭の世界ネコ歩きの富山編を見たり、

(世界ネコ歩きをあなどるなかれ。私はこれきっかけでモロッコに行ったことがある)

富山発だと教えてもらったSHОGUN BURGERを食べてみたり、

スーパーのライフのぶりしゃぶがおいしいとアプリコさんに聞いて、豊後鰤だけど関係ねぇと富山土産と合わせて鰤まつりを開催した。

ハタハタと鰤ハム
ぶりしゃぶの良さを知ってしまった
醤油漬けステーキ、西京焼きっぽい風味がある

これにて、今回の紀行は幕を閉じる。
相川さんとその富山フレンズのご協力により、期待を超える愉快な旅路となった。
どうしてこんなによい待遇を受けられたのよくわからないが、
「日頃から好きを表明しておく」ことの効果だろうか。

これで富山とも縁ができた!
また機会を作って訪れたい。

おばけキャッチの猛者を求めての旅は、わりとどこでも参りますので、いつでも情報お待ちしております!

この記事が参加している募集

ご当地グルメ

サポートいただいた分は、美味しいものへと変身し、私のおなかに消えた後、文字になって出力されます。