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2年目メンバーに実施!職場の関係性作りのためのコミュニケーション研修 @経済産業省

こんにちは!CEOの森です。
フィアレスでは、実施させていただいた研修の様子をご紹介する記事を度々公開しております。今回は経済産業省の2年目職員に対して行ったコミュニケーション研修のご紹介です。

研修概要
対象:一般職として働く2年目職員約150名
実施方法:オフライン
場所:経済産業研修所
時間:3時間
テーマ:自ら一歩踏み出す大切さを体感する

同年4月に実施した新入職員に引き続き2度目の実施

フィアレスでは、同じく経済産業省様の中で2022年4月に新入職員向けのコミュニケーション研修を実施させていただいております。

▼その時の実績報告はこちら

今回は同様の形で2年目の職員にも実施したいということでお声かけをいただきました。

コロナ禍の影響で、対面の研修ができなかった世代

というのも、今年の2年目の職員は新型コロナウイルスの影響で、通常入省時に行う対面の研修ができておりませんでした。

職場環境としては、同期でも地方と本省勤務の人で分かれたり、1つの部署に新入職員は1名のみが配属される場合が多いとのこと。そのような環境下で、同期と直で関わる機会がなかった影響は、かなり大きいものだったようです。

仕事で壁にぶつかった時に相談できる人が少なく、結果、いざという時に踏ん張ることに難しさがある。
周りの様子が分からず孤独感が生まれる。

そんな姿がいろんなところで見えたとか。
そもそも前回の4月の新人研修は、そんな大変そうな2年目職員の様子を見て、コミュニケーションや関係構築のために時間を割くことが決定されました。

コロナが多少落ち着いた今、1年目でできなかった、対面で同期と出会う場を改めて設けたいとして、今回のご依頼をいただきました。

2年目だからこその課題と目標

関係構築という似たような目的の中ではありますが、新入職員と少し状況が異なります。

2年目となった今は、1年目に配属された場所から新たに異動が発生したり、後輩が入ってきて教える・サポートする役を担ったり、上司とうまくコミュニケーションが取れずにもやもやする経験も少なからずあったと思われます。

ではそんな2年目の職員にとって、どんな体験になれば今後の仕事に活きるのか、価値になるのかを考えていきました。

大切なのは「人はそれぞれ違うこと」
「コミュニケーションに正解はないこと」

今回担当の方と確認させていただいたのは、

・コミュニケーションにおいて、こういう時はこうすればいいという正解はない。
・良かれと思ってやっても、うまくいかないことが大いにある。
・それぞれがいま必要な気づきや課題は違う。
・そのために、自分がどんなことを感じるのか、どんなキャラクターなのかを発見し、理解する必要がある。

ということです。

他者やチームでコミュニケーションを取る時、相手の話を聞くということが苦手な人もいれば、自分が考えていることを伝えることに課題のある人もいます。自分の気持ちを置いておいて進むべき瞬間もあれば、断固として主張をしていく必要があるタイミングもある。

だから大切なのは、「どうしたらいい」という手法を知ることではなく、「正解はない」ことを知ること、その中で、都度考えて対応していく力をつけていくことだとフィアレスは考えています。


この前提と、今の2年目の状況や課題をミックスさせ、

①2年目として新しい環境・新しい人とでも関係を作っていくために、自ら一歩踏み出していくことの大切さを体験する。
②全てうまくいくわけではないことを踏まえ、失敗しても「もう一回!」をするマインドを養う。

この2つを目指して当日は研修を進めていくことになりました。


研修当日の様子

今回は、150名を4つの部屋に分け、各部屋で独立した研修を行なっています。詳細は、新入職員研修の実績報告に書かれています。

参加者の皆様にも、正解ではなく探求をおねがい

フィアレスの研修では、基本的に正解ややり方を教えてもらうものではありません。提示されたゲームやワークに自分なりにトライしてみて、自分なりの発見をしてほしいことを確認しました。

最初は関係作りから。できるだけ多くの人と関わる

同じ部屋のメンバーとできるだけ関わることができるようなゲームからスタートしました。

(例)
バースデーライン:言葉を使わず、身振り手振りで誕生日順に並ぶ
なんでもバスケット:自分にも当てはまるお題を出し、共通する人が椅子から移動する、等

アイコンタクトをしっかりとってみたり、相手に伝わる表現を工夫するなどをしてくれました。楽しそうな表情をお見せできないのが悔しい・・・!!

