婚活。【業界人飲み会で!】メディア・リテラシーとか、モテだとか。
業界人飲み会に誘われ、紺色の無難なモテワンピの下にド偉い下心を忍ばせ、現場に到着したわたくし。
スーツ姿の店員さんに導かれ店の奥に足を踏み入れたアタクシは、一瞬にして自分の居場所を間違えたことを悟りました。
前回までのお話しはコチラ。
黒白を基調にした店内中央にはスタイリッシュなシャンデリアがぶら下がり、ゴージャス&エロス漂うオサレな男女がグラスを傾け合う姿は、遥か昔に弾けて消えたバブルとやらを彷彿させる世界が広がっております。
ユルっとしたワンピ、フワっと巻いた髪、キラッとした揺れるピアスで作られた量産型女子スタイルでは、到底太刀打ちできない煌びやかな大人の世界。
わたしは思いましたよ。えぇ。
今すぐ猛ダッシュで家に帰りたい! 化粧を落として、パジャマに着替え、ソファに寝そべり、愛犬を腹に乗せ、テレビ見ながらポテチ食べたい!!!
って。
が、しかし
ここで帰ったら、視聴者という名の受け身生活が待っているだけ。
せっかく発信者側(テレビ関係者)と直接話す機会を頂いたワケです。
脚本、シナリオを勉強している今、チャンスは生かしてナンボ。
人生すべて、ネタになる。
挫けるな。わたし!
気持ちを奮い立たせ、店の一番奥の個室に足を踏み入れると、男性陣より先に到着されていた女性参加者さん三名を前に、わたしは またしても逃げ出しそうなりました。
赤、白、黄色などの原色を使ったワンピースに身を包み、皆さまとっても華やか!!!
この場に相応しい、「ザ・良い女」の香りがプンプン、ムラムラ。
「文章で一発当てて有名になる」と言っていた飲み会主催者の既婚女性の野望と野心が、彼女の穿いている網タイツから透けるどころかダダ洩れしております。
今まで出席した、どの飲み会より華やかな皆さま。
すんげ(´◉◞౪◟◉)
わたしは、自分の着ていた紺色のワンピ(モテ服)が、とんでもなくモッサリしていて、ダサく思え、恥ずかしくなりました。
これは、傍観者として楽しんだ方が良さそうです。
とりあえず、女性参加者だけで自己紹介を始めたのですが、みなさま(見た目に反し)とってもフレンドリー。
などなどなど、女性陣だけで勝手な想像を膨らませ盛り上がっていると、三十分ほど遅れて彼らがやって来ました。
わたし達が想像していたより、はるかに
普通の人たちが。
みなさま、揃いも揃ってポロシャツかTシャツ、眼鏡なのですが、寝起きのような髪型と使い古されたスニーカーのせいか、浪人生のような雰囲気。
仕事終わりで相当お疲れなのでしょうか。それとも、わたし達に興味がないのかわかりません。
会釈したきり、目も合わせずキョロキョロしている業界人の皆さまは、シャンデリア輝く店内で、一番と言っていいほど業界人っぽくありませんでした。
業界人と聞き、勝手にパーティーピーポーを思い描いていたアタクシは、彼らのヨソヨソシイ雰囲気を見て、少しホッとしました。
“とりあえず乾杯“を済ませると、さっそく彼らにどんな番組を手掛けているのか聞いてみることに。
すると、
わたしが当時、見漁っていた恋愛トークバラエティ番組を担当されている方々だということが判明致しました。
正直、「この人たちが恋愛に関する番組を!?」と思いましたが、外見だけで判断するのは失礼です。
早速、一発アレをかまそうじゃぁないですか。
「すごぉ~い☆」
そこから、怒涛の “モテのさしすせそ” 祭りが始まったワケでございます。
今思い返すと、完全にバカにしている(両者とも)会話に泣けてくるのですが、これでどうにかなってしまうのが飲み会マジック。
他の女性参加者さんたちも、「モテのさしすせそ」を巧みにこなす職人たち。そのせいか? 無口だった男性も、お仕事の裏側について饒舌に話してくれるようになりました。
が、目は相変わらず合いませんし、わたし達女性陣に一切質問してこない殿方たち。
そんな男性陣に痺れを切らせたのか、黄色のドレスを召された女性参加者の方が聞きました。
「みなさんは、どんな女性がお好きなんですか?」
すると、一人の男性が言いました。
「正直、三十過ぎたらアウトだよね」
・・・。
その時参加していた女性たちの年齢は詳しく存じ上げません。
しかし、ここまで場を盛り上げた女性参加者の皆さまは、二十代だろうが三十代だろうが(四十、五十、いくつだろうが!)間違いなく外見も中身も素晴らしい女性だと、わたしは言い切れます(注:わたしも含む)。
そんな彼女たち(もちろん、わたしも便乗)を前に、年齢しか見えていない、この殿方を前に、アタクシは案の定、思いましたよね。
この人、
この人絶対、
セックス下手クッソ。
その後も「〇〇(某有名女優さん)、マジかわいい!」だとか、「◇◇(某女性お笑い芸人の方)とは寝れる」だとか「胸よりお尻派」だとかで盛り上がる男性陣。
好みですから? 別に自由で構いません。
構いません
が!
