「恥ずかしさ」について、ブータン土産から考えてみた
数か月前、コロナの影響で、ブータンで仕事をしていた友人が帰ってきた。
我が友、よくぞご無事で!!!
かなり忙しく帰国したはずの我が友。そんな最中、ブータンからお土産を持ってきてくれました。
帰国しただけでも嬉ちいのに、お土産を買ってきてくれた友人の優しさに心が震えます。
わたしの趣味を熟知しているであろう我が友は、いったいなにをブータンから持って帰ってきたのでしょうか。
ブータンのお土産と聞いて、なにも想像できませんが、綺麗な刺繍の入った民族衣装「キラ」。(男性の場合は「ゴ」と呼ぶそうです)ワンチュク国王とジェツン・ペマ王妃夫妻の王室関連グッズや、現地のお菓子やお酒なんかもあるはずです。
色々な想像を膨らませてみましたが、友人がくれたのは小さな紙袋でした。
カサカサして、とても軽い。
友人のことです。生物の抜け殻とか、骨とかの可能性も出てきました。
ビクビクしながら紙袋を開いてみると、そこには木彫りのお棒状の物が二つ。
私 「え?」
友人 「え?」
いやいや、これなに?
チェーン通せるようになってるけど、これをネックレスにしろってこと?
性について(真面目に)色々考えてるのだから、これを付けて都会を闊歩して現代社会にアンチテーゼしろってことなの???
いやいや。
そこまで(まだ)世捨て人じゃないんだわ。ワタシ。
友人 「手彫りだよ」
ちげーよ! そこ、ポイントじゃないんだわ。しかも発展途上国のブータンでコレが手彫りじゃなく機械化されて作られていた方が驚くわ!
友人 「あっ、これだけじゃないんだよ」
戸惑っているわたしに、友人がもう一つ紙袋を渡しました。
↓
↓
↓
ズダァーン!!!
↓
↓
↓
私 「え?」
友人 「え?」
いやいや! 「え?」じゃないのよ。
クリスマスプレゼントとしてバイブを送ったけど、(くわしくはコチラ)これはある意味合いにおいて、「そのまま」じゃないですか!!
しかも、涼しい顔でこっち見てるし。赤いし。ピンクだし。
と、色々ツッコミどころ満載のお土産を受け取ったわたくしでしたが、ブータンでは男性のシンボルを「魔除け」として家の壁に書く風習があるらしいのです。
【友人撮影のブータンの家の壁画↑ ポーと呼ばれるらしい】
あっちにもこっちにも、男根が壁に描かれている様は、色々規制のある国で育った外国人にとってはユニーク。
あまりにも反応し過ぎの外国人(わたしを含む)を見ているからでしょうか。
近代化と共に、それらの文化を恥ずかしがるブータン人と誇りに思うブータン人に分かれてきているそうです。(でも、これは受け取り側の問題もありますよね)
とにかく、お棒状キーホルダーを二つ頂いたわたし。
なんか御利益ありそう。
と、いうことで、一つは我が家のキーホルダーとして。もう一つは壁に飾ることとした。友人いわく、色付けしていない方は「ピアスに最適♪」 とのこと。
しかし、事件は起きました。
エアコンが壊れたので業者さんに来て頂いたのですが、壁にお棒状の物を張り付けていたことをすっかり忘れていたのです。
エアコンのある壁の真下。しかも(?)ピンク色の方。
壁にお棒状の物が張り付いている独り暮らしの女の部屋って、どうなんでしょう? なんか、変な想像されていたら嫌です、ゼッタイ。
業者さんはもちろんプロです。人の家の壁にナニが付いていようが仕事をして帰っていきましたが、なにかしらの感情は抱いたのかもしれません。
また再訪する時までに、お棒状の物は取り外しておく必要がアルです。ワターシ。
そう思っていた矢先、女性の身体の一部の名称を使用したことがキッカケで、ある大企業様からわたしの書いた文章に規制が入りました。
わたしは性的興奮を促すためにその単語を使用したワケではなく、その文章にその単語が必要だと思ったため、その名称を使用したのです。
こういうことは、これが初めてではありませんが、
あるモノを無いものにして、どうするつもりなんだ! そこまで反応するってことは、どんだけ世の中、厨二病なんだよ!!
