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RIZIN LANDMARK 5 一旦整理がつくのか、動きが加速するのか、混沌のフェザー級

2023年は大晦日感が味わえそうなGWがやってくる。
その理由はただ1つ。格闘技だ。

毎年出し惜しみ無しの対戦カードを出すRIZIN大晦日。
そんな大晦日大会に引けを取らない、もしかしたら超えるほどのカード編成がなされたGW近辺で行われる2大会。

今回の記事では後1週間後に迫ったRIZIN GWスペシャル第一弾、RIZIN LANDMARK 5 についての試合前の記事だ。

試合後には、この記事にすぐに追記するつもりなので試合後も見ていただきたい。

過去史上最大規模のlandmarkシリーズ

RIZINはナンバーシリーズとlandmark、triggerの3本柱構成で大会を差別化するはずが、スポンサーと選手のママ活問題やスポンサー収監と問題が立て続きtriggerシリーズがlandmarkに吸収される形で2本柱構成に。

ナンバーシリーズではリングで試合数も10前後でメイン級のカードがいくつか、landmarkはケージで試合数は5前後で圧倒的メインイベントで成り立たせるという印象のRIZINの大会構成。

たが、今回のlandmark大会は一味も二味も違う。
今回のlandmark 5が今までとどれほど違うか見ていこう。

試合数の多さ ナンバーシリーズと勘違いする程の試合数

今大会は10試合がラインナップ。

私のイメージでは、 landmarkは5試合くらいの試合数のイメージであったが、よく考えればlandmarkとtriggerが合併した後の大会landmark4は11試合あり、あの事件以来試合数という意味では全大会RIZINでは10前後の試合数というのがノーマルになったともいえる。

landmarkの試合数の変化、その理由としてはやはり無観客から有観客になったことだろう。
単純に試合数がナンバーシリーズ大会の半分くらいのlandmark大会を、同じ金額出して行こうと思う人は少ないだろう。圧倒的な注目試合がない限り。
という意味では、今大会は5試合前後でも集客は容易かったのではというのが思うところだ。

メイン級のカード連発!? 大会の軸とする階級を変えればメインカードも変わる格闘技興行

今大会はフェザー級を軸に考えられた大会。

いや、朝倉未来を軸に考えられたと言っても過言ではないか。
自身は戦いたいと言っていた牛久と。
セミでは事あるごとに絡んで来る鬱陶しい存在平本の試合。
その平本が己と戦うに相応しいか見極めるのには最適な斎藤がマッチアップ。知名度や人気がトップということも当然のことながらあると思うが、フェザー級軸の大会であるからこその朝倉vs牛久がメインイベント。

しかしこれが女子軸の大会と考えられていたらどうだろう。
女子格の顔RENAの出陣。浅倉カンナの復帰戦。女子軸にしようと思えば、試合順を変えるだけでも容易にできるだろう。

またヘビー級軸でも、スダリオやマルティネスの試合を抜擢すれば。

ライト級軸では、RIZIN人気外国人選手のグスタボとケースの出陣。(※ジョニー•ケースは怪我で出場選手変更)

どの階級を軸に大会を考え構成するかだけで試合順は変わり、それだけメインに相応しいカードや選手が出場という豪華な大会と言える。

ファンが各々の角度や視点で大会を見れば、大会や運営が準備した試合順やコンセプトとは違う見え方ができるのも格闘技の大会の面白さで、私が伝えたい格闘技観戦の面白さの側面の1つだ。

明らかに位置付けられたセミメインイベントの存在

過去のlandmark大会では圧倒的なメインイベントを置いて、少し捻くれた言い方をさせてもらうと、その1試合頼りというイメージがあったわけで、メインと前座という区別がハッキリとしていた印象。
何でか landmarkのメインイベントというと朝倉vs萩原、鈴木vs平本、クレベルvs萩原、ドミネーターvs平本という風にダークサイド色の強い選手が抜擢されているが、そこも landmarkらしさで良いトレンドを作ったなと。

今回もダークサイド色が強烈なのは通常運転の landmarkだか、いつもと違うのはしっかりとメインと関連付けられたセミメインイベントの設置。
ここまで明確にセミが設けられたのはlandmarkでは初ではないかなと。

これも平本という異端児の存在あってできた事で、平本の功績、運営としては有難いというか貴重な選手だろう。

フェザー級が乱れるか 朝倉未来vs平本蓮の行方は如何に

メインとセミでフェザー級の2カード。

試合するもの同士の横の関係よりも、試合順で見た縦の関係の方がバチバチと火花を散らしている訳だが、その終止符を打つ場所が決まる大会かもしれない。
法廷止まりとなってしまうのか、リング上あるいはケージ内で格闘技としての完全決着となるのか。

