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オトナの性教育①~ピルとバイアグラの誤解を解く

こんにちは。フェミニスト・トーキョーです。

また扇動的なタイトルを持ってきたな…、と思っていただけたのでしたら、狙い通りですので恐悦至極ですw。

とあるニュースと、それにまつわるSNSでの反応を見て、真偽を確かめるために調べていたら、自分も知らなかった話が色々とありまして、これは共有せねばと思って書き連ねてみた次第です。

性差によって生まれる誤解や齟齬みたいなものを丁寧に取り除く、という作業こそが、男女が尊重し合える社会づくりに大事だと思っておりますので、どうかお付き合いください。


さてさて、では本題へと。
気になったのは何のニュースかと言いますと。

厚労省が来年度開始を目指している、不妊治療の一部を保険適用するという施策に向けて、現状、認可にとても時間がかかっている不妊治療の各種薬剤について、海外での使用実績などを踏まえることを前提に、申請から認可までを迅速に行なうようにする、という方針についてです。

なんだ、ただの良いニュースではないか。
高額な治療費に悩まされ、泣く泣く不妊治療を断念せざるを得ない家庭も多い中で、体外受精や薬剤だけでも保険が適用されればどれだけ助かることか、と。

……と、素直に思って頂ける方ばかりならいいのですが。

問題は、このニュースの下記でして、男性不妊のための薬としてバイアグラが保険対象になるという点に、過剰に反応していらっしゃる方々がいたのです。

” 厚労省は、日本生殖医学会が3段階で治療を評価したガイドライン(指針)で、レベルA「強く推奨する」、レベルB「推奨する」とされたものを原則として保険適用する方針だ。医薬品としては、体外受精に用いる排卵誘発剤や、「バイアグラ」など男性不妊に対する勃起障害の治療薬、射精障害に対する抗うつ剤などが候補となる。”
(前述のニュース記事より抜粋)

あまり引用もしたくないのでこちらとかこちらからでも見て頂ければと思うのですけれども、主に多く上げられているのは、

「かつて、ピルの認可には34年もかかったのに、バイアグラはわずか半年で認可された」
「男性ための薬が優先される。これこそ男性優遇社会の縮図のような話である」
「バイアグラなんか認可したら、性犯罪が増えるに違いない」

といった話でして。


最初にこれらの意見を読んだ時に私が思ったのが、

「……んん? ピルとバイアグラって、同列で語られるような薬だっけ?」

「というか、バイアグラを精力増強剤か何かと勘違いしてない?」

みたいなことでした。

ただ、自分の知識もあやふやな部分が多かったので、さまざまな方に情報やご意見をいただき、自分でも調べ進めていった上で、

「うん、やっぱりこれ誤解ですね」

という、ある程度の確信を得ました。

そして、こうしたバイアグラやピル、そして不妊の問題といった男女の性に関する話は、成人の方でも割と「なんとなく」で知っていたり覚えていたりする方が多いのでは?とも思いましたので、学校の保健体育では教わらない知識をあらためて確認してみようではないですか、というのが本稿の趣旨です。

それでは参りましょう。
「オトナの性教育」、まずは基本編からです。


超初級講座:妊娠の仕組み


いきなり下世話な表現で恐縮ですが。

女性のいわゆる「安全日」「危険日」と呼ばれるものについて、明確な定義が無いのは承知の上で、意味合いとしてどういうことなのか、を、大まかにで構いませんので説明できますか?

もし説明できる方は、この項目はおそらく読む必要がありませんので、流し読みいただいて構いません。

いや、実はよく知らないんだよね…という方のために、妊娠の仕組みを一緒に勉強いたしましょう。


①そもそも生理って何?

