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だまし、だまされ スリランカ。

− 褒められたら、豪雨時の車のワイパーのごとく手を振り「そんなことありません!」と唾を飛ばし否定する

− 店員さんから、試食や説明を丁寧にされた際、欲しくなくても商品を購入する

− 押しに弱く、気が付いた時にはとんでもない異性とお付き合いしていた

− 優しいと思われがちだが、ただ単に、嫌われたくない


上記に当てはまるヤツ、いねがぁ~!


って、全部わたしのことだゾ☆


スリランカのハーブガーデンで、パイナップルみたいな髪型の兄さんに「ビューティホ」と言われて接客されただけで「なにか買わなくては!」と焦りまくった前回の続きのお話しです。 ↓


パイナップル兄さんから手を官能的にマッサージされ、接客されたわたくし。

人によっては、「初対面で恋人の有無を聞いた挙句、勝手に触ってくるなんて失礼過ぎる。セクハラで訴えてやる!」と怒る人もいるかもしれません。

しかし、わたしは

タダで褒め(てくれ)たり、マッサージし(てくれ)たりするなんて、申し訳ない!!! と、思いました。

その根底にあるのは、自分はそんなことされる価値がない。だから


なんか返さなきゃ!!

なんか買わなくちゃ!!! 

なんか払わなくちゃ!!!


と、もらった分以上になにか返さなければという気持ち。

「タダで触らせてやってんだから、なんか商品よこせや!」という発想だってできたはずです。

それなのに、「褒められてしまった! なにか返さなければ!」という強迫観念が生まれたわたしは、30分で1万円(日本でも高額)の、なんちゃってアーユルヴェーダを受けさせて頂くことに。 

蚊が飛び交う野外で半裸になり、背中にベタベタするオイルを塗りたくられ、変な臭いのオイルで髪をスーパーサイヤ人みたいにおっ立てられたわたくし。

「フィニッシュ」と言われ、背中をビターン!と、マッサージボーイに叩かれたわたしは、ヨロヨロとベッドが立ち上がると、言いました。


「センキュー」。



日本でこんなマッサージを提供する店があったら、グーグル先生などのコメントの書き込みで瞬殺です。

訴えてもいいような劣悪マッサージ。でも、わたしを見くびらないで!!

「センキュー」と言い放ったわたしは、その後、変な臭いのするマッサージオイルを何個も購入し、支払った金額は日本円で四万円ほど。

これは、スリランカの平均月収の二倍以上、日本の貨幣感覚にすると50万円くらいでしょうか?

変なオイルで髪パッサパサ、スーパーサイヤ人状態でヨロヨロしながら宿に帰ったわたしは翌日、別の町へ移動するため、荷造りを始めました。

海苔の瓶詰みたいな色をした、ワケのわからぬオイルたちは、信じられないほど重く、バックパックの中を占領していきます。

購入したはいいけれど、これらの商品は、使える代物なのかどうかも怪しい。(後日、ちゃんとしたアーユルヴェーダ施設のスリランカ人スタッフの方に、購入した商品を見せたのですが、すべて使用できないほど劣悪なものばかり。「どうしてこんなモノ買ったの?」と溜息を付かれました。これもまた、嘘かもしれませんが・・・)

まだまだ旅は続くのです。
ただでさえ荷物は増やしたくないのに、なんてモンを購入してんだよ、わたしは。

フッッ・・・

っと、うっすら笑った後、わたしは衝動的に叫びました。


「おい、わたし! なぜ、こんなモノ買った!!!」


旅で騙されることは日本人観光客に課せられた重大責務なのです!
騙されても構いませんが、今回はいつもと違い、胸の奥が苦しくて、モヤモヤ。怒りさえこみ上げてくるのでした。

思い出すのは、パイナップル兄さんのこと。

パイナップル兄さんのことは、好きでも、なんでもないのです。
それなのに、「ビューティホ」と言われ、軽く手をマッサージされただけで嬉しくなった自分。

わかっていたのに、「ビューティホ」だけで簡単に金を出した自分。


バカなの?


とにかく、猛烈にイライラが収まらない!

しかし、被害者ぶるつもりはないです。

ただ、この怒りの正体を掴まなくては、この旅は終われないと思いました。

わたしは、オイルやハーブの入った重たいバックパックを背負ったまま、ネゴンゴに向かう混み合った電車の中で考えました。

騙されやすいタイプを分類すると「無知」、「人を信じやすい」、「押しに弱い」人間なのだそうです。

他人にどう思われるか気にして空気を読み、相手の言うことを鵜呑みにし、自分ではなく、他人の評価や価値の中で生きている。

無料で受け取っても、むしろ得をしている人間もいるのに、この差はいったい、何なの?

