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福岡インディペンデント映画祭2024【コンペ作品紹介 その①】(9月6日(金)-P1)



ご挨拶

このnoteをご覧いただいてありがとうございます!
福岡インディペンデント映画祭(FIDFF)実行委員の太田です。

今回から、FIDFF2024で上映されるノミネート作品の解説や見所ポイントをお伝えしていこうと思います。

第1回目は、9月6日(金)の第1プログラム(10:10~12:10)
HOPE of TANZANIA』と『小さな祈り』の2作品をご紹介します。

HOPE of TANZANIA

日本 / タンザニア 2023年制作 59.56min
ドキュメンタリー・九州プレミア

『HOPE of TANZANIA』より

いや〜、この作品で2024年のコンペティション部門をスタートできることを、本当に嬉しく思います。知らなかったことを知る楽しさ、そして何故かちょっと元気になる、そんなドキュメンタリーです!

映画祭スタッフ推しコメント:
電気などのインフラが整う前にスマホを持ち始めたタンザニア社会を追ったドキュメンタリー。日本人が想像できないテーマと、希望を持って生きる人々が魅力的。

作品あらすじ:
舞台は東アフリカに位置するタンザニア。我々が想像する大自然のアフリカと違い、都市には立派な道路に車が行き交い、ビル群が立ち並び、そして地方でもスマホを使いこなす人々の姿があった。 現在アフリカ諸国では、インフラが十分に整っていない環境にも関わらず、 外国から最新のテクノロジーが流入し、一足飛びの発展を遂げる「リープフロッグ現象」が巻き起こっている。 2007年にサービスが開始された「M-pesa」というサービスを活用し、「リープフロッグ現象」をタンザニアで起こす 3つの日本企業の活動を軸に、タンザニアの都会と田舎の暮らしのコントラストや 最新テクノロジーを駆使した生活を紹介する。

第32回東京国際映画祭で観客賞と最優秀女優賞を受賞した『悪なき殺人』(2019年製作 ドミニク・モル監督 製作国:フランス、ドイツ 原題:Seules Les Bêtes/Only the Animals)という傑作サスペンスがありまして、偶然の連鎖が、フランスの人里離れた町で事件を引き起こすという話なのですが、アフリカでのある出来事が、あれよあれよとフランスの事件に繋がっていき、結構びっくりした記憶があります(映画のネタバレになるので詳しくは書きません。ご興味があればぜひ視聴をお勧めします)

社会的インフラが十分でない地域が、最新IT技術の導入で、従来の発展の順番をすっ飛ばして超IT社会を作り上げる(電気はないがスマホは普及している、とかいう)のを「リープフロッグ現象」っていうそうなんですが、そんな場所のひとつ、東アフリカのタンザニアで、地域の発展と人々の暮らしにカメラを向けたのは、CM制作畑出身の中島祥太監督。

テクノロジーをうまく活用することで課題を解決していく姿は、過疎地域の問題に悩む日本でもヒントになるような気がします。

この作品は、第3回石垣島湘南国際ドキュメンタリー映画祭にて、長編国際コンペ部門グランプリに選ばれています!

小さな祈り

日本 2024年制作 38.27min
その他・ワールドプレミア

『小さな祈り』より

今回応募された作品の中で、最もインディペンデント・スピリットを感じる作品の一つが、この『小さな祈り』です。
とにかく見て欲しい…!様々なアニメの手法や独特の見事な音響デザインで、その世界を作り上げる執念、情熱、イメージに圧倒されます!
こんな体験ができるのも制約のない自主制作映画ならでは、です!

作品あらすじ:
壊れる、壊される。失う、失いたくない。。。


2021年に公開された『JUNK HEAD』という作品をご存知でしょうか。孤高のクリエイター、堀貴秀がほぼ1人で7年かけて製作した、総コマ数約14万、フィギュアはすべて手作りという、狂気の愛と情熱で完成させたストップモーション・アニメーション作品です。

真っ先に、それを思い出しました。
おそらく監督の三輪隆さんが、コツコツと一つ一つのキャラクターの造形や、背景の建物や乗物、機械類などを作り、セッティングし、照明を当て、撮影をし、編集をし、音響もやられているのではと、、、。その狂気にも似た作品への情熱、インディペンデント・スピリットに、作品を見た人は驚嘆せざるを得ないでしょう。

監督の三輪隆さんは、寡作の人らしい。
そして、寡黙な人らしい。
送っていただいたプロフィールには、ほとんど情報がなく(元々はイラストレーター、時々映画制作をやっています、のみ)、逆にどんなクリエイターなのか、興味津々です!
是非、上映会場で会ってお話ししたい!

説明より何より、とにかく、この手作りで、圧倒的で、悪夢的な映像世界にどっぷりと浸ってください!


開催日程

16周年となる今年は、
8月31日(土)ZERO day として
福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ」にて開幕

福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ(福岡市早良区百道浜3丁目7-1


9月6日(金)~8日(日)より
コンペティション部門ノミネート作品、および特集上映を
福岡市美術館ミュージアムホール」にて
上映いたします。

福岡市美術館ミュージアムホール( 福岡市中央区大濠公園1-6


次回は、福岡インディペンデント映画祭2024【コンペ作品紹介 その②】(9月6日(金)-P2)
あなたが誰で、どんなに孤独だろうとも
YOU MUST BELIEVE IN SPRING
書架の物語
の3作品をご紹介します。

それでは、また!

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