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RIZIN.42 BELLATORで激震走った世界のバンタム級とRIZIN戦士は張り合えるのか 立ち技も活性化へ

4月も残すところラスト2日となった本日はRIZIN LANDMARK5当日。

RIZINとしてあと数時間後にはどデカい花火が打ち上げる予定の本日だが、翌週5月6日にはRIZINのナンバーシリーズ大会が控えており、landmark大会直前ではあるが、ちょうど1週間後に迫ったRIZIN.42の試合前の記事を上げさせてもらう。

また、本日のRIZIN LANDMARK5の見所や勝敗展開予想などを書いている記事は以下のURLから見れるので是非読んでいただきたい。

そして、このRIZIN.42もlandmark5同様、試合後に追記すると思うので試合後もこの記事を開いてほしい。

他の記事や試合後の追記も読んで欲しいという執筆者の願望と宣伝はこれくらいにして。

RIZIN.42について、試合前の見所や井戸端会議的な話をしていこう。

RIZINキックの活性化はなされるのか 今大会に限ってはほぼK-1なRIZINキック

K-1離脱組として迷走状態だったと言える選手がRIZIN初参戦。

まずは城戸。

円満に契約を終えたと言うが、RIZINカード発表会見での一幕で疑問符が生まれた。

「キツイ思いもしたし、悔しい思いもしたし、思い返すと泣けてくるくらいの思いをした。僕はただ正しい事をしたかった。その思いを榊原さんに伝えて「やろう」と言っていただいたので、僕はRIZINに全てを捧げます。」

この言葉を聞く限り何かK-1への不満があって離脱と捉えられてもおかしくはなく、私もその捉え方をしている1人だ。

離脱後は皇治がプロデュースするNARIAGARIに出場したり、朝倉兄弟がプロデュースするBreaking Downの審査員をしたりと、すぐに国内のメジャープロ団体への参戦はなく、歳も歳で契約されづらいのかなと推測していたが、そこの契約の水面下の動きを知りたいところ。

そしてもう1人。
K-1離脱後の迷走ぶりでいったら断トツぶっちぎりのこの人。安保瑠輝也だ。

K-1と円満で契約満了とは程遠いような離脱の仕方をした安保。
まだ契約終了ではないのにK-1との契約が切れると発表。
野杁へのリベンジをさせてくれないだの、ファイトマネーが安いだのと、自己中心的な欲丸出しでK-1に利益が被らないような事を様々な媒体で発言。
どこを切り取っても印象は良くないだろう。

離脱後はBreaking Downで引退後のK-1ファイターと戦ったり、ラップをやってみたりと、安保を格闘家と評価した時に、このような記事を書く側が〝挑戦〟という言葉を使いたくなくなるようなことしかやっていない印象。

ここでは、そんな2人のRIZINデビューについて、そしてその後のRIZINキックについても触れている。

[RIZIN キックボクシングルール3分3R/69.0kg] 城戸康裕 vs 木村“ケルベロス“颯太

いきなり試合の勝敗から書かせてもらう。

城戸の勝利。

理由は単純な階級差。
城戸は70kgの階級でも減量が楽な方ではない。対してケルベロスは65kg前後で試合している印象。この5kgの差は大きく、城戸とのテクニック差も考えるとケルベロスが勝つ姿が想像できない。

城戸がYouTubeで言っていた「3週間と2日で13kg減量」という己との戦いでどこまで消耗してしまうかが唯一の不安要素ではあるが、そこは80戦のキャリアと経験が生きてキッチリ仕上げてくるはずだ。

K-1 MAXから参戦していた2選手がRIZINの舞台で揃うというのは不思議な感じだが、過去RIZIN旗揚げ当時にはMMAでだが、アンディ•サワーも出ていたことも思い出すと無いことではなかったのかなと。


[RIZIN キックボクシングルール3分3R/70.0kg] ブアカーオ・バンチャメーク vs 安保瑠輝也

ブアカーオが再び日本のリングに立つ姿が見れるというのはらK-1 MAXの当時をリアルタイムで見ていなかった私としては素直に楽しみである。

ただRIZINにブアカーオ参戦という発表を目にした時に驚きというのは出てこなかった。
今までRIZINが招聘してきた選手を考えても、そしてブアカーオが最近エキシビジョンではあるが、日本人と戦っていることを考えるとまぁ有り得るかなと。

また、朝倉未来のYouTube乞食とも捉えられかねないBreaking Down出場を堂々としていた安保のRIZIN参戦も順当なところかと。

野杁へのリベンジを海人とやって勝つことでアピールしようという安保の考えが私には見える。

ここで、ONE移籍であの化け物しかいない70kgの世界に飛び込んでいたら安保の評価は手のひら返しになっていたと思うわけで、勿体無いなと個人的には感じる。

試合としては、ブアカーオが安保の攻撃力をどう感じるか、そして安保の爆発力をブアカーオが捌き切れるか。ここが勝負を分けるだろう。

40歳という歳も考えたら安保の攻撃力に飲み込まれそうな予感はする。

心の底から当時のキレキレのブアカーオの状態で見たかった。

逆にこの試合、ブアカーオが勝つようなことがあったならば、魔裟斗氏あたりが「K-1 MAX世代はやっぱ強いだろ」とドヤ顔でYouTubeをあげそうでそれも見てみたい。

RIZINキックの今後は? 梅野源治との約束立ち技大会とRIZINムエタイ部門の行方は?

