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「翔んで埼玉」続編から思い出すマイ滋賀県


続編を楽しみにしていた「翔んで埼玉〜琵琶湖から愛を込めて」を見に行く。埼玉愛で終わった前作をどう続編に生かすのか。確かに全国的に見れば、今の時代、微妙な存在の滋賀県を選んだのはわかるけど、琵琶湖って?と思っていたら、まさかの展開。前作の東京を大阪に置き換えるという手があったか、と最初から最後までバカバカしさ満載で最高だった。だけど、ちゃんとメッセージは込めているところが、この映画のいいところ。ディスっていながら、滋賀や和歌山、奈良だけでなく、大阪にも行きたくなってしまうガイドブック的な要素がある。

予備知識を全く入れずに観に行ったので、滋賀のオスカル様こと杏ちゃんの格好良さにまずは惚れ惚れ。阿久津がいないのは残念だったけど、片岡愛之助と藤原紀香を夫婦役にあてたり、リアルと重ね合わせて際どい線で笑わせるセンスが抜群の面白さだった。私が観た映画館が、全国埼玉化計画にぴったりとハマっているショッピングセンターだったというのも、なかなか皮肉が効いていた。キャスティングも豪華で、カメオ出演も含めて、「誰が出てるのかなぁ」と探すのも楽しかった。

今回は、百美役の二階堂ふみのシーン少なめだったのは、さらに人気女優になり、スケジュールが難しかったのかな、という感じも。第3弾もありそうだが、残るは東北、北海道、九州? それにしても、伊勢谷友介は貴重な俳優だったよなぁ、とも思ってしまった。こういう映画に欠かせないんだけどなぁ。

そして、滋賀県といえば、私の中では延暦寺。京都のガイドブックを作った時に、取材に行ったことがあって、住所が滋賀県なので驚いたことがあったから。いつ出てくるのかと思ったら、ちゃんとネタになっていたので、満足ポイントがアップした。

延暦寺で働くお坊さんの多くは、滋賀県側にお寺(住まい兼自分のお寺)を持っていて、そのお寺から通勤してるんだそうな。ちなみに広報のお坊さんは、顔で選ばれたのか?と思うくらいイケメンが揃っていた。最澄とライバルの空海の話になったとき、「あちらさんはスターですから〜」と自虐ネタを言っていたのも忘れられない。でも、私が取材した京都の寺では一番、取材しやすく、フレンドリーだったので、マイベスト京都(滋賀だけど)の寺である。比叡山は根本中堂がある東塔が一番の観光地だけど、西塔や横川まで行くと観光客も少なく、静けさと森林に囲まれた空気が心地よく、清々しい気持ちになったのも、いい思い出になっている。

もう一つの滋賀県ネタは、郷土菓子。滋賀県の蒲生郡に竜王町という名前の町がある。「竜王」という名前の縁もあって、棋士の谷川浩司さんに同行取材したことがあった。その時、地元の方にいただいたのが、正栄堂というお菓子屋さんの「田のし飴」。これが、ニッキ好きには絶賛、おすすめしたい飴なのだ。ガツンと強烈なニッキの風味が口の中いっぱいに広がるのも楽しいし、舌触りがやさしいのに、適度な硬さがあり、いくつでも食べられてしまう。正栄堂のような地元で愛されるお菓子屋さんがある町っていい町だよなぁ、と、時々、思い出したりしている。

正栄堂さんのInstagramはこちら。フォロワーが増えて欲しいなぁ、と密かに応援している。

今は変わってしまったけど、こんな歴史を感じるパッケージも愛おしくなる郷土菓子だった

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仕事に関するもの、仕事に関係ないものあれこれ思いついたことを書いています。フリーランスとして働く厳しさが増すなかでの悩みも。毎日の積み重ねと言うけれど、積み重ねより継続することの大切さとすぐに忘れる自分のポンコツっぷりを痛感する日々です。