そんな2カード+フェザー級のベテラン実力者の試合も併せて見ていこう。

[RIZIN MMAルール5分3R/66.0kg] 金原正徳 vs 山本空良

40歳という年齢になっても尚、日本総合格闘技トップ団体で活躍し続けている金原。

立ち技だろうが総合だろうが、更に言えばどのスポーツであろうが、年齢に抗いながら試行錯誤して更なる向上を目指して現役を続けている選手の姿を見ると、無条件で応援したくなるのは私だけだろうか。

そんなベテランの金原の対角線上に立つのは22歳の山本。
山本に関しては鈴木千裕戦しか見たことがないので何とも言えないが、ベテランの意地とプライドが勝つのか、若者がベテランを斬って落とすのか。
個人的にはこんなような2パターンほどの試合展開を見てみたい。

[RIZIN MMAルール5分3R/66.0kg] 斎藤裕 vs 平本蓮

私の過去のnote記事を見ていただけると分かると思うが、平本は私が格闘家として惹かれる選手の1人で、贔屓目に書いてしまっている部分もあるかもしれないのでそこは悪しからず。

RIZIN王者になってから厳しい試合が続き、現在3連敗中からの復帰戦の斎藤と、元DEEP王者を喰らって勢いに乗る平本の対戦。

以前石渡伸太郎氏の元でCAVEにて共に練習をしたことのある間柄というのもカード発表の際に公式戦をする上で気になるポイントとしてあった訳だが、この試合はお互いがお互いを格闘家として認め合い尊敬し合って試合に臨むような試合前の姿勢が見られ、単純にガチの試合として楽しめそうだ。

ドミネーターvs平本の試合前の記事でも書かせていただいたが、平本のこの戦績、キャリアで国内団体の元王者との対戦が実現する事自体異常で、そこは平本の才能というか、これまで積み上げてきた賜物だろう。

平本のドミネーター戦とそれ以外の試合を比較して1番感じた点としては、打撃の殺傷能力の違い。

総合格闘技として見た時にはもっと他にフォーカスすべき点があるのかもしれないが、これは私が打撃格闘技をやっているが故の視点なのかもしれない。

グローブとOFGの差。キックと総合の距離の差。
その辺りの部分を空手を取り入れた事で修正され、OFGでの、総合の距離での打撃の殺傷能力が格段に上がっていると私個人としては最も感じた。

だからこそ大晦日のボクシングマッチでは久しぶりのグローブでの試合、何か狂いが生じてしまうのではと見ていたが、そこは幼少期からやっていて身体に染みついたものがあるのだとあっぱれであった。

平本視点でしか書いていないと思うので斎藤視点からも。
3連敗中という暗闇にいる中で、MMA5戦目の平本との対戦。
復帰戦としてはちょうど良い相手とも言えるが、逆にここで負けるような事があれば、厳しい現実が突きつけらるだろう。
35歳という年齢も考えれば引退という文字もどこか脳裏によぎったり。

そんな両者の試合、私の展開と勝敗予想としては平本の打撃が早々に効き、無理に斎藤がタックルに来たところに膝か何か致命的な打撃をヒットさせ平本のKO勝利。
もうこれは願望という感じなのかもしれないが、RENAvs山本美優2のようなフィニッシュが何となく頭に浮かぶ。

平本のファンとしてシンプルに応援している。

朝倉との因縁物語はこの大会の結果次第で急転直下動くはずなので、試合後の追記で書かせていただければと思う。

[RIZIN MMAルール5分3R/66.0kg] 牛久絢太郎 vs 朝倉未来

まず、牛久の試合を斎藤戦2つとクレベル戦しか見たことがなく、朝倉との試合となったらどうなるのだろうという部分が考えづらいというのがこの試合に関しての私の感想。
牛久が打撃系なのかグラウンドの方で試合を組み立てたいのかイマイチ分からないからだ。

