【北欧暮らし】娘の言語発達と私のスウェーデン語
2歳の娘はよく喋り、よく歌う。そんな言葉をもう知ってたのかと驚かせてくれる。彼女が優先的に使うのはスウェーデン語。それでも日本語は理解している様子。
彼女がどうやって言語を習得していくのかを観察するのは興味深い。
果物の「りんご」という単語は日瑞どちらも知っている。Äpple(エップレ)と言ってみたり、りんごと言ってみたり。
「バナナ」はスウェーデン語でBanan (ばなーん)。スウェーデン語のbananから入ったのにもかかわらず、今は日本語の方を使っている。
「バナナー」と指差す娘に「バナナ食べたい?」ときくと2回頷く。Vill du äta banan?とスウェーデン語できいても同じ返事をする。
彼女の発音は、子どもの舌足らずさはあれど、どちらの言語もネイティブ。発音記号もスペルも知らないのに。
聞こえたのを真似ているんだろうけれど、どうしてちゃんと真似られるのだろう。スペルありきの私は、知らない単語のBとVやRとLの発音は、聞くのも言うのも怪しい。夫が「今のどっち?」とニヤニヤからかい、私がギャースカ言うのが定番のやりとりだ。
マルチリンガルがよく言う「海外ドラマとか見て覚えた」みたいなこと、あれができる人が本当に羨ましい。夫はその口で、耳から言い回しや単語を増やして、発音もできるようになる。ちょっとスウェーデン訛りだけれど、英語はネイティブレベルの読解力と聴解力だ。(彼は日本的に言うと帰国子女であるのだけれど、それでも米国暮らしは就学前後の1-2年程度。)
ただ、そんな夫も日本語は少し訳が違うようで、これも興味深い。キャバ嬢の発音がカバ嬢になってしまうのだ(なぜキャバ嬢が例なのかはさておき)。キャとカの違いを聞き取れないし、発音できない。なぜ。スウェーデン語でもキャとカ、どちらもあるのに!
今から待ち遠しいのは、スウェーデン語と日本語のネイティブの(になるであろう)娘ににキャバとカバの音は違うのかどうか確かめるその日がくることだ。
話は逸れたけれど、私が今言いたいのは、音を聞き分けたり認識したりする脳の機能と言語学習について。娘を見ていると、この能力がある、または発達中のようだ。私もスウェーデン語学習を経て、私にとって新しい音も聞こえ、発音できるようになった。
スウェーデン語を習得した、と言いたいところだが、もう一段階上のレベルにたどりつきたい。表現を豊かにし、細かなニュアンスを使い分け、訛りを少しでも弱くしたい。
どうしたらいいものか。今までやってこなかったことはなんだろう。マルチリンガルたちの言うアレ「海外ドラマとか見て…」しかない。
娘の言語発達を見ていると、そんなん無理と思っていたマルチリンガルのメソッドは、ひょっとしたら才能や年齢ににかかわらず、効果があるんじゃないかと思えてきた。