ポップコーン@映画レビュー

30代男が観た映画について好き勝手に論評します。作品規模や人気に左右されずに、思ったこ…

ポップコーン@映画レビュー

30代男が観た映画について好き勝手に論評します。作品規模や人気に左右されずに、思ったことを書き殴りたい。 古典なんて全然わからないけど、映画を語ってもいいよね? ジャンルや好みに偏りがあるのはご了承ください。

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自己紹介① ~私の映画履歴書~

はじめまして、ポップコーンです。この度、映画論評専用のnoteを始めてみることにしました。 私と映画の、くっついたり離れたりしたお付き合いを、まずは自己紹介がてら書いてみたいと思います。 1.プロフィール都内で士業をしている30代の男(映画とは関係ないので、仕事の話はしないつもり)。 自営業者なので時間の融通がききやすく、主に平日日中の空いた時間帯を狙って映画館に通う。 好きでもない映画を無理して観たくはないので、新作は月3本程度。 2.映画歴幼少期 家のテレビでよく観

    • 『オッペンハイマー』/映画感想文

      原題:『Oppenheimer』 祝 オスカー制覇 日本公開が遅れてしまったが、今年最大の注目作 1. あらすじ「原爆の父」と呼ばれた科学者オッペンハイマーの半生、原爆前と原爆後、栄光と後悔を描く。 2. 点数82点 今年初の80点越え、ありがとう。 ノーラン×伝記モノ、という嚙み合わせが悪そうなテーマでもここまでのものを撮るのはさすが。 オスカーを狙いすぎだとの批判もあるみたいだけど、それは妬みでしょう。 ここまでのクオリティでつくれる人は他にいるんですか? 3

      • 『ひとごろし』/映画感想文

        記念映画祭シリーズ続きます。 優作映画の中でもかなりマイナー。 低予算でさくっと作ったんだろうな。 タイトルのおどろおどろしさとは正反対に、終始コメディ調。 1. あらすじ主人公は福井藩の末端武士。臆病者で周りからバカにされている。 剣の達人が藩内の暗殺集団をボッコボコに返り討ちにして、藩のお尋ね者に。 討伐に誰も名乗りを上げない中、臆病者が一念発起して立候補して任命されるが、果たして討伐は達成できるのか。 2. 点数51点 採点難しいってば。 短時間の軽い作品とし

        • 『探偵物語』/映画感想文

          引き続き松田優作映画祭。 ドラマじゃなくて映画のほうね、薬師丸ひろ子のやつです。 1. あらすじ箱入り娘の女子大生に身辺警護の探偵がつく。 ひょんなことからヤクザの殺人事件に巻き込まれ、犯人を追うことに。 はじめはギクシャクしていた二人の関係も徐々に近づき・・・ 2. 点数69点 薬師丸ひろ子かわええ!最初から最後まで清純で押し切るのは爽快。 ストーリーは、まぁね、角川映画ですから。 3. 感想ほとばしる処女性 薬師丸ひろ子の清純さを燃料にして走り切る。 近年では

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        • 映画感想文(2023)
          38本
        • あれやこれや
          6本

        記事

          『人間の証明』/映画感想文

          松田優作生誕75周年記念上映きたー! こういうイベントごとの恩恵をふんだんに受けられるのは都民の特権。 ありがたやありがたや。 1. あらすじ高級ホテルの近くで黒人青年が殺される。 その被害者が持っていた麦わら帽子と詩集を手掛かりに警察が犯人を追う。 2. 点数58点 50年ほど前(1977年公開)の作品を評価するのは難しい。 松田優作びいきの偏見を排除すると、低得点にせざるを得ない。 冗長すぎるファッションショーシーン、ぶつ切り編集、笑っちゃうような音声と演技など

          『人間の証明』/映画感想文

          『落下の解剖学』/映画感想文

          『Anatomie d'une chute』(原題) 『Anatomy of a Fall』(英題) なんやこのぎこちないタイトルは!?と感じるが、がっつり直訳なんすね。 カンヌのパルムドール受賞、オスカーノミネート作品。 地味っぽさはプンプン臭うが、見逃すわけにはいかないでしょう。 1. あらすじ人里離れた雪山に住む家族。 ある日、屋根裏から父親が転落死。同居していた妻が疑われる。 参考人は視覚障害のある息子。 事件は裁判にかけられるが、真相ははたして、、?! 2

          『落下の解剖学』/映画感想文

          『哀れなるものたち』/映画感想文

          原題:『Poor Things』 クセつよつよのヨルゴス・ランティモス監督の最新作。 ベネチアの金獅子賞。オスカーでも有力候補です。 1. あらすじ胎児の脳を移植された女性が”第二の人生”を歩みながら世界のいろいろを知る。 ファンタジー要素強め。 2. 点数75点 キャスト、美術、音楽はハイレベル。えぐい性的描写も多くて個人的には好き。 ただストーリーが途中からダレてしまった。 旅する場所があと1か所少なくてもよかった。 3. 感想フェミニズム映画なのか 本作を

          『哀れなるものたち』/映画感想文

          『ゴールデンカムイ』/映画感想文

          言わずとしれた大ヒット漫画の実写映画化。 うるさいヲタク達の期待にこたえることはできるのか。 1. あらすじ北海道のどこかに隠された埋蔵金をめぐり、一獲千金を夢見たやつらが暴れまくるアクション&アイヌお勉強エンターテイメント。 2. 点数72点 とにかく原作に忠実。 冒頭の戦争シーンは気合入りまくり。真っ白の雪景色などロケハンも見事。 実写化なんてやめとけ勢の批判を封じ込めるだけのクオリティを見せてくれた。 3. 感想漫画を読まない男 私は滅多に漫画を読まない。