妊娠という現象は、女性の子宮内で、卵巣から排出された卵子と、男性の精子が受精することで成り立ちます。

この子宮の内側にある子宮内膜(しきゅうないまく)と呼ばれるものが、常に新しい状態を保とうとするために、ある一定の期間で体外に排出されます。これを「生理」と呼んでいます。

生理から次の生理までのサイクルは、以下のようになっています。
下記1~4の周期は、正常な場合で25~38日程度です。ほぼ一ヶ月に一度であるのが、「月経」と呼ばれる所以ですね。

1.生理期(上記の通り、子宮内膜が体外に排出される期間)
2.卵胞期(生理が落ち着き、排卵が行われるまでの期間)
3.排卵期(卵巣から排卵が行われ、子宮内膜に着床する期間)
4.黄体期(妊娠が可能な期間)

4で妊娠が起きなかった場合は、また1に戻ることになります。
月経のある女性の身体というのは、常に妊娠が可能な状態に強制的にスタンバイさせられているのです。

お分かり頂けるでしょうか?
つまり、妊娠の予定がない女性であっても、生理が続く以上、毎月毎月ひたすらこの生理という現象に何十年も付き合わされるわけです。

さらに、生理は女性ホルモンの変化によって発生する現象のため、単純な痛みや出血(+おりものの排出)といった物理的な事象だけでなく、精神バランスも崩しがちになります。

コンディションの揺れ幅については人により強弱があるとはいえ、女性は常に、自分だけでは容易にコントロールできない体調変化の懸念を抱えている、という点は、特に男性諸氏によくご理解いただきたくお願いしたいところです。


②排卵と妊娠について

では、この項で最初に触れた、「安全日」「危険日」と呼ばれるものに話を近づけていこうと思います。
先ほども申し上げた通り、それぞれ別に明確な定義があるわけではないのですが、そう呼ばれる理由が排卵と妊娠のメカニズムに大きく関係しています。

この「排卵」というものが、この後のピルやバイアグラの話でもたびたび出てきますので、重要な要素だと思っておいてください。

では先程の、女性の月経に関する周期をもう一度見てみましょう。

1.生理期(子宮内膜が体外に排出される期間)
2.卵胞期(生理が落ち着き、排卵が行われるまでの期間)
3.排卵期(卵巣から排卵が行われ、子宮内膜に着床する期間)
4.黄体期(妊娠が可能な期間~次の生理までの移行期間)

「1.生理期」は、そのままで、生理の生じている期間ですね。
「2.卵胞期」は生理が落ち着き、子宮内膜が新しく綺麗になった状態です。

では生理が終わればいつでも妊娠が可能なのか?というと、そうではありません。
子宮は、よく「赤ちゃんのベッド」と言われるのですが、生理期により内膜が新しく綺麗になったベッドへ、卵巣から卵子が排出されて、子宮内膜に着床し、男性の精子を迎えるための準備を整えます。
これが「3.排卵期」です。

これが完了すると「4.黄体期」に入り、男性の精子を迎える準備が整った状態になりますが、後述しますけれども実際に妊娠につながる期間は本当にわずかで、後は次の生理までの待機期間になります。

俗に「危険日」と呼ばれるのは、「3.排卵期」に排卵が行われてから、「4.黄体期」の初期段階を指します。
当然の話ではありますが、危険日などと言われますけれども、妊娠を希望されている方々からすれば、とても大事な時期です。

逆に「安全日」は、主に「1.生理期」から、排卵前の「2.卵胞期」のことを言います。


「なるほど!じゃあ、その期間なら避妊しなくても妊娠しないってことだな!やったぜ!」

と、単純に考えた男性諸氏がいましたら、今すぐ校庭100周してきてください。

この時期は、「妊娠しない」のではなく、単にタイミング的に「妊娠しにくい」というだけです。
この期間の性行為でも、妊娠の可能性はある、というか、そもそもこの期間を完璧に定めることが非常に難しいという点を、今からご説明します。


まず、大きな理由の一つが、精子の生存期間です。
精子は子宮内に射精されると、最大で3日間(72時間)は生存しています。

この生存期間にもし卵子が生存していれば、妊娠の可能性があります。安全日だと思った日に避妊をしなかったから大丈夫、ということにはなりません。
72時間というのもあくまで平均値で個人差があるので、もっと長く生存することも有り得ます。

そしてもう一つ、女性側の大きな理由として、

「排卵のタイミングが人によって異なる」

さらに言うならば、

「同じ人でも、月経のサイクルごとに毎回微妙に異なる」

という点です。

これは昔から、婦人医療における難題でした。
月経の周期は個人差こそあれ大体は一定であり、かつ生理そのものは具体的な現象が起きるので分かりやすいですが、排卵は傍目に何か分かりやすい変化が現れるようなものではないからです。本人にも分からない場合がほとんどです。