今大会ではネームバリューのある立ち技の選手たちが参戦し、また今回マッチメイクされているキックマッチが70kgの階級でK-1 MAXを彷彿とさせる事もあり、立ち技ファンとしては今後のRIZINキックにも期待してしまうのだがどうなるのか。

ONE Championshipの化け物の巣窟でもファイトできる選手を育成していくのか。

武尊が口にしていた〝世界と戦える日本代表〟の査定の場となるのか。

また、梅野が常に口にしているRIZINの舞台でやるムエタイ。
ブアカーオが招聘された事で本場タイの選手が来ることが増えると考えられ、こちらも非常に楽しみなRIZINのコンテンツとなりそうで、吉成や梅野らはもちろん、他にもまだ陽の目を見てない日本が誇るムエタイ戦士たちが見れるはずだ。

まぁこのRIZIN立ち技部門の活性化は今回の試合にかかっているだろう。

vs世界を見据えて RIZIN MMAの団体として真価が問われる

世界と比べれば対応や対策と何から何まで遅すぎるわけで国民のフラストレーションを溜めていたこの国だが、コロナとの付き合い方をようやく学習してきた日本。

昨年大晦日あたりから多くの外国人選手が来日可能となり参戦をしてくれており、今大会も多くの海外勢が来日する。

昨年は見事にBellatorに呑み込まれてしまったわけで、今年こそは世界に牙を突き立てるためにRIZIN日本人選手の奮闘を見たい。

そんなvs世界に向けた第一歩的な試合もあり、日本人同士の潰し合いもありと楽しみな大会となっている。

[RIZIN MMA 特別ルール5分2R/66.0kg] 三浦孝太 vs YA-MAN

皇治戦後に突然発信されたYA-MANのMMA挑戦表明。
THE MATCHがあったりしたことで多少その船出は遅くなったのかもしれないが、練習時間が取れたと考えればいい期間だっただろう。

ここで少しキックボクサーから総合格闘技に転向する事について見ていこう。

海外ではアデサニヤがMMAに見事すぎる適応を見せ、UFC王者に輝き先日も王座に返り咲いたが、それはアデサニヤが稀有な選手だからといえる。

しかしRIZINではどうだろう。

平本蓮、久保優太とデビューから上手くいった事例はない。
いくら立ち技で実績があってもその順応には時間がかかることは過去が証明している。

しかし、今回のYA-MANに限っては今までのRIZINキックボクサーからMMA転向事例とは少し違うものになるかなと。

まず、立ち技でもOFGを使用している点。ガードの概念やパンチの振り方、効かせ方など、グローブが違うだけで様々な勝手が異なるわけだが、OFG経験が豊富なキックボクサーというのはMMAになったらどう感じるのか。
さほど違和感は無いはずだと私は思っている。

そしてもう1つ違う要素で上がるのは対戦相手だろう。
そんな対戦相手に話を移そう。

YA-MANのMMAデビュー戦の相手は三浦孝太。
三浦は、誰もが知るレジェンドサッカー選手三浦知良の次男で、その話題性から格闘技デビューが2021年RIZIN大晦日。

アマチュア経験も無しでいきなり大晦日デビューやブアカーオとタイでエキシビジョンをしたりと異例づくめの選手だが、未だ総合格闘家としての実力が未知な部分がほとんどだ。

デビュー戦はホスト、2戦目はMMA初心者の明らかに階級下のタイ人。

今回3戦目で初めてネームバリューのある相手を前にしてどうなるか。
MMAデビューとはいえ立ち技では何戦もしているYA-MANの打撃や試合慣れのオーラなどに簡単に呑み込まれるだろうというのが私の予想だ。

まぁ立ち技ファンとしては、この私の予想のような試合になった方が嬉しいのだが。

[RIZIN MMAルール5分3R/57.0kg] 伊藤裕樹 vs 山本アーセン

伊藤に関しては全く知らないのでアーセン視点から。

この試合はアーセン3年ぶりの試合として注目が集まっている。
青木真也氏のアーセンのノリノリダンス動画のツイートを筆頭に、様々な角度からイジられ続けてきたアーセン。

