理系が見た映画のありえねー その2
タイムトラベル映画大好きりゅうさんです。
映画のありえね~シリーズ第二段です。
映画は架空をいかにリアルに見せるかが勝負です。
と言ってもそのリアリテイは観客の経験や知識にも影響されます。普通の人には単純にハラハラドキドキするシーンでも、専門家から見ると「ありえね~」って事も結構有ります。
私は石油関係の人間なので、燃えたり爆発したりする関連の「ありえね~」は結構ありますので一つご紹介します。
有名どころでは「ダイハード2」(1990年、レニー・ハーリン監督、ブルース・ウィリス主演)です。
第一作目はまさにアクション映画の金字塔ですが、鬼門のシリーズ第二作の本作もとてもよく出来た作品でした。
あらすじは大雪のシカゴ空港がテロリストに占拠され、ラストで悪党たちが飛行機に乗って逃げるのを、マクレーン警部が燃料タンクから漏れた油にライターで火を付けて飛行機が大爆発。悪党は全員爆死でめでたしめでたし。観客としては実にスカッとするラストシーンでした。
しかし皆さん飛行機の燃料は何だかご存知でしょうか?
実は灯油です。あのストーブに入れるのと同じやつです。
油は種類によって着火温度が異なり、灯油は38℃以上でないと火が点きません。
多分あの映画が本当の状況なら、マクレーンが決め台詞を言って火を点けようとしても大雪の中では火は点かなくて、「あれ?あれ?おかしいぞ、どうなってるの?」と焦っているうちに悪党達はまんまと逃げおおせるという事になってたでしょうね。
多分一般の人にとって油は火を付ければ何でも燃えて爆発するイメージでしようが、それは車の燃料のガソリンだけです。ガソリンの引火点は―43℃なので、あれは完全にガソリンと勘違いしているシーンでした。
でも映画界では油の種類に関係なく銃で撃ったり、火を点ければすぐ爆発するのが常識ですからね。
きっと医療関係や警察関係の人も、いろいろな映画の「ありえねー」があるのでしょうね。
皆さんのありえねーをぜひ教えて下さい。
りゅうさんでした。コメント・感想いただけたら励みになります。
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