Boston Dynamics のススメ

 Boston Dynamicsとはロボットの会社です。

https://www.bostondynamics.com/
Boston Dynamics is changing your idea of what robots can do. | Boston Dynamics

 このBoston Dynamics のYouTubeチャンネルには、2009年に開発された初期の4足歩行ロボットが登場します。


 壁や木を登る小型のロボットも開発しています。


 もう少し小型の4足歩行ロボットです。このロボットは、複雑な地形であっても自動的にバランスを取り転ぶことなく前進することが可能になっています。


 どのようにして、バランスを取りながら歩行させることができるかを実験している映像です。1980年代から1990年代にかけての研究です。


 角を付けた雄牛のような姿のロボットです。


 2足歩行ロボットの足の部分だけで、ケーブルにつながれた状態で歩いている姿です。


 2010年になると、少し小型化された4足歩行ロボットが登場します。


 2011年には、ケーブルにつながれながらもバランスを取りながら歩行する2足歩行ロボットが登場します。


 2012年には、4足歩行ロボットの基本的な機能を揃えます。


 2013年には、4足歩行だけでなく、モノを持ち上げるためのアームが搭載され、コンクリートブロックの重さにふらつきながらも、転倒することなく運びます。コンクリートブロックを投げ飛ばすこともできるようになります。


 非常にぎこちない歩き方ですが、2足歩行ロボットも全身が人らしくなっています。


 不安定な地面、片足で立ち、横からの荷重にも耐えることのできる2足歩行のロボットが登場します。


 過酷な条件下でも、人の後に従いながら歩行する4足歩行ロボットです。


 2015年、軽量小型化が進み、過去の4足歩行ロボットからすれば、非常に軽快な足取りのロボットです。


 サンタクロースのソリを3台の4足歩行ロボットが引っ張ることもできるようになります。


 2016年、人型ロボットも小型軽量化され、自立して歩き回ることが可能になります。Atlasが最初に登場した動画です。


 骨格だけのため、少し不気味な感じのする4足歩行のロボットですが、その機能は確実に進化しています。


 2017年、4足のうち2足に車輪を付けたロボットです。バランス感覚は秀逸です。


 外観だけでなく、動作にも4足歩行動物的な愛嬌が加えられています。SpotMiniが最初に登場した動画です。


 Atlasがさらに高機能になり、運動能力が飛躍的に高まっています。


 2018年、SpotMiniが2台連携してドアを開けて部屋を移動します。


 SpotMiniがドアを開けようとしますが、人が邪魔をします。邪魔されてもめげずにドアを開けて部屋を出てきます。


 そして2018.5.10に公開された最新のSpotMiniの映像です。もはや全自動で動き回ることできます。


 こちらはAtlasの最新映像です。当たり前のように走ることができます。ジャンプして障害物を飛び越えます。


 4足歩行型ロボットSpotMiniが発売されることに。

https://jp.techcrunch.com/2018/05/12/2018-05-11-boston-dynamics-will-start-selling-its-dog-like-spotmini-robot-in-2019/
Boston Dynamicsが犬のようなロボットSpotMiniを2019年に発売する | TechCrunch Japan

 以前は、Googleの親会社であるAlphabetが所有していましたが、1年ほど前にソフトバンクが買収しています。

https://techcrunch.com/2017/06/08/softbank-is-buying-robotics-firm-boston-dynamics-and-schaft-from-alphabet/
SoftBank is buying robotics firms Boston Dynamics and Schaft from Alphabet – TechCrunch

 ソフトバンクといえば、Pepperを一般販売しています。

https://www.softbank.jp/robot/consumer/products/
製品情報 | Pepper(一般販売モデル) | ロボット | ソフトバンク