山本”KID”徳郁が好きな私としては、その甥っ子のアーセンはナチュラルに応援している。

また、母親の引退試合に一緒の大会に出場し勝利のバトンを繋ぐ山本家の感動絆物語も見たかったが、それは今回アーセンが勝ち、大晦日まで持ち越しというシナリオでも良いのかもしれない。


[RIZIN MMAルール5分3R/71.0kg] ホベルト・サトシ・ソウザ vs スパイク・カーライル

RIZINで最も負ける姿が想像の付かないボンサイ柔術家の2人のRIZIN王者。
その2人は揃って大晦日Bellatorに苦渋を飲まされたわけだが、その幻想が全て崩れてはいないはずだ。

RIZIN内では敵なしという状態は変わらず、今回もサトシがフィニッシュするかどうかの試合という見方が大半だろう。

がしかし、カーライルもかなりの実力者。
サトシを大晦日に破ったマッキーとは僅差の判定まで持ち込み、武田には一本勝ちを収めている。

そんな強豪だからこそ、サトシが一本取れるか否か。サトシ幻想が膨らむ試合となるのかどうかを注目している。

RIZIN黄金の階級であったバンタム級 BELLATORに呑み込まれるのか?

堀口恭二という絶対的なシンボルを中心に様々な物語を紡いできたRIZIN黄金の階級。

その堀口もBELLATORに移籍し、バンタム級では結果を残せず、他のBellatorの選手たちが世界のバンタム級の中心はここであると言わんばかりの活躍を見せている現在のBellator。

堀口が一回戦で姿を消したトーナメントでは決勝のストッツvsミックスまでが行われトーナメントに幕が閉じ、更にはペティスvsピットブルというまさかのカードも発表され、昨今のBellatorバンタム級の層の厚さには目を引くものがある。

堀口がBellotorを1人で呑み込み、日米メジャー2大タイトルを獲得し、RIZINのバンタム級が世界の中心である事を示すような目覚ましい活躍をしていた時代がRIZINバンタム級の絶頂期だったのか。

またあの時の熱を今のRIZINバンタム級で作り上げ、超えていけるのか。
注目の階級であり、今大会の軸となる階級だ。

今回の2試合の勝者同士でRIZIN王座を争う事が決定しているが、Bellatorのトーナメント1回戦で負けての参戦となるアーチュレッタに持っていかれるとなると、いよいよRIZINのレベルが世界に舐められる結果となるはずで、そこは阻止して貰いたい。

[RIZIN MMAルール5分3R/61.0kg] 井上直樹 vs フアン・アーチュレッタ

幻想が抱かれているRIZINファイターの1人と言っていい井上直樹が、世界に通用するか否か、第一関門として相応しい試合。

元Bellatorバンタム級王者にして、バンタム級だけでなく過去には、フライ級、フェザー級、ライト級、ジュニアウェルター級と5階級でKing of the Cageというタイトルを総獲り。
MMAで5階級制覇という鉄人だ。

そんな紛れもない世界レベルの選手と相対した時にいつもの井上直樹でいれるのか。

RIZINでは試合を完全に支配し、最終的に制圧まで持っていくあの試合運びをアーチュレッタに対しても作り上げられるのか。

この試合は井上次第と言えるだろうが、私は井上幻想が更に大きくなる試合になると予想。
35歳というアーチュレッタの年齢や、スーチョル戦を見ると、Bellator参戦当初の全盛期の動きではなく、井上が勢いで押し切るかなと。

アーチュレッタは私的にとても魅力を感じる選手の1人であるため、アーチュレッタの善戦も見たいし、日本人として井上の勝つ姿も見たいという個人的には複雑な感覚で見る試合となるだろう。

[RIZIN MMAルール5分3R/61.0kg] 朝倉海 vs 元谷友貴

朝倉海1年5ヶ月ぶりの復帰戦。

全てのバロメーターがバランス良く、かつ高い水準にある元谷が対戦相手と、その復帰戦には厳しいマッチメイクだなというのが第一印象。

ボクシング技術という特筆した武器がある朝倉にとっては相性の悪い相手だと考える。
過去RIZINにて負けているケイプ、堀口、扇久保はみなバロメーターのバランスが高い基準で取れているという選手たち。今回の元谷も間違いなくここに分類される選手だ。

ただ、元谷には打たれ脆さもちょこちょこ見受けられ朝倉が打撃で仕留め切りそうな予想はしているが、元谷相手にどんなパフォーマンスをするのか。
組みの展開、グラウンドの展開はあるのか。打撃を出会い頭に効かせ、倒し切ってしまうのか。朝倉の引き出しがどこまで元谷によって引き出されるのか、私はここに注目してみる試合だ。

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