見出し画像

チームやプロダクトを前に進めるためのマネジメントのヒント

過去のメモを整理していたら、上司との会話で「これは大事だな」と思って書き溜めていたメモが出てきました。せっかくなので忘備録として note にまとめてみます。

この記事の内容について

当時の自分が分かるように書いていたので、原文はキーワードだけ、箇条書き、前後の文脈がない、日本語が変...など不完全なものがほとんどでした。言葉が足りないところは補完しつつ、なんとか記憶を掘り起こして文章にしています。そのため分かりづらかったり、具体的でなかったり、ツッコミどころがあるかもしれませんが、どうかご容赦ください。なお、メモの内容はすべて「です・ます」調に統一しました。

少しでもこのメモが誰かの役に立てれば嬉しいです。

メモを書いていたときの当時のポジション

去年の4月から8月にかけて、チームやプロダクト全体を見るポジションにいました。いわゆる PdM みたいな感じです。チームやプロダクトを前に進めるにはどういうマインドを持ち、どういうアクションをとればいいのか。これらを上司との会話を通して学び、少しずつ行動に移していきました。ときには上司と他のメンバーの会話をこっそり聞いて、彼がどういう言葉でコミュニケーションをとっているのか観察していたこともあります。

久しぶりに見返してみたら、今の自分にとっても結構ためになるのでは...?と思うことが多かったです。次のセクションからメモの内容です。

去年の10月の体制変更を機に、現在はデザイン戦略部メンバーの1人としてプロダクトデザインをメインに担当しています。チームを見るポジションではなくなったものの、今の自分にも応用できることがある気がしています。

自分の影響力を客観視すること

これは当時一番最初に言われたような気がします。過小評価も過大評価も NG。謙虚でいること。メンバーが対等に会話しやすい工夫をするように意識するようにします。

例えば「AとBで悩んでるんだけど、〇〇さんはどう思う?」という風に、自分が困っているからメンバーに相談するスタイルをとると、相手は話しやすいです。

今の状況を常に把握する

状況に応じてジャッジポイントが動的に変わります。常にアンテナを張り、今はどんな状況か?常に把握しましょう。毎日話しましょう。( 肝心の「誰と」がメモに書いていなかった。。 )

- 戦略を決められるように
- タスクをメンバーにアサインできるように
- チームのリソースに空きがでないように

ジャッジポイント

- お金がとれるだけの他との差別化があるか
- サービスとしての価値があるかどうか
- KPI につながるか
- 一番ニーズがあるからではなく一番スケールする

フェーズによってどんな動きをしますか?短期的な数値カイゼンのために動くのか、長期的な戦略に基づいて動くのか。リアルな事象や変化を常に見つめるようにします。

チームのテンションをあげつつ人を動かすには

人は役割が欲しいです。その気にさせて (モチベーションをあげて、という意味だと思います) 人を動かすには洞察力が必要になります。観察しましょう。メンバーとの会話を通して、その人が大切にしているものや関心事を記憶して自分の中にストックしていきます。(その人が動きやすい)補助線を引き、環境を用意しましょう。

人が燃えるときのパターン

例えば、人がどんな使命で燃えるかは日々のコミュニケーションを通した洞察をもとに、適切なアサインが必要になります。

抽象的な使命で燃える人: 課題をみつけるところからスタート。A というプロジェクトをあらゆる手段を講じて達成する。
具体的な使命で燃える人: B という機能にはこんな課題があるので、それを解決したい。

人に何かを教えるときのヒント

ミッションドリブンで人を動かしたり、ゲーム感覚やフレーミングも有効です。規定演技・ステップ方式・ドリル式が好きな人、フリートーク型や自由演技が好きな人もいます。自分のイメージと選択肢を伝えながら、メンバー自身に選んでもらう方法もありです。

実際にデザインインターン生に対して、アウトプット(期日)は死守してもらって、内部での進め方やスケジュールの引き方は目をつぶるということをしました。「私でもできそう」感を演出する方法です。

「つまりいつまでに何をやればいいんですか?」
「どうしたらメンターやマネージャーが喜んでくれるんですか?」

彼らは口には出しませんが、こうした潜在的な疑問に答えられるようなタスク設定を上司と一緒に考えたこともあります。ゲーム感覚でミッションと動線を作り、チーム意識が持てるように意識しました。メモには「寄り添いつつ煽る・具体的な指示」のキーワードが残っていました。この件は別のセクションでも取り上げます。

メンバーの成長に合わせて、「具体的な指示」から「後押しする・障害を取り払う」のも大切です。(って書くのは簡単だけど、もちろんできていたわけではない。。)

人に何かをアサインするときのヒント

画像2

裁量と適切な抽象度と粒度を考慮するようにします。その人にどこから自分で考えてもらうのか、もしくは考えられる人なのかを見極めます。その人が目指していること、経験もパラメータに含まれます。その人にどれだけ自分の「ものさし」があるかも重要な判断基準になります。(メモには「自己肯定感」もパラメータのひとつとして書いてたけどなんでだろう)

チームを俯瞰して、全体のアウトプットのバランスを考えるようにしましょう。目の前のプロジェクトにとらわれず、各チームのリーダーにメンバーのリソースをヒアリングします。

画像1

チームのリソースマネジメントは、チームのリソースを最大限成長につなげることがゴールです。

人を動かすには、何よりもコミュニケーションが必要ですよね。その人の特性を知らないと動かし方を判断できないですから。メモを読み返して改めて感じました。

上司が部下にしてあげられることは何?