強いていうなら、1年以上ぶりのMMAでの試合という朝倉の勝負勘がどこまで狂っていないかが1つ鍵かなと。

ただこの試合は、ここぞという負けられない試合はしっかりと取ってくる朝倉のクレバーさと勝負強さ、朝倉未来が朝倉未来たる所以を見せてくれることを期待したい。

平本の項目でも書いたが、両者の因縁的な部分や今後どのような試合が組まれそうかなどは試合後に結果を踏まえて書かせていただくのでお楽しみに。

絶対政権のRIZINライト級 サトシ王政を揺るがす挑戦者は現れるのか そしてBellatorに風穴を開けろ

RIZINに現在参戦中の選手では王者サトシのベルト挑戦に相応しいという選手は見当たらないというほどの強さを見せているサトシ。

そのサトシはRIZIN.42にて試合を控えているが、そこに向けて誰が一歩近づくかという試合が今大会組まれていると私は思っている。

そしてこの階級は、昨年大晦日のBellatorとの対抗戦にて先鋒と大将戦で2敗。
Bellatorライト級トーナメントにもRIZINからの参戦は無し(※ムサエフが1回戦敗退)と、この階級の層の厚さの違いを感じるが、RIZINライト級選手がBellatorに参戦することでBellatorライト級戦線に新たな風が吹くというRIZIN海外侵略をファンとしては見たい。


[RIZIN MMAルール5分3R/71.0kg] 武田光司 vs ルイス•グスタボ

朝倉未来や金原正徳がYouTubeにて勝敗予想をしている中で、両者ともこの試合は武田が最終的に組み勝つと予想していた。

キックボクシングをやっている私としては、武田が打撃を聞かされている場面とグスタボの爆発力ある打撃を見る限り、グスタボにそのまま持っていかれると予想している。
矢地vsグスタボ2のようなイメージの試合展開になると。

しかし、この予想はMMAを経験した事ない私であるからこその意見なのかもしれない。

組み力の重要性、優位性などがどれほどMMAの試合において比重を占めるのか。
この試合で勉強しようと思っている。

ジョニー•ケース出場断念 怪我の具合は如何に

右膝の半月板損傷、前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、内側側副靭帯断裂、脛骨亀裂骨折と文面でみると仰々しい怪我の内容だが、大丈夫なのだろうか。
交通事故にでも遭わない限りこんな複数箇所怪我をしないと思うが。

ただ、ケース欠場はファンとしては残念。

私としては幻のカード、グスタボvsケースを是非実現させてほしいが、まずは怪我の治癒を祈っている。


RIZIN女子格闘技を引っ張ってきた2人の復帰戦

RENAと浅倉カンナ。

20歳の浅倉にRIZINのトーナメント決勝にてMMA初黒星、そして格闘技約6年ぶりの黒星をつけられたRENA。
屈辱と怨念を持って挑んだリベンジ戦でも敗北。このRENA女の恨み物語はRIZINの歴史の1ページとして記憶している方も多いはずで、そんなRIZIN女子の歴史を作ってきた2人の復帰戦を軽く触れたいと思う。

[RIZIN MMAルール5分3R/51.0kg] RENA vs クレア•ロペス

昨年のスーパーアトム級GP準決勝を怪我で欠場してからの復帰戦となるRENA。

幻のカード、伊澤vsRENAを見たかったというのは正直な感想だが、その可能性はこの試合発表でグッと下がった。
理由はRENAの階級転向。

女子の減量は気合いで落とせという根性論では通用しない部分もあり色々大変だが 、1度計量失敗しているRENAにあってスーパーアトム級49kgリミットの減量は楽なものでは決してない。
RENAの殺傷能力抜群の打撃を遺憾無く発揮できるように階級転向は賢明な判断かと。

相手の情報は全くないので試合の勝敗は何とも言えないが、ここはしっかりと勝ってもらってBellatorなどの海外に侵略するカッコいいRIZIN女子の姿も期待しているところはあり、その先陣をRENAには切ってほしい。

[RIZIN MMAルール5分3R/49.0kg] 浅倉カンナ vs V.V Mei

昨年のパク戦からの復帰戦の浅倉。

MeiはずっとONE Championshipに参戦していたのがここ最近の印象で、MMAに限らずサブミッションマッチなども行っていたはず。

グラウンドの展開多めになってどちらのグラウンド能力が上かという勝負になるのか、打撃能力の差が勝敗を分けるかという2パターンの試合展開を予想できるが、山本美優戦やパク戦を見る限り、明らかに自分よりフィジカルが強い相手との相性が抜群に悪いと見える浅倉。

だが、今回に関しては浅倉が若さとフィジカルで判定を持っていくかなと。

このカードが発表された時に私の頭に浮かんだことが1つ。
MeiがTEAM TEPPENの関係者である事。何か因縁のようなものを感じるが、浅倉のレベルを良く知る陣営が身内にいるMeiはそこからの情報収集もできるのかなと。
まぁこの事についてはもう触れてはいけない感があるのがまた面白い。

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