ちょっとだけ脱線しますが、妊娠を望む女性、望まない女性の両方を悩ませてきた、この排卵のメカニズムを解明したのは、日本人の医学博士である荻野久作氏でした。

体温の微妙な変化によって、排卵のタイミングを知ることが出来るということを世界で初めて実証された方で、「オギノ式」と呼ばれているタイミング法は、博士の名前を取ったものです。

なお、この研究はもともと不妊に悩み離縁されるような時代の婦人たちのために行なっていたもので、逆に避妊法として紹介され濫用されたことに、博士ご本人は大変に不本意だったそうです。

興味のある方には、「法王庁の避妊法」という小説をオススメします。
避妊具の使用を認めない厳格なカトリック教徒に対して、ローマ法王庁が避妊法として容認したとされるエピソードにちなんだタイトルで、荻野博士のお話です。

話が少々逸れてしまいましたね。
ちょっと戻しつつ、妊娠の話を主にして進めます。

荻野博士の研究を元にしたものは、現代では不妊治療において「タイミング法」と呼ばれ、基礎体温の測定や検査薬の使用で排卵のタイミングを見計らい、自然妊娠を目指すというものです。

どんな不妊治療においても、まず最初に試みるのは一般的な性行為による自然妊娠がセオリーですし、妊活される方にとっても身体的な負担が少ない方法です。

しかし、精子の生存期間は72時間と書きましたが、卵子の生存期間はわずかに6~24時間しかありません
一ヶ月のうち、妊娠の可能性があるのは、卵子が着床してからたったそれだけの時間しかないのです。

このわずかなタイミングを見定めて、かつ男女ともに体調を万全な状態に合わせた上で性行為に臨む、というのは、身体だけでなく精神的なプレッシャーも多くなると、容易に想像できるでしょう。


というわけで、排卵のタイミングを正確に予測するのは非常に難しいので、危険日だの安全日だのというものにとらわれず、妊娠を望まない場合はきちんと避妊をしましょう!というのを、この項目の締めとしておきます。

なお、さらに詳しく知りたい方は、お手すきの際にこちらもお読みください。
特に、パートナーがいらっしゃる男性諸氏こそ、読んでおいて損なことはありません。


「避妊薬」だけど不妊治療にも使うのです


では、生理と排卵、妊娠に関してざっと触れたところで。
いよいよ、経口避妊薬、通称「ピル」の話に入りましょう。

ピルが避妊のために使われる、というのはご存知の方も多いと思いますが、なぜピルで避妊が出来るのか?の仕組みについてまでは、なかなか知られていないのではないでしょうか。

物凄くざっくりと説明しますと、ピルは女性ホルモンを含む経口薬で、服用することで子宮が妊娠しているのと酷似した状態になります

ホルモンのバランスをコントロールすることで、妊娠しているかのように身体に勘違いをさせる、とでも申しましょうか。
これにより、体内で以下のことが発生します。

1.排卵が起きなくなる
2.もし排卵されても、卵子が子宮内膜に着床しにくくなる
3.子宮の入り口から精子が入りにくい状態になる

こうした作用によって、子宮の中に妊娠しづらい状況を作り上げるのが、ピルの避妊薬としての役割です。



そして避妊目的以外に、経口避妊薬が作られたさらなる理由であり重要な役割として、生理不順の解消および生理による身体的負担の軽減があります。

これが項目タイトルに挙げた、ピルは不妊治療にも使われるという話になってきます。

なぜそんな事が可能に?となりますよね。
それは、先ほど挙げた3つの作用により、ピルを上手く服用することで、

・生理のタイミングをコントロールすることが出来る(使い方によっては最大で4ヶ月程度まで生理を止めることも出来る)
・経血量を減らすことが出来る(子宮内膜の増殖が抑えられるため)

という用途に使うことが出来るのです。

最初の項でお話した妊娠のメカニズムを思い出していただければ、生理と排卵のタイミングをある程度制御できるというのが、妊娠に向けた準備において非常に重要である、というのはお分かりいただけることでしょう。