と、憤慨していたワケです。
でも、そこでハッとしました。
このお棒状のモノは、わたしにとっては友人からもらったブータン土産。しかし他人にとっては男性のシンボル。
わたしにとっては自然だと思い使用した単語も、性的でわいせつで卑猥なことと捉える人も存在します。
この文章含め、わたしは、そういうことを書いたワケで、その事実は否められない。
あとは、受け手がどう捉えるか。それが問題です。
で、あれば、
わたしは恥と共に前に進んできたじゃないですか!!
堂々としましょう。堂々と。
これって、痴漢に遭った時などに女性が(男性もあるかもしれませんね)言われがちなことと似ています。
ミニスカートを穿いているせいだとか、その気がある素振りを見せただとか、そんなこと。
こっちにはその気はなくとも、そう捉える人がいる。
だから、見せないようにするし、隠す必要がある。
でも、そんな風に捉えていたら、自分の身体に対し嫌悪感や罪悪感や恥ずかしい感情が芽生えてはきませんか?
それって、どこか悲しいな、とわたしは思います。
わたし達の身体は、それだけ魅力的だし、素晴らしい!!
そう思っていた方が、好きです。
でも極論、素晴らしいもなにも、人間も動植物と同じ生き物。
当たり前にある性をニュートラルに捉えられたら良いな、とは思いますが、勝手な固定観念や思い込みが人格やアイデンティティを生むのかもしれませんし、それが面白かったり、その人の魅力になる場合もありますよね。
とにかく、他人の感情に振り回されて、自分を不自然に小さく見せたり、大きく見せたり、ヘンテコなカタチにすることは、
もう止めじゃ!!
自然にいきましょう。自然に。
と、いうわけで(どういうワケでしょうか)
今日もわたしはブータン土産を堂々と部屋の壁にぶら提げ生きているのであります。
☆☆☆
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
みなさんの記事を読み、学びや発見の毎日です。
沢山の情報がある中で見付けた皆さんだけの正解を読んで自由を感じます。嬉しくなります。涙が出ます。踊りたくなっちゃいます。
そんな皆さんに元気づけられ、
【ポルノ依存症奮闘記】が電子書籍化されました!
noteで連載していた【ポルノ依存症奮闘記】。やっと出版まで行きつくことができました。
noteで発信していた際は少しでも目を引くタイトルにしたいと思い、「ポルノ依存症」というタイトルを大々的に出させて頂きましたが、本当のタイトルは「feeling good ever!」という、ちょっとカッコイイ、タイトルです。
how to本ではなく、あくまでも小説として性を語りたかったのは、情報ではない自分の心で身体の、命の声を聞きたかったからです。四年の歳月をかけ、大切に書き上げた結果、誰からも見向きもされなかった問題作がnoteの皆さんの目に留まり、ここまでやっと漕ぎつけました!(笑)
今の目標は、性について悩んでいた当時のわたしに届けられるよう、できる限りこの本を広めていきたいと思っています。
そのためにも、一人でも多くの方にこの本を読んで頂ければ光栄です。
身勝手で申し訳ありません。でも、エゴ全開で、これからは遠慮せずに生きたい!!
【あらすじ】
年下のイケメンカメラマン・タケシとつきあいはじめた女性実業家の千春。淑女たるもの、殿方に求められてナンボ。なのに … なぜ、なぜ勃たぬのです? 勝負下着、風水、トンデモ宗教 — あの手この手で奮戦する中、やがて千春は気づいてしまった。なんとタケシはポルノ・AVにしか反応できないのだ!
小悪魔系AV女優・ルナ、テメーこの野郎系の母・サンダー和子、ギラギラムラムラ系経営者・峰岸 … ぶっ飛んだ登場人物たちと千春の人間模様を、軽微にそして繊細に紡ぐヒューマンラブコメディ。
膨大な情報や周囲の波に翻弄されながらもタケシを想い、必死に答えを見つけようとする千春。”本当に大切なもの”とは? 読者にやさしく問いかける。
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