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テレワークは生産性を上げるのか?

テレワークって実際どう?

こんにちは。
フェリタス社会保険労務士法人の石川です。

新型コロナウィルスが5類感染症に移行することで、今まで暫定的にテレワークを認めていた企業が、テレワーク廃止に舵をきったというニュースがありました。
テレワークは業務管理やコミュニケーションが困難になる等の理由で、一部の人の間では不評もあったようですが、実際はどうなんでしょうか?

テレワーク廃止、オフィス回帰が生産性を高めるのか?
それとも、テレワークを活用することで、生産性が高まるのか?

フェリタスの場合

業種・職種や組織の仕組みにもよりますが、働き方の自由度が上がるテレワークを導入することで生産性は高まると思っています。

「働く」というのは、生活の一部なので、仕事とプライベートを完全に切り離すのは難しい。
長く働いていく中で、様々なその人なりの事情が出てきます。
その時に不本意ながら「仕事を辞める」というのは、すごく勿体ないことだなと思っています。

もう10年以上前の話ですが、うちの事務所のスタッフが、夫の転勤のために転居することになり、やむを得ず退職となったことがありました。
とても優秀なスタッフで、本人も続けたかったらしいのですが、当時はテレワークというのは一般的ではなく、退職となりました。
このことが、私自身、すごく心に引っかかっていました。

そして、数年前に同じ状況で別のスタッフが退職を申し出てきました。
ちょうどコロナ前のことで、世間的にはまだテレワークが一般的、という感じではありませんでしたが、
「転居先で仕事続けない?」
と、とっさに持ち掛けていました。

どこに住んでいても、家庭の事情があっても、本人が続けたいと思う仕事を続けられる環境をできるだけ作っていきたい。
子供がいてもいなくても、結婚していてもいなくても、趣味を楽しむ人も、自己啓発に励む人も、介護問題を抱えている人も、続けたいのであれば仕事を続けていける環境づくりをしていきたい、という思いがあります。

ですが、そんな決断をした私に対して、事務所内で反発が無かったわけではありません。。
(本当にそんなこと上手くいくのか?)
(どうやって業務管理するのか?)
(不公平が出るのでは?)
など、様々な不安があったと思います。

そこで、まず考えたのは、
「基本的に誰でもテレワーク出来る!」
という制度の導入でした。
(入ったばかりの新人さんは難しいですが・・)

子育てしているから、介護があるから、と、特別な事情のある人だけに認めると、色々不満もでるかと思い、
「全員、テレワークしたい人はいいですよ!」
としました。

最初は、あまり賛成していなかった人たちも、自分のペースでテレワークをするようになり、さらにコロナ禍が来たので、テレワークはもはや通常となりました。

結果として思ったのは、「テレワークだから生産性が落ちる・上がる」というのではなく、「選択の自由がある」ということが、生産性を上げるのではないかと思いました。

業務内容とテレワーク

実は、個人的には毎日テレワークだと、私自身の生産性はあまり高まらないと思っています・・。
というよりも、仕事の内容によってはテレワークが向いていたり、向いていなかったりします。

例えば、原稿を書くという作業をする際に、私はひとりでブツブツと独り言を言ったり、むやみにその辺を歩き回ったり、変な動きをして、自分の中の思考を整理する癖があるので、テレワークの方が集中できます。
(事務所で独り言を言ったり、ウロウロ動き回られたら、周りが迷惑だと思うので・・)

一方で、お客様とオンラインで打ち合わせする等は、テレワークでもできるのですが、自宅だと何となく落ち着きません。
プライベートの空間に、仕事上のお客様がいるような変な錯覚があって、気持ちの切り替えがスムーズにいかないんですよね・・。

これは、あくまでも私の場合であって、人によってさまざまだと思います。

まとめ

それぞれの事情や性格等に合わせて、働く場所や時間をカスタマイズできる、自由度の高い働き方ができる、という意味でテレワークは効果的だと思っています。

様々な価値観がある中で、
「出勤しなければならない」
「勤務時間は同じでなくてはならない」
というのは、徐々に受け入れられなくなるのでは?と思います。

テレワークに限らず、持続可能な働き方を模索する中で、組織も柔軟に対応できるといいなと思います。