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【経済的自立へ向けて】高配当企業の株価データ分析 その8:変動編 感動の最終回

その1を見てない人は、まずその1を見てください。

次の表に、各業種から利回り4%以上の高配当企業をそれぞれ1社以上選択し、その企業の変動係数を示しています。

平常時(2016年7月~2019年6月)とコロナ時(2019年7月~2022年6月)の2つの時期で、月次の始値を使って算出しています。比較のために、一番下に日経平均の変動係数も入れてます。

高配当企業の変動係数: 平常時(2016/7~2019/6)とコロナ時(2019/7~2022/6)

これを見ると、企業による変動係数の差、すなわちリスクの差が大きいことがわかると思います。

これをわかりやすくするために、グラフで以下に示します。横軸は平常時の変動係数、縦軸はコロナ時の変動係数です。着目すべきポイントをA・B・Cで示しています。

高配当企業の変動係数: 平常時(2016/7~2019/6)とコロナ時(2019/7~2022/6)

Aは、日経平均より、平常時もコロナ時もリスクが低い企業群です。

ポートフォリオ理論をベースに、日経平均は種々の企業の集合体でお互いにリスクを消し合うから、一番リスクが低いといわれることがあります。
この表より、それは正しくなく、たしかに日経平均のリスクは十分低いですが、それ以上に低い単体の企業群があることを理解する必要があります。

BとCを見ると、必ずしもコロナ時のほうが平常時よりリスクが高いわけではない、ということがわかります。
あれだけのことが起こったから、普通の感覚では、コロナ時はリスクが全体的に高そうに感じられますが、そうでもないんです。
むしろ、コロナ時のほうがリスクが下がっている企業がたくさんあります。

感覚ではなく数字化して、自分のアタマで理解することが大切と考えます。

最後に、リスクの高い企業の取り扱いについて。
リスクが高くても魅力を感じる企業があると思います。たとえば、変化対応力が高く何があっても生き延びられそうな企業は、株式投資の対象として魅力があります。
こういう場合は、複数の企業を組み合わせてリスクを下げることを考えるのがよいです。

この後の「関係編」で具体的にどうやってリスクを下げるのかを見ていきましょう。

それでは長きにわたり「変動編」におつきあいいただきどうもありがとうございました。次の「関係編」も是非ごひいきに! 

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