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時は過ぎ、曲の世界を追い越していく。大学生の僕と、いまの僕。

年齢とともに、時間が経つとともに、曲の世界を追い越していくんだな、という話です。

先日、「ゆず」のオンラインツアーを観ていて、「嗚呼、青春の日々」という曲を聴いたとき、ハッとしました。

ギターとハーモニカで始まるイントロのあとの歌詞。

「初恋のあの人がもうすぐ母親になるんだって 小さな町の噂話で耳にしたよ」

この歌詞を聴いたあと、しばらく、いろんな思いが頭を駆け巡り、胸がしくっとしました。

初恋の人ではないけれど、大学生のときにお付き合いしていた人は、「もうすぐ母親になるんだって」どころか、もうすぐ二児の母になろうとしている(余談ですが、仲違いして8年ほど疎遠だったのが、最近友達として連絡を取れるようになって嬉しい)。気になっていた人ももうすぐ二児の母だ。

この曲を初めて聴いたのは、たぶん大学生のときだと思いますが、その頃は「初恋の人が母親になる、かぁー。そのうちそんな頃も来るんだろうなぁー」くらいに思っていました。

それが約15年、時間がたって改めて聴いてみると、どうでしょう。
完全に、現実が曲の世界を追い越しています。

もうすぐ母親、どころか、二児のお母さんになろうとしているんだから。

なんだか、ずいぶん時間がたったな、と思いました。

と同時に、切なさというか、やるせなさみたいなものも心にしみてきました。

自分だけ何も変わってないな、って。

若い頃は、だいたい両親が結婚した30歳くらいをめどに、家族をもって、子どもがいて、という未来だけをイメージしていたけど、いまは全然違う道を歩んでいます。

6年前ですが、がんの治療で精子がつくれなくなる可能性があり、精子保存をしなきゃいけなくなったのも、自分の中では大きかったですね。

ちょっと置いてかれてるな、と思うことは正直、あります。

大学の友人たちはみんな家族をつくっているし、
俺だけなにしてるんだろ?って。

いやいやいや、私、元気ぞ?(笑)
この8年で、誰にも負けないような輝くものを手にしてきた自負もありますし、自分なりに幸せを感じられることもたくさんあります。
けれど、時間をかけて自分の中で整理したことが、ふとしたときにほころんで、やるせない気持ちが顔を出すんですね。

でも、このほころびをつくるのも音楽の力。
いいことだと思ってます。自分の気持ちに改めて気づけるんですから。

もちろんこの15年のあいだに何度もこの「嗚呼、青春の日々」は聴いてきたのですが、今回だけハッとしたのは、なにか胸に思うところがあったのでしょうね。マッチングアプリに登録したこととなにか関係が?(笑)

歌は変わらずそこにあって、時間の経過とともに、現実が歌の世界を追い越してしまう。するとまったく違って聴こえる。

時間の経過と、歌の不変性。

なんだかそれを、強く感じました。

改めて、「歌」っていいな、と思います。

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以下はどうでもいい話ですが、

そういえば高校生のときの彼女におそらく子どもがいることも、LINEのプロフ写真で去年くらいに知りました(笑)。

初恋の人は保育園の友達のアユミちゃんだったけど、その子が結婚したことも3年くらい前に知りました。

なんでですかね、もう全然なんとも思ってないのに、知った瞬間に、少し胸が重くなるのは。(笑)



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