今、この場所と時間を共有しているのは、液晶画面に映る有名人などではなく、心と血が通った生身の人間の、
アタクシたちじゃぁ、ござぁませんこと?
笑顔を一切崩すことなく彼らの相手を続ける飲み会主催者の女性の横で、わたしも笑顔を崩さず。が、心の中で吠えておりました。
業界には、わたしが尊敬する素晴らしい方々も沢山いらっしゃいます。
業界人全員が全員、このような殿方ではないことも存じていますし、収入や肩書きで結婚相手や付き合う相手を探していたのは、婚活中だったアタクシだって同じ。
年齢や外見で女性を見ている彼らだけを悪者にできないことも、わかっています!
しかも、彼らの番組で「〇〇するとモテる!」と言えば、それを本気で信じ、モテようとしてきた アタクシです。
わたしは張り付いた笑顔のまま、尊敬する森達也監督がおっしゃっていた言葉を思い出しておりました。
「メディアが三流なら社会と政治も三流」
その証拠に、会計の際、当たり前のように財布からカードを抜き取り支払いを済ませる彼らに向かって、もっとも三流らしい笑顔で言いました。
「ごちそうさまでした」
この人達が作った番組を信じ、その通りに行動した結果、婚活をしていた当時のわたしは、確かにモテたのかもしれません。(前回の記事参照)
でも、それって、本当にモテていた?
彼らにとって扱いやすく、都合の良い女になっただけじゃないのか。
そう思いました。
飲み会帰り。いつものように近所のコンビニに立ち寄ると、わたしはオレンジ色のカゴを持ち、お菓子コーナーへ。
「ごちそうさまでした」と言った自分自身の傷を癒すべく、新商品のプリンやらポテチを入れる作業は飲み会帰りの恒例行事です。
もしかして、男性が目を合わせてくれなかったのは、女性陣が華やか過ぎたせいかもしれませんし、「三十過ぎたらアウト」と言ったのも、過去にそのような女性と辛い恋愛をしたトラウマのせいかもしれません。
正解は、わからない。
聞いてみなくちゃ、自分のコトバで喋らなくちゃ わからないのに。
当たり前のように飲み会代の支払いを済ませ、(このご時世でなお!)タクシー代を渡そうとする彼らは、「女」を演じる わたし達と同じように、色々なプレッシャーやしがらみの中で「男」を演じて生きている。
そんな「男」や「女」を演じるため、また新しい情報や商品が生まれ、それを信じ、演じるわたし達。って、いったい誰トク?
そう思ったら、いよいよ色んなことがバカらしくなり、わたしはコンビニのカゴに犬用のオヤツを投入すると、もらったタクシー代で会計を済ませました。
猛ダッシュで帰宅し、息を切らせてリビングに入ると、案の定、ヤツはソファの上で寝ております。
腹を全開に曝け出し、イビキまでかいている、イッヌ。
わたしは誰よりも無防備な恰好で寝ている彼の前にひざまずくと、柔らかい腹の上に、そっと顔を埋めました。
その後、飲み会を主催した既婚女性は彼らから仕事をもらい、狭き業界の仲間入りを果たしたと聞きました。
わたしも彼女のような努力ができていたら、今頃、違う世界で活躍していたのかもしれませんが、わたしが書きたい言葉では、彼らが望み、求める世界は創れなかった、力不足だったことは明らかです。
後悔はないけれど、もしもまた彼らと話す機会があるのなら、今度はモテ服も“モテのさしすせそ” も脱ぎ捨て喋るつもりです。
わたしの人生のシナリオは、本音がなければ始まらない、面白くならない。そう思うからです。
森達也さんの語る、メディア・リテラシーについてはこちら▼
誰かの世界を変える必要なんかない。
あなたが見たい世界を創ればいい。
創造して、書く。そこから生まれる新しい世界を実感しています。
今回経験した飲み会の話やら なんやらをキッカケに、メディアに対する想いも書きました。(ポルノ依存症の恋人を持つ主人公の話だけれども・・・)
わたしの創りたい世界はこちらです▼
【仲間募集!】
おいおい、みんな!
わたしの曝け出しバンジー読んで、ウズウズしてきたんじゃない??
思う、考える、感じる、性、ジェンダーのこと。
一人一人の行動で、世界、そして自分自身が変わるから。
「性」「ジェンダー」を自分なりの表現で、ブチかませ!!
みんなでSAY,セイ,性!!
もし、わたしと同じように性、ジェンダー、女らしさや男らしさについてモヤモヤしている方がいたら、ぜひわたしと繋がりましょう^^
フォロー、コメント、スキ、とっても嬉しいです♡
なにか一緒に出来たらいいな!
こんなこともやっています。
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「性、ジェンダーを通して自分を知る。世界を知る」をテーマに発信しています^^ 明るく、楽しく健康的に。 わたし達の性を語ろう〜✨