経血量の軽減は、妊娠を予定していないのに生理痛ばかりが重い、という女性にとっては、日常生活にも非常に役立つのと同時に、必要のない時期に子宮を消耗させない、という効果が生まれます。

生理は毎月のように大量の出血を伴うわけですが、それは当然ながら子宮にも負担がかかります。
また、体内のホルモンバランスが不安定な女性は、子宮内ではない場所に子宮内膜が作られてしまう「子宮内膜症」という疾病に罹る恐れもあり、これはそのまま不妊に関係してきます。

ですので、妊娠の必要がない時期はピルを服用してなるべく子宮を休ませておき、ここぞという時に子宮を万全な状態にする、ということが、ピルによって可能になるのです。

なお、正確には、避妊に使われるピルと、不妊治療などに使われるピルは種類が異なるのですが、これは保険適用の話に関係してきますので、緊急避妊薬などの話題と一緒に、後半の記事でご説明させてください。

***

ちなみに、これらの効用を上手く使って、女性アスリートがピルを服用して、大事な試合や大会のタイミングに生理を回避する、といった使われ方もしています。

代表的な例として、2011年女子サッカーW杯優勝メンバーにしてキャプテンを務められていた澤穂希さんは、「生理時期の調整」と、引退後に子供を持つのを希望していたために「身体負担の軽減」のために、現役時代にピルを服用していたことを明かしており、現役引退後はすでに高齢出産と呼ばれる時期になっていましたが、無事ご出産を経験されています。

この項のまとめとしては、

経口避妊薬は、避妊のみを目的に作られ使用されている薬ではない

ということをご理解いただければ幸いです。


バイアグラにまつわる誤解~ED(勃起不全)を知ろう

では徐々に、今回書きたかった本題の方へ近づけてゆきましょう。
次はバイアグラのお話ですね。

まず最初に書いておきたいのは、バイアグラ(勃起不全治療薬)が保険適用されることで、性犯罪に使われるという心配をしている方々が多数いらっしゃるようですが、もしバイアグラが精力増強剤や媚薬のような効果を持っていると思っているのであれば、

スポーツ新聞か風俗情報誌あたりの過激な広告、もしくは変な漫画の見過ぎ

であると自ら喧伝しているようなものですので、恥ずかしいのでどうかお止めください。バイアグラにそんな効果は一切ありません。

加えて言うなら、

「バイアグラを持つことで犯人が自身を持ち、性犯罪を可能にするのだ」

と仰る方もいますが、それはこの種の犯罪に関してよく言われる、刃物による殺人事件が起きるのは、包丁や刃物職人が悪い、という極論と同じです。

筋弛緩剤や睡眠導入剤が犯罪に使われたケースもありますが、それらを保険適用から外せという議論が起きたことがあったでしょうか?
また、人を殺めるのが目的であれば、100円ショップのビニール紐でも可能です。

どんなツールも、ツールが人を殺めるのではなく、それを使う人間次第でありツールに罪はありません。
犯罪を憎むあまりにツールまで憎むのは、いささか拡大解釈と妄想が過ぎるのではないでしょうか。

…と、いったことを踏まえまして。
では実際に、バイアグラとは一体どんな薬なのかを見ていきましょう。

***

そもそも「バイアグラ」というのは、製薬会社のファイザーが販売時に付けた製品名であり、薬品としての名前は「シルデナフィル」と言います。

シルデナフィルは1990年頃、心臓疾患を改善させるための循環器用の薬として開発されましたが、治験の結果、当初の目的であった狭心症の治療には芳しい成果が見られなかったものの、男性の勃起不全に効能がある、という全く想定外の発見があり、そちらの用途で認可された、という面白い経緯を持つ薬です。

なお、現在は既に特許の有効期間が終了しているため、ジェネリックの製造が可能となっており、国内の製薬メーカーでも製造・販売がされています

また、シルデナフィルの効能が血管拡張作用であることから、他の疾病への利用も期待されており、一部は既に製品化もされております。

…例としては、慢性心不全、肺高血圧症(特に新生児(心室中隔欠損症や動脈管開存症)や開心術中・術後、急性肺傷害など)がある。
このうち、肺動脈性肺高血圧症治療薬については「レバチオ」という製品名で、2008年4月よりファイザーから発売されている。