華麗に騙されるわたしのような人間は、なぜタダで受け取ることが難しいのでしょう。

ー 「良い子でいたら、愛される」
ー 「昇進や賞を取ったら、認められる」
ー 「結婚したら、幸せになれる」

などなどなど、沢山の条件の中で生きていた当時のわたし。

「良い子でいたら、愛される」を逆から考えると、「良い子でいないと、愛されない」。

この発想の根底にあるのは、先述した通り。

「相手にとって都合がいい人間でなければ愛されない」という絶望的な無価値感からでした。

離婚したばかりということも相まって、女として自信がなくなっていた わたしは、相手はどうでもいいパイナップル兄さんなのに「女として扱われたい」という下心もありました。

それなのに、「ビューティホ」と言われただけで、焦ってしまう自分。


行動と思考がチグハグで、すんげぇ疲れる・・・。


この旅に出るまでに、わたしは自分の人生を生きるため、相手にとって都合の良い人間をやめる努力をしてきました。

仕事、結婚、家族、友人たち。

たくさんの方々に支えられて生きてきたことは重々承知なのですが、このままの自分でいたら他人のために自分を犠牲にし、大切な彼らを加害者にしてしまうと思いました。


わたしは、被害者じゃない。加害者でもない。
ただ、自分の人生を生きたい! 生きるんだ!!!


そんな強い意思で休みを取り、スリランカまで来た。
それなのに、好きでもない男にマッサージされ、金を払い、傷付いているって、どういうこと?




わたしの価値って、本当はもっともっと大きくて、えげつないほどスゲェのに・・・












わたしは、やっと自分の怒りの原因を見付けた気がしました。

よく考えたら、すべての始まりは、“わたしなんて価値がない”と自分に言い聞かせ、自分自身を騙してきたから起こった出来事です。

って、


わたしが私を騙していた、それだけの話。



世間的にどうかなんて、もう知りませんよ。
ただ、わたしは、世界に唯一無二の自分を幸せにすると誓い、離婚届を提出したはず。

同じ騙すなら、「わたしって素晴らしい☆」と、自分を騙して生きた方が、ずっと良いじゃないかよ!!!


パイナップル男を幸せにするため、わざわざスリランカに来たワケじゃ、ねぇんだわ!!!


わたしは、パイナップル兄さんに怒っているのではなく、自分の価値を認めない自分に対して一番腹を立てていたことに気付きました。

あんな、どーでもいい男にさえ好かれたかった自分の心と身体の乾きに気付き、わたしは、全然、まったく、なぁ~んにも自分を幸せに愛せていなかった。

振っても、逆さにしても、叩いてもカラッカラで、ウタカタの愛さえも欲していました。
こんなに乾ききっているのに自分を愛するなんて、到底無理だと思っていました。

でも、ベクトルを外ではなく、内に向けたら?


一度大きく深呼吸して、車窓から景色を眺めると、南国の木々が無双状態に生え広がり、どこからともなく甘酸っぱい匂いが漂ってくるのを感じました。

車内には、腕を組み、まっすぐこちらを見つめてくるオジサンや、携帯を弄る若者、時折やってくる物売りや大道芸人など、みんな同じ空間と時間を、それぞれに生きていました。


「わたしは、わたしを幸せにします」


もう一度自分に言い聞かせてバックパックを背負い直すと、少しだけ荷物が軽くなったように感じました。


【仲間募集!】


おいおい、お前ら!!
人の曝け出しバンジー読んで、ウズウズしてきただろう??

思う、考える、感じる、性、ジェンダーのこと。
一人一人の行動で、世界、そして自分自身が変わるから。

「性」「ジェンダー」を自分なりの表現で、ブチかませ!!


みんなでSAY,セイ,性!!

もし、わたしと同じように性、ジェンダー、女らしさや男らしさについてモヤモヤしている方がいたら、ぜひわたしと繋がりましょう^^

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なにか一緒に出来たらいいな!


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「性、ジェンダーを通して自分を知る。世界を知る」をテーマに発信しています^^ 明るく、楽しく健康的に。 わたし達の性を語ろう〜✨