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『ありふれた教室』/映画感想文

1. あらすじ

小学校の新任女性教師。
校内で盗難事件が連発したことから、疑心暗鬼になりパソコンのwebカメラをオンにしてみると。。
やがて職員室、生徒、保護者から攻撃を受けて四面楚歌に。

2. 点数

68点

可もなく不可もなく。
ヨーロッパ映画らしい落ち着いた演出が冴えわたる。クラシックを基調とした音楽もいい。

ストーリーはハラハラ感があるものの、日本の学園ものでもありそうな展開。オチは唐突でやや無理矢理だったのが残念。

3. 感想

学校の立ち位置

学校って非常に特殊な組織であり構造だよなとあらためて実感した。

子どもが集団生活を送れば、当然問題は発生する。
いじめが典型的だが、学力の不均衡や精神疾患など社会問題の縮図ともいえるほど問題が山積する。

いじめについてみると、当然学校は問題解決の役割を期待される。
最終的には学校が退学処分などの断罪を行うこともある。

だがこれは本来の学校の役割なのか?

「もう本人同士でやってくれや」
が最終的な結論なのだろうが、当事者が子どもということもありそれはできない。
企業であればこれができるのと対照的だ。

学校は適切な断罪、折衝、着地に至るまですべてを期待されて疲弊していく。
こういった学校の特殊な立ち位置と過度な期待が問題をより根深くしているのではないか。
これが日本だけでなくヨーロッパでも似たようなものなのだと知れたのが面白かった。

勤勉性

「ドイツ人は真面目だから日本人とは仕事をするうえで相性がいい」

数十年前から言われている格言的なやつ。
ドイツ人と働いたことないので真偽のほどはわかりませんが、この映画を観るかぎり、あながち間違いではないのではないか。

自分で抱え込んで問題解決しようとする姿勢
地味な服装、メイク
安易にhug, party をしない

当然アメリカとも違うし、ラテン系のヨーロッパとも違う独自路線。
たしかに日本との共通性がある。
まぁ、日本の陰湿さには及びませんけどね!

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