          『ゴールデンカムイ』/映画感想文

          『ビヨンド・ユートピア 脱北』/映画感想文

          『Beyond Utopia』 2024年初投稿。今年もよろしくお願いいたします。 新年にふさわしく、重苦しい作品でスタートです。 1. あらすじ脱北者とそれを支援する韓国人牧師を追ったドキュメンタリー。 ①単身韓国に脱北した母が息子を呼び寄せようとする ②国境付近で立往生となった5人家族(老婆と子供含む) この2件が中心。 ちなみに①は失敗、②は成功。 2. 点数74点 そもそもドキュメンタリーに点数つけるのどうなの問題はさておき。 ニュースなどではなかなかお

          『ビヨンド・ユートピア 脱北』/映画感想文

          2023年新作映画 マイベストランキング

          もうすぐ2023年が終わる。 今年みた映画を振り返りつつ、個人的なランキングを。 1. 振り返り以下はnoteで感想文を書いた新作映画(執筆順)。 noteをはじめたのが今年の2月なので、1月分は除外。 イニシェリン島の精霊 崖上のスパイ 別れる決心 レジェンド&バタフライ BLUE GIANT WORTH 命の値段 エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス フェイブルマンズ 世界の終わりから TAR 最後まで行く aftersun 怪物

          2023年新作映画 マイベストランキング

          『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』/映画感想文

          口コミ評価が高いので釣られてみた。 目玉くり抜きとか近●相姦とかあるから、学生さんは注意な! 1. あらすじ富豪一族の当主争いを見張ってこいと命を受けた銀行マン(水木)が、山奥の人里離れた村に乗り込むが、不気味な村人やべー!怨念やべー!妖怪やべー!のトンデモ展開に巻き込まれる。 2. 点数55点 鬼太郎初心者からすると、ラストの感動はそこまで。 あとはどうしても懐古厨というか昔の渋めのデザインのほうがすきなので、現代風のつるっとしたキャラにはなじめず。 血の多さと人

          『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』/映画感想文

          『PERFECT DAYS』/映画感想文

          この記事を開いたそこのあなた。 役所広司、すきですよね? 社交ダンスを流行らせたり、どえろい不倫逃避行をかましたり、汗臭いヤクザ刑事で暴れたり、とことん役になりきって楽しませてくれる。 そのくせ、インタビューとかでは 「いや、別に自分は、、」 と下向いてシャイになるかわいいおじさん。 役所広司の才能が詰まった本作であり、カンヌ主演男優賞はまさにご褒美。 ひたすらに役所広司を愛でる映画です。 (東京国際映画祭の10月の先行上映にて鑑賞) 1. あらすじトイレ掃除→風

          『PERFECT DAYS』/映画感想文

          『ナポレオン』/映画感想文

          1年で1番映画が安い12月1日公開。 初日に乗り込んできました。 1. あらすじ誰もが知る英雄ナポレオン三世の人生を妻との関係を多めに織り交ぜながら描く。 2. 点数67点 期待値が大きかっただけに低調な点数に。 そもそも歴史を知らないという個人的な問題もあるが、映像作品として単調なのは否めない。睡魔が襲う。 全体として妻との歪な夫婦関係パートと戦争大勝利パートが繰り返される。 それでも戦争シーンのスケール感はさすがの一言。 3. 感想言語問題(しつこいぞ) いく

          『ナポレオン』/映画感想文

          『首』/映画感想文

          おじさんパラダ~~イス!! おじさんの、おじさんによる、おじさんのための映画が爆誕。 観客は見事におじさんしかいねえ。 1. あらすじ本能寺の変に至るまでの各武将の思惑、策略をコント風味を交えながら描く。 2. 点数77点 大絶賛!というわけでもないが、普通に楽しめた。 豪華おじさんキャスト達がたけし親分のために嬉々として演技合戦してるのが眼福。 系統としては『座頭市』や『アウトレイジ』などの近年のたけし映画の延長線上にあるので、初期の尖ったたけし映画好きからしたら

          『正欲』/映画感想文

          原作は朝井リョウの小説。 原作未読ですが、朝井リョウはすきだしエグいところまで突っ込んでくれるだろうと期待をもちつつ。 1. あらすじ家庭をもつ検察官(稲垣吾郎)、地方で孤独に暮らす女(新垣結衣)とその同級生(磯村勇斗)を中心にオムニバス形式で描きながら、他人には打ち明けられない”癖”と生きづらさを掘り下げる。 2. 点数64点 丹念につくられていて総じてクオリティは高いと思う。 テーマ性自体はすきだが全体として散漫な印象。 話の流れや展開にノリきれなかったため点数伸

          『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』/映画感想文

          原題:『Killers of the Flower Moon』 イチャイチャしすぎだろ! と冷やかしたくなるほどのスコセッシ×レオ様コンビにデニーロも加わる。 否が応でも期待が爆上がりしてしまった今作、しっかり期待にこたえてくれました。 1. あらすじ1920年代、オクラホマ州のおじのオジキを頼って舎弟が一獲千金を狙ってやってくる。 オイルバブルに沸く原住民の利権や財産がターゲット。 直接奪うわけにもいかないから、原住民内部に入り込んでから殺してしまおう!というなんとも

          『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』/映画感想文