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わたしの人生を豊かにした本100冊と、さらに何冊かの本

本を選ぶのは難しい。選者の人柄もかなり現れてくるようです。

インターネットの話題に乗っかって、わたしも「100冊」選んでみました。

選んだ基準は、次の3点です。
①読んだことがある。
②わたしにとって「いい本」だった。友人や同僚に勧められる。
③現時点でAmazonなどで購入できる。

いわゆるビジネス書から、一般向けの人文書や科学書、エッセイなど、さまざまなノンフィクションを50冊、小説やマンガなどのフィクションを50冊、合計100冊を選びました。

それぞれの本については一言コメントを添えています(コメントは追加していく予定です。まだ全部は書けていません。)

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1 . イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」

ビジネス書で1冊だけ挙げるならこれ。たぶん、古びない本。

2 . 知的生産の技術

 現代にも通じるタイプの古典。このくらい古い方がいっそ使いやすいかも

3 . 独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

肩を差し出してくれる巨人がいる。乗ろう。

4 . もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

もはや古典か。入門書として良書だった記憶がある。

5 . アナタはなぜチェックリストを使わないのか?

タイトルがすべてなんだけど、良書。使おうチェックリスト。

6 . はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

GTDは知っていると便利な考え方。改訂版もあるので、これから買うならそちらのほうがいいかも。

7 . 取材・執筆・推敲――書く人の教科書

文章を仕事として書く人のための、現時点での決定版。

8 . 新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング

文章を仕事としているわけではない人が文章を学ぶための良書。

9 . 統計学が最強の学問である

10 . 管理ゼロで成果はあがる

会社の仕事のしかたの話。この分野における超良書。

11 . 脳を鍛えるには運動しかない!

運動していきたい。

12 . 働く人のための感情資本論

13 . WORK DESIGN 行動経済学でジェンダー格差を克服する

14 . PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

企業の興亡記は面白いよね。

15 . 楽天IR戦記 「株を買ってもらえる会社」のつくり方

企業の興亡記は面白いんですよ。

16 . 起業のファイナンス

起業っぽい世界に来たときの必携書。起業はしなかったけど世界の広さを知った。

17 . 本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本

もはやかなり古い本ですが、20代前半のわたしを勇気づけた1冊。

18 . 人生がときめく片づけの魔法

伝説的名著。

19 . 料理の四面体

料理の本質がここに。

20 . 未来は予測するものではなく創造するものである ――考える自由を取り戻すための〈SF思考〉


21 . 銃・病原菌・鉄

 純粋に面白い読書体験。

22 . ルワンダ中央銀行総裁日記

面白いといっていいのかなとも思うけれど、面白いものは面白い。

23 . 人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか

抽象的に考えることについての本。森博嗣のたくさんある著作のなかでもっとも重要な1冊だと思う。

24 . <子ども>のための哲学

哲学をすることについて考える。哲学をすることは誰がしてもよく、わたしにもわたしの問いがある。

25 . 心はどこへ消えた?

個々の心は傷ついている。軽妙ながらあまりにエモーショナルなエッセイ。

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26 . アメリカ紀行

哲学者がアメリカに滞在して、見聞きし考え、書く。美しい紀行文。こんなものを書いてみたいと思う。

27 . 中動態の世界 意志と責任の考古学

能動と受動のあいだ、自由と強制のあいだにある中動態を生きること。

28 . 未来をつくる言葉: わかりあえなさをつなぐために

対話とはなにか、コミュニケーションとはなにか、言葉とはなにか。

29 . ヒトの目、驚異の進化

30 . なめらかな社会とその敵

31 . ゲンロン0 観光客の哲学

「村人」でも「旅人」でもない「観光客」として世界を見る。

32 . ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?