Wikipedia「シルデナフィル」より抜粋、文章表現のみ一部加筆

というわけで、変なアヤシイ薬ではない、というのをまずご理解ください。

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次に、シルデナフィルの効能である勃起不全(ED:Erectile Dysfunction)について。

EDは、男性が勃起の状態を維持できず、性行為を行なうことが出来ない事象です。

男性の勃起は、性的な刺激をもとに陰茎の血流が増大することで起こる反応ですが、それは五感の何かから刺激を受けた上で、必ず脳を経由し、脳から陰茎の神経系への伝達、および血流増加へと繋がります
ここに何らかの障害があるとEDになるわけで、これをサポートしてくれるのがシルデナフィルなどの勃起不全治療薬です。

先ほど「シルデナフィルは精力増強剤や媚薬の類ではない」と申し上げたのも、ここに関わってきます。

要は、シルデナフィルを飲んだだけでいきなり勃起するわけではなく、勃起するためには必ず刺激が必要になるのです。
つまり、勃起へのプロセスはEDではない通常の男性と同じ、ということです。

また、効能としても上記のとおり、あくまで陰茎への血流コントロールの改善ですので、性欲が増大したり、異常な興奮状態に陥るといった、精神面に作用するわけでもありません

変な漫画の読みすぎ、とも書きましたけれど、おそらく負のイメージを持たれている方って、バイアグラを飲んだ途端にバッキバキのエレクト状態になり、常にムラムラして女性を襲いたくなる、みたいな想像をされているのではと思ったのですよね。

そんなことはありませんので、もう一度書きますが、その恥ずかしいイメージは妄想の中にだけしまっておいて、SNSなどでひけらかすのはおやめください

***

話をEDに戻しますけれど、EDは不妊における男性側の要因の一つでもあります。
性行為時に十分な勃起常態にならず、射精まで辿り着けない、ということですね。

不妊原因の統計として、「男性のみ」「男性または女性」の合計が48%、その中で、男性の要因を挙げた時に「性機能障害」とされるものにEDが含まれますので、不妊全体の原因としてはおおよそ6%程度でしょうか。

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(※上記グラフは、引用元URLのサイトのものです)

ただ、常態的にEDであることが確認されている男性でなくとも、不妊治療の中のタイミング法において、シルデナフィルを利用するということはあります。

前項で申し上げた通り、妊娠が見込まれる時期である排卵期において、卵子の生存期間はたったの6~24時間しかありません

この間に、確実に射精を伴わなくてはならない、というプレッシャー下での性行為は、決して心地よいばかりのものではないでしょう。
女性側も、うまく勃起できないパートナーに対して「自分の魅力が足りないのでは」と悩むケースも少なくなく、ピルを併用したタイミング法で万全の状態にした中で、プレッシャーとストレスから、パートナーと言い争いになってしまうといった、という悲しい話もあります。

こうした負担を軽減するために、シルデナフィルなどの勃起不全治療薬は利用されるわけです。
言うなれば、決して男性の一方的な快楽のために提供されているわけではなく、パートナー同士の良好な関係を保ちつつ充実した性生活を送り、また、必要な時には自然妊娠の可能性を高めるためにある薬なのです。

シルデナフィル、バイアグラに対して負のイメージしか無い方は、バイアグラによって救われている女性もいる、という事実を、どうかここで覚えておいてください。


第二弾に続く…


大変申し訳無いのですが、ここでお詫びがございます。
この後、いよいよ本題である、

「かつて、ピルの認可には34年もかかったのに、バイアグラはわずか半年で認可された」

の話に進もうと書き進めていたのですが、あまりにボリュームが大きくなりすぎることが判明したので、そこだけあらためて別にまとめようと思います。

次回「オトナの性教育②~『ピルの認可に34年もかかった』の真実と風説」として近日中に公開いたしますので、どうか今しばらくお待ち下さい。


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ではひとまず、ここまでお読みいただき誠にありがとうございました!


【2021年7月18日 AM1:40追記】
後編書けました!
続きはどうぞこちらから、よろしくお願いします!

<参考資料・書籍>


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