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文章を読むという行為


一行文庫というサイトをご存じだろうか。


携帯で縦にスクロールしながら名作が読める。夏休みの課題図書になるような懐かしい題名が並んでいて、思わず「走れメロス」を読み始めた。

読みにくいという人もいれば、他の情報が入ってこなくて読みやすいという人もいる。このサイトの制作者は文字の羅列が苦手で実験的にこのような試みをしているとのこと。私は記憶力が絶望的に乏しいので、この登場人物何した人だっけ?と読み返すことが多いので、この一行文庫には向いていないということが分かった。

そもそも本というのも紙で触って読みたいタイプ。できればレンタルや中古ではなく自分で買いたいタイプ。電子版の書籍なども出るようになって、携帯で漫画を読むのは私の中でも当たり前になった。そこにはなぜか抵抗はなかった。


気が付いたのは、内容がサーっと流れていくこと。インスタやTwitterの投稿をどれだけ流し見していたかを身にしみて感じた。待ち時間とかにサラッと短編小説などを読むにはとてもいいツールかもしれない。実際に名作文学以外にも日に日に掲載作品が増えているようだ。

SNSが当たり前になり、1秒間の間に何十字もの文字をなんとなく頭で把握し、雰囲気で内容をとらえることに慣れた。インスタなんて内容なんてほとんど見ずに、友達の投稿にいいねをしていくスキルさえ身についた。


果たしてこれからの「文字を読む」という行為がどのように消化されていくのか。頭で読み返してかみ砕いて理解して納得して自分のものにしていくことは、慣れれば数秒でもその意味を持つことになるのか。これからの発展と我々の向き合い方が非常に楽しみであると思った。



mito



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