33 . 多数決を疑う――社会的選択理論とは何か

34 . 歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学

35 . コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった

36 . 在野研究ビギナーズ――勝手にはじめる研究生活

37 . 居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書

軽妙すぎるほどの文体が描き出す、「いる」ことの意義と、それを考えることの意味。

38 . 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

もし、芸能人が書いた本だからと読まないのだとしたら、本当にもったいない。紀行文の傑作。

39 . 硝子戸の中

40 . 家事の政治学

41 . 片づけの解剖図鑑

空間の見え方が変わる本。

42 . 一汁一菜でよいという提案

43 . レシピを見ないで作れるようになりましょう。

44 . はじめての認知療法

45 . オープンダイアローグとは何か

46 . コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

47 . 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち

48 . バッタを倒しにアフリカへ

49 . 右利きのヘビ仮説 追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化

50 . 人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか

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51 . 夢十夜

52 . 異邦人

53 . キャッチャー・イン・ザ・ライ

54 . カラマーゾフの兄弟

55 . 李陵・山月記

56 . 人間の大地

57 . 神秘の島

58 . モモ

59 . 百年の孤独

60 . スキップ

61 . 六の宮の姫君

62 . オーバーヒート

63 . 推し、燃ゆ

64 . 82年生まれ、キム・ジヨン

65 . ミシン

66 . 馬たちよ、それでも光は無垢で

67 . ここは退屈迎えに来て

68 . 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

69 . すばらしい新世界

70 . あなたの人生の物語

71 . ZOO

72 . なめらかな世界と、その敵

73 . 虐殺器官

74 . 屍者の帝国

75 . 機龍警察 自爆条項

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76 . 黒後家蜘蛛の会

77 . そして誰もいなくなった

78 . 笑わない数学者

79 . 馬鹿と嘘の弓

80 . ハサミ男

81 . 姑獲鳥の夏

82 . 十角館の殺人

83 . 屍人荘の殺人

84 . 楽園とは探偵の不在なり

85 . カササギ殺人事件

86 . 高杉さん家のおべんとう

87 . 惑星のさみだれ

88 . 竜のかわいい七つの子

89 . よつばと!

90 . 銀河の死なない子供たちへ

91 . Strawberry shortcakes

92 . ダブル

93 . ランド

94 . 映像研には手を出すな!

95 . ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~

96 . A子さんの恋人

97 . ブルーピリオド

98 . メタモルフォーゼの縁側

99 . 夕凪の街 桜の国

100 . 中澤系歌集 uta0001.txt

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100冊というのは絶妙に難しい数で、「これを入れるなら、こっちも入れよう」という選び方をするには100では足りないし、「これは万人受けしないから外そう」とか「個人的な思い出に拠りすぎかな」とか考えていると100まで埋められなくなる。

ビジネス書の数が少ないのは、読んでいる数があまり多くないこともあるけれど、時代を超えて多くの人に勧められるタイプの本ではない、という理由もある。

たとえば『THE MODEL』という本はインサイドセールスの教科書のような本で、とても勉強になったし内容も優れていたけれど、ごく一部のビジネスモデルについての本なので対象読者がかなり少ない。

電子先進国家エストニアの状況を紹介した『つまらなくない未来』という本もとてもおもしろかったのだけど、2018年末出版のため内容が古くなっている可能性があるので取り上げなかった。

文章術に関する本を2冊入れているが、ここは普通なら本多勝一の『日本語の作文技術』が入るべきなのだろう。わたしはこの本を読んでいないので紹介できなかった。

千葉雅也の1冊を『アメリカ紀行』にしたのは、わたしにとっては氏の著作の中でもっとも「人生を豊かにした本」にあたるからなのだけど、このラインナップならば『動きすぎてはいけない』や『勉強の哲学』が入って然るべきだろう。前者はわたしが読了できていない。

このリストには、たとえば『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が入っていなかったり、あるいは『サピエンス全史』が入っていなかったり、『戦争は女の顔をしていない』が入っていなかったり、『失敗の本質』が入っていなかったりする。読んでいないのでしかたない。もっといろいろ読んでいこうと思う。

特にフィクション分野では、同じ作家のどの作品を選ぶのか迷うことも多かった。伊藤計劃の『ハーモニー』はもちろん好きだし傑作だ。『機龍警察』シリーズから1冊だけ選ぶのは悩ましかった。クリスティーは『アクロイド殺し』にするか『オリエント急行殺人事件』にするかあるいは『春にして君を離れ』か難しかった。九井諒子や施川ユウキも他作品と比べて迷ったし、こうの史代も『この世界の片隅に』を入れるかどうか迷った。

詩歌はもっと選びたかった。『砂丘律』は入手困難なため入れられなかった。谷川俊太郎の詩集も入れてみたかった。現代短歌ももっと触れていきたい。

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今回の選書は、結果的に炎上してしまった100選ツイートをきっかけに行った。好きな本、影響を受けた本、大切にしていた本のことを思い出すのはとても楽しい時間だった。書影を集めたりAmazonリンクを集めたりする作業は、地味で大変なものだった。もとツイートの方へのリスペクトの気持ちをここに残しておきたい。

本を読むのが好きな方は、ぜひやってみてください。

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