 ロボット部門を積極的に推し進めるていることがわかります。

https://www.softbank.jp/robot/
ロボット | ソフトバンク

 また、携帯電話やインターネット回線などの通信事業者から、AI(人工知能)に重点を移行させつつあることもうかがえます。

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1120975.html
ソフトバンク、2018年3月期決算説明会。通信会社からAIなどを軸足に“群戦略” - Car Watch

 ソフトバンクは、半導体チップメーカーARMを買収しています。

https://jp.techcrunch.com/2016/09/06/20160905softbank-has-completed-its-24b-cash-acquisition-of-arm-holdings/
SoftbankのARM買収完了—240億ポンド(3.3兆円)は英国最大のM&A | TechCrunch Japan

 現在は、IoTに重点を置いた製品が主眼かもしれましれませんが、将来的にはAI用チップを開発し、それを自社の製品に組み込むことを見込んだうえでの買収ではないかと考えます。
 自動運転自動車、ロボットだけでなく、ありとあらゆる製品にAIを組み込むことができます。AIが様々な条件から快適な環境をエアコン、照明などを自動的に操作することで実現することも可能になります。各AIが連携して気象データ(気圧、気温、湿度など)を広範囲に大量に収集することができるようになれば、天気予報の精度もリアルタイムで向上させることも可能になるでしょう。
 AIは応用範囲が広く、事業化することも可能ですが、それらを連携させ、より価値あるサービスとして提供するためには、通信ネットワークとハードウェアの組み合わせが必要となります。
 AmazonとGoogleは、この点で、先行しています。ソフトバンクは、海外での事業展開が、Amazon、Googleほどでなく、一般的な知名度も両社ほどないのが現状です。ロボットとそれを後押しする半導体メーカーを手に入れたことで、Amazon、Googleが手を出していない、もしくは手を引いた分野で、大きな飛躍をする可能性があります。
 ただし、ロボットには、物理的な製品寿命があり、価格も非常に高くならざるを得ません。もし、こうした点でもっとも望める購買層は、軍事的な目的になるかもしれません。
 人の命を危険にさらすことなく、戦場にロボットを派遣することができることになれば、人類の歴史の大きな転換点になります。もしソフトバンクがこのような軍事目的にロボットを販売するような事態になれば、様々な軋轢を生み出すことになります。軍事目的を想定していない場合でも、そこから第三国に輸出され、戦闘型ロボットに改造することは容易なことでしょう。
 映画『チャッピー』ではこの危険性を正面から取り上げています。



 古くは、映画『ターミネーター』シリーズで描かれています。


 こうした懸念は、テクノロジーの可能性を否定することになるため、マイナス思考だと言われることになります。けれど、テクノロジーの可能性と危険性は表裏一体です。これらの検証を怠れば、良い面よりも悪い面によって最大の被害を被ることになります。原子力発電所の事故などは、これに当たります。
 もはや想定外では済まされません。危険性の想定は、必然であって、ある条件が整えば、リスクとメリットのバランスが著しく不安定になることは周知の事実といって良いでしょう。
 ソフトバンクが目指す先には、良い世界があることでしょう。しかし、その理想から容易に逸脱し暴走する可能性が常にあることを意識する必要があります。
 ロボットを開発しているBoston Dynamicsの初期のプロトタイプは、まさに軍事目的でした。けれど、現在ではオフィスや家庭で使用するようなタイプへと移行しています。

https://www.gizmodo.jp/2017/06/why-google-sell-bostonfdynamics.html
Googleがロボットを売った理由、ソフトバンクが買った理由 | ギズモード・ジャパン

 ロボットが当たり前のように日常的に人を助け、それによってより良い社会が出現することを望みます。ただ、人類の歴史では、そのような理想郷が登場することはなく、新たな問題を抱えることになるのが常です。
 映画『エリジウム』などはその代表的な作品でしょうか。


 映画『オートマタ』も参考になるかもしれません。


 Boston Dynamicsのもたらすロボットの可能性は素晴らしいものです。この可能性が、善によって、善のために生かされることを願うばかりです。

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