1人では到達できない場所にその人を連れて行くことです。

「師匠」の存在によって、その人の限界を少しだけ越えさせます。(越えすぎ注意) 適切なタイミングで刺激を与えつつ、待ちます。フォロー半分、煽り半分です。

その人の特性や個性を受け入れて、尊重しましょう。受け入れた上で引き上げるのが上司の役割です。指示するときは適切な抽象度が必要になります。

上記のセクション「チームのテンションをあげつつ人を動かすには」につながりますね。

コンセプトメイキング

発散されたアイデア・課題感・フィードバックなどあらゆる会話の内容を抽象化してキーワードをだします。

- 何を解決するためのものかを一言で
- もしくは、何を実現するためののものかを一言で
- 〜を減らす・下げる
- 〜を高める・増やす
- 「それ」が満たせたらリリースできるよね

コンセプトを空白のまま進めないようにします。前に進むための指標をきちんと持ちましょう。視点が違っても、視線を揃えるのが大事です。コンセプトを考えるとき、何を天秤にかけるかは常に考えたほうが良さそうです。

指標ができたらそれを達成するためのロジックツリー(MECE)を整理します。

コンセプトメイキングについては別で note を書いているので、興味があれば読んでみてください。

自分の主観を大事にする

客観的になりすぎるとドライになるので、チームを自分ごと化しにくくなります。自分の思いや自分らしさは大事にしましょう。

最初からうまくいきません。チームビルディングを意識するようにします。うまくいかないときはフォローしましょう。いかにチームをモヤモヤさせないかを考えます。

自分だけがモヤモヤしてたら、むしろラッキーです。

決まっていない状況への向き合い方

決まっていることと決まっていないことを見抜けるようになりましょう。スコープ、スケジュール、変更による影響範囲、優先度の温度感。

「決まっていない」のリフレーミング

選択肢がたくさんあるとも捉えられます。ポジティブ思考。

「決まっていない」ことをカジュアルに伝えられる空気感

こちらから気にかけるのも大事です。「読めない」ときに避けたいことやリスクをメンバーと一緒に考えるようにします。

正解を選ぶのか、正解に導くのか(選択を正しくする)

影響範囲の大きい変更がありそうなときは

人は共有ばかりされていたら辛いです。要件定義の前段階、もしくはアイデアの発散が落ち着いたタイミングで、事前にチームメンバー(関係者)と時間をとって話す時間を設けると物事がスムーズに進むかもしれません。

このとき、アドバイスを求める・相談の体裁をとるのがコツ。さらに、その人のポジションを考慮した相談の仕方ができるといいですね。アドバイスやフィードバックという形でメンバーに発言の機会を設けます。意思決定に関わっている実感を持ってもらい、自分ごと化につなげます。

自分が「話す」のではなく相手の意見を引き出して話を「聞く」ことが大切。傾聴というやつですね。

ときには自分がピエロになり、人に頼り、知見をもらうのが大事。
...とメモに書いてありました。

何かをなくす・やめるとき

サービスをつくっていると、事業レベル・機能レベルでも「何かをなくす」機会は必ず訪れます。そんなときはどうすればいいでしょうか。メモにはこんなことが書いてありました。

頑張って作ったものが消されるのは単純に辛いです。なので「わたしたちが本当にやるべきこと」「会社としての方針」から共有するようにします。主語は「わたしたち(we)」です。単に決定事項だけを共有するのではなく、そこに至るまでのプロセスや背景から話すようにします。何故その決定をしたのかを明確にしましょう。

マネージャーやリーダーがやるべきメンバーへの心理的ケアとして、以下が挙げられます。

- 今までやってきたことは決して無駄にならない
- デザインやコードがなくなっても、知見・経験はなくならない
- やってきたことを抽象化し、再現性のある経験として昇華する
- 今後に向けて「何を」活かせるのか答えを出す

こういうときは「我々はなぜここにいるのか」に立ち返るのが大事なのかもしれません。

おまけ: 参考になったツイートや記事のリンク集

上司との会話メモと一緒に、色んな方のツイートや記事のメモもあったのでまとめてはっておきました。

コミュニケーションには質や効率性が大事なパケット型と、コミュニケーション自体が重要な意味を持つグルーミング型がある

仕事やプライベート問わず、人との関係性をつくるには、グルーミング型のコミュニケーションが大事ですね。

プロダクトマネージャーは積み上げる

PRODUCT / ANALYTICAL / EXECUTION の「プロダクトマネジメントピラミッド」がある。これらを PdMとして一貫してできることが大事。

ミッションとビジョンの違い

「いい指標」の作り方

ファシリテーションが上手い人の共通点

チームも成果物

相談者に寄り添ったマネジメント

方向性を示して仕組みをつくる

ジャズバンドの即興演奏に「間違い」という文字はない

最後に、ステフォン・ハリスの TED でこの記事を締めくくります。拙いメモ書きですが、読んでくださってありがとうございました!

すばらしい音楽を演奏するために必要なのは「聴くこと」。主導権を握って、自分の主張を押し付けるのではなく、忍耐強く周囲に耳を傾け、協調することによって創造性が生まれる。


読んでくださってありがとうございます😊 サポートいただけたら、コーヒーブレイク代に使わせていただきます☕️✨