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業界コミュニティのすゝめ

この記事は、AgileJapanEXPO Advent Calendar 2022 の20日目の記事です。

FFGのnoteにようこそ!
スクラムマスターをしている松崎です。

前回に続き、今回も銀行らしからぬ、コミュニティの話をします。

金融 ✗ コミュニティ

今年は一つのコミュニティを立ち上げました。

金融アジャイルmeetup

その名の通り、金融業界でアジャイルな活動を盛り上げていこう!といった趣旨のコミュニティです。
発足当時は、FFG含めて3銀行だけの、スモールな銀行限定のコミュニティとして立ち上げました。現在は参加行や保険の仲間も増えて、金融という枠に広げて活動しています。
この業界を絞ったコミュニティの活動や学びについての紹介です。

コミュニティを立ち上げたきっかけ

なぜこのような金融業界限定コミュニティが立ち上げたのでしょうか?
きっかけは昨年のAdvent Calendar でも書いたAgile Japan 2021での登壇でした。
銀行のイメージからすると、さぞ立派な目的を持って発足したんだろうなと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。懇親会の中で、参加者と登壇者で盛り上った結果、ノリと勢いで始まったコミュニティでした。
承認が…と何かと動きが重くなりがちな銀行としては、異例の成り立ちかもしれません。それが許されるのがFFGの良さかもしれませんね。

発足のきっかけとなったやりとり

コミュニティの活動としてやったこと

これまで3回ほど活動してきましたが、大まかにはこんな流れでやってきました。

・有志によるLT大会
・LT大会で気になったテーマにわかれてディスカッション
・懇親会

非常にシンプルですが、運営が楽になるのでテンプレ化はオススメです。
LTでは3回で14テーマ、20人程度の有志が登場してくれています。

参加者と参加社

「いっぱい参加してくれたね〜!」といった話題には毎回なるのですが、特に記録していないのが緩さでしょうか。
だいたい50、60人くらいが参加してくれているかと思います。

参加行も3→7→14行と倍々に増えてきています。もちろん全ての銀行がアジャイルに取り組んでいるわけではありませんが、興味を持って参加してくれる銀行が増えています。今後の展開に期待しちゃいますね。
3回目からは保険からも仲間入りしてくれて、銀行から金融へと活動の輪も広がっています。

さて、概要をざっと説明したので、ここからは私の個人的な感想を振り返ってみたいと思います。

やってみて起きた良い効果

まずは、こういうところが良かったな〜というものから。

1. 社外との交流

これまで社外との交流の機会がなかったメンバーも興味を持って参加してくれています。同業界で同じようなことをやっている人たちが集まる場!とい
うことでハードルを下げられているのかなと。社外との交流のはじめの一歩として有効な場になっていると感じています。

2. メンバーの活躍の場の拡大

LTに登壇してくれるメンバーだけでなく、その延長で外部のカンファレンスに登壇してくれるメンバーも現れました。単独ではなく、私が誘って一緒に登壇したのですが、これをきっかけに活躍の場を広げていってくれると嬉しいなと思っています。まだまだ発足して日が浅い組織なので、ここに収まらず、広い世界に羽ばたいていってもらいたいです。

3. 社内の勉強会やコミュニティの活性化

社内でLT大会が始まりました。コミュニティが直接的な要因ではないものの、コミュニティの中でLTに触れイメージできたことで、ハードルを下げることに貢献できたかな〜と思っています。
読書会も新たに始めて継続しています。

4. 同業間の困りごとの相談

同じ業界ですから、当然、同じような悩みを抱えていることも多々あります。他社ではどうしているんだろう?そんな会話もよく耳にします。
業界全体でクリアしていきたいような課題は、同業他社の情報があることで次に進めやすくなる場合もありますよね。特に銀行はその傾向が強いように思います。同じ背景を持った同じ業界だからこそできる相談は、このコミュニティの価値の一つと感じています。
もちろん差別化が必要なポイントはお互い内緒ですが。

コミュニティ運営のポイント

さて、順調に回を重ねているコミュニティですが、コミュニティ運営のポイントも振り返っておきましょう。

1. 運営が楽しむ

まずはこれが1番でしょう。プライベートな時間を使って有志でやっているので、辛い思いはしたくないですよね。運営会議ではわいわいがやがや、銀行っぽくなさ全開でやっています。偶然、3連続で誰かしらの誕生日だったり、プライベートな話題で盛り上がったりもしています。

2. リスクを抑えて始める

クローズドな場である方が会社に説明しやすいし安心!ということで完全非公開から始めました。回を重ねるごとに、もっと他のとこも呼びたいよね、ゲスト呼びたいんだけど、そんな提案も出るようになりました。まずは最小限で始めて徐々にできることを増やしていく。コミュニティ活動もアジャイルにやっていくと良さそうですね。

3. コストを減らして続ける

途中でも触れましたが、会の流れはテンプレート化しています。運営で考えることも減らせるし、参加者も流れが掴みやすくなっていると感じます。毎回、次のやり方どうする?ってことを考えるのはちょっと大変ですよね。テンプレの中で少しずつ改善ややりたいことを取り入れていくことが、楽にコミュニティを続けていくコツかなと思います。

4. 仲間を増やす施策も

参加するのにも許可を取らないと…そんな声が聞こえてくる業界です。どうしたら参加しやすくなるか?を聞いて簡単なチラシを作るようになりました。上司に説明するときに、見せるものがあったら話しやすいよね、というフィードバックからですが、こちらもモブでみんなでわいわい作っています。デザインしてくれるメンバーも現れ小洒落たチラシになってきました。

チラシ Before(左) After(右)

5. 業界外の人も大事

業界限定と銘打っていてなんですが、実は初期から銀行に所属していないメンバーも3名ほど関わってくれています。コミュニティ活動に慣れているメンバーですが、おかげで運営がスムーズにいっているように感じています。参加者は業界限定にしても、運営メンバーにはこなれたメンバーも加わってもらっておく。ここ、意外に大事なポイントだと思っています。

コミュニティを立ち上げた思い

最後に、個人的な思いもちょっとだけ。
冒頭にノリと勢いで立ち上げたと言いましたが、実現できると良いな!といった思いは持ってはじめました。

1. 銀行、金融業界の活性化
2. 他業界や他コミュニティへの刺激や貢献
3. 社内メンバーの外部への関心の創出
4. 社内メンバーの外部での活動のきっかけの後押し
5. 社内の別部署やグループのメンバーの巻き込み
6. グループ会社との交流の活性化

今回は深くは触れませんが、ある程度実現できていることも、そうでないこともあります。一朝一夕にできることではないですが、引き続き取り組んでいきたいと思います。

終わりに

ここで記載した内容は、Agile Japan 2022 のセッションの中でも一部お話しています。銀行でアジャイルに関わっているメンバーが、わいわい楽しく話している雰囲気を感じてもらえると、ちょっと銀行のイメージも変わるかもしれないですね。サテライト(予定未定)でお会いしましょう。

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