『音楽は心の窓』世界ふしぎ発見!「旅立ちのウィーン・美しき流浪の皇妃エリザベート」
最近のわが家は、テレビ番組「世界ふしぎ発見!」を見ている。
娘トラが雑学に疎いのは、知的好奇心の薄さもあるがテレビをあまり見せなかったせいもあるのでは。(基本平日はテレビはつけないので)
もちろんテレビ時間の代わりに読書や習い事といった教養が得られたわけだが、流しっぱなしのテレビから入る情報って意外と侮れないと思うのだ(特に子供は)。
そう考え見始めたこの番組は、お笑いバラエティばかりが目立つ民放には珍しく、ほんのりアカデミックな香り漂う雑学系クイズ番組。
特に11月5日放送の「旅立ちのウィーン・美しき流浪の皇妃エリザベート」の回はとても見ごたえがあった。
皇妃エリザベートといえば、ミュージカル「エリザベート」(私も20年前に一路真輝さん・山口祐一郎さんで観劇しました)で一躍有名になったオーストリア・ハプスブルグ家の皇妃。
かつては地元ウィーンであまり評判の良くなかった皇妃エリザベートだが、ミュージカルでその真の生きざまが広く知られるようになり、今や市民に大人気なんだとか。
また番組によると、ウィーンは「世界で最も住みやすい都市ランキング」で第1位に選ばれるほどQOLの高い街なんだそう。
その理由としては、
毎日日替わりでオペラが上演されるなど、芸術が溢れている。
歴史的建造物、近代建築、豊かな自然が調和している。
住宅政策やインフラ整備に力を入れており、移民者に優しい街である。
治安が良い。
など色々あるのだが、やはり一番はハイクオリティな芸術が市民生活に融け込んでいるという点。
たとえば公園では無料の野外クラッシックコンサートが頻繁に行われており、赤ちゃんもママもベビーカーで散歩中がてら、クラッシック音楽を楽しむことができるそうだ。
私が心を打たれたのは、番組中に登場した学芸員さん(?)のこの言葉。
まさに自分が音楽を通じて得た何か。
口ではうまく説明できずにいた何かを言語化してくれた言葉だった。
わが子のピアノレッスンの送迎や付き添いはもう何年になることか。(自力で行かせた時期もあったが、最近は部活後に行くので送迎が再開)
講師のリサイタルがあると聞けば花束を抱え連れて行き、ミュージカルやバレエ公演にも足繁く通った。
それはまるで猿の子を連れていくような日々だったが、かつて私が音楽(それが嫌々やっていたピアノであっても)から得た「心の窓」という名の感性をわが子にも、という一心だったのだ。
いつかトラが大人になった時、その心の窓から視野が広がり、音楽の恩恵に気づいてくれればそれでいい。
そう思ったのも束の間。
現実はというと、コンクール直前だというのにピアノの練習はせいぜい20分。
そのノーテンキさが仇となり本番で恥をかく自分を想像もせず、毎日YouTube三昧のくせに「これ以上はぜったいムリ!」と吠える。
好んで聞く音楽といえば耳が痛くなりそうな2.5次元系ボカロばかり・・・
そんな風情もへったくれもないわが子を見ていると、その道のりはまだまだ遠いなと溜息が出る私である。
ちなみに現在のわが家の視聴ラインナップはこんな感じ。
世界ふしぎ発見!
鎌倉殿の13人(2ヶ月遅れで見ているが時々ネット情報でネタバレ)
歴史探偵(自称歴女のトラ推奨番組)
クロサギ(三浦友和さんいぶし銀の演技)
クレイジージャーニー(祝・再開)
趣味の園芸(私だけ)
週末に録画で見ているとはいえ、こうしてみるとテレビに4時間以上費やしている計算。
さらにYouTubeやTikTok、推しの情報収集や友達とのLINEと、そりゃ勉強もピアノもじっくりやる暇なんかないよね、という結論に行きつくのだった。
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