全員で輪になって、1人ずつ名前を覚えていくゲームをしています。この研修で初めて会った人たちの名前を知っていくことに繋がりました。

最初は既に知っている人と近くにいた参加者の皆様でしたが、徐々に初めて会う同期とも交流し、硬かった関係がほぐれていく様子が見えました。

また、それぞれの部屋で「率先して場を引っ張る人」「全体でやるワークは積極的だけど発言などはしない人」などと参加者のキャラクターが見えてきたり、「アイデアをポンポン出してくれる部屋」と「チャレンジ・失敗を怖がっている雰囲気の強い部屋」など、部屋ごとの特徴が見えてきました。

それぞれの特徴や興味の場所に合わせて、本題に入っていきます。

チャレンジするために、失敗へのハードルを下げる

新しい仕事をしていくとき、人が成長していくとき、これまでから変化を起こそうとするとき、必ず、自分ができるかできないか確信がないこと=チャレンジをしています。そしてチャレンジするということは、うまくいくかもしれないし、失敗するかもしれないということです。

もちろん、仕事では失敗しない方がいいです。
そして、人は失敗したくない生き物でもあります。

しかし、この「失敗したくない」「絶対失敗できない」という気持ちが大きくなると、物事を「失敗しないようにやる」という意識になってしまいます。

「失敗しないようにやる」ということと「成功させるためにやる」では、選ぶ行動が大きく変わると思いませんか?

これまで通りのことをしていたら、問題は起こらない。でも、ここを改善したらもっと良くなるかもしれない。という状況があったときに、失敗しないこれまで通りのことではなく、改善する可能性のある行動を取れるようになることが重要だと考えています。


このマインドを作り出すため、まずは「失敗したくない」「失敗できない」というマインドをほぐしていきます。

・失敗したら「失敗したー!」と大きく宣言
・周りは拍手でチャレンジしたことをお祝い
・失敗したら、隣へ場所を移動する
失敗したら「もう一回!」で最初からやり直す
などなど、まずは体を使って形から入り、失敗へのハードルを愉快に下げていきます。

そのほかにも失敗した方が楽しいゲームなどを通して、いつの間にか失敗を重く受け止めすぎず、ゲームに熱中する姿勢が各所で見られるようになってきました。


一歩踏み出してみる。相手と関わってみる。

失敗を恐れずにチャレンジすることができるようになってきたら、いよいよ一歩踏み出してみる、相手と関わっていくことにトライしていきます。

同じセリフでも、友達相手に使う場合と上司に使う場合では心持ちも表現されるものも違ってくるよね!
友達と雑談はできるけど、上司と雑談はどうなるんだろう??

と、いろんな設定で会話や交流を実践することから考察する部屋があったり


鬼を椅子に座らせないという目標に向かってチームで動くことを体験した部屋では、チームの中で個人はどう動いたらいいのか、実際に参加者として中で夢中でやっている時と第三者として外から観察している時で、見えることの違いから考えていました。


協力して1つの作品(写真)を作るゲームで、一緒にやる相手が参加しやすい態度はどんなものがあるのかという観点で考える部屋もありました。

各部屋の講師、そして参加者の興味や様子に合わせた形で、一歩踏み出すことや人との関わりについて考えていきました。

どの部屋でも、やってみたゲームやワークからそれぞれに必要なことを学び、業務とどう繋がるのかを自分なりに繋げてふりかえっていただきました。

最後は3時間を通した学びを言語化

ワークごとにどんな体験だったのか簡単なふりかえりはしていますが、3時間を通して学んだことや業務に活かせそうなことを、改めて言語化していきます。また、他の人がどんな学びをしたのかを聞くことで、交流や新たな視点を獲得していきます。

どの部屋でも、それぞれが色んなトライをして、体験をふりかえってくれていました。若さのあるチャレンジ精神と、1年仕事をしてきた中で得てきた体験からの学びが、よく交わった時間だったのではないでしょうか。


研修後の感想や担当者さんとのふりかえり

参加者には研修事後アンケートに回答いただき、それをもとに研修担当者の方とふりかえりを行っています。

満足度平均4.5 / 5

参加者の皆様に回答いただいたアンケートの平均は4.5と高い数字をいただきました。

担当者の方からは、
「研修生は正直に記載するので、この数字は忖度なく出してくれた上での数字だと考えて良いと思います。とても満足度の高い時間でした。」とのお言葉もいただきました。本当に、嬉しい限りです><

同期との繋がりを作ることができた

研修の目的の一つである同期との繋がりを、どの部屋もしっかりと作ることができたことが、感想からも伺えました。

<参加者からの感想>
地方局の人たちと関わることができる貴重な時間を楽しく過ごせて良かったと思う。
・全体的に楽しかった。政策シミュレーションとはまた別のグループでの活動ができ、交友関係を広げるよい機会だった。
・交流時間も限られており、本省、他局と話せていなかったが、この講義内でたくさん話すことができた。また身体を動かしたことで記憶にも残る講義となった。
・仕事上でもまずは関係構築が重要だと改めて認識した。特に本省の方々との繋がりが実際に出来、非常に有意義だった。
・今回の研修の中で一番楽しかったです。今まで、グループディスカッションや発表といった会話形式のコミュニケーション研修は受けてきましたが、ノンバーバルコミュニケーションという新鮮な研修によって、初対面の同期とも会話ができ、楽しかったです。
・まるで中学生に戻ったかのように久しぶりにあのようなオリエンテーションをして楽しかった。特に地方局の同期と関わるいい機会になったので、本省のみでも開催したいと思った。
・私はコミュニケーションスキルがある方ではないと思っているので、この講義についてとても不安でしたが、終始楽しい雰囲気で行われたので良かったです。普段関わらない同期とも関わることができとても有意義な時間を過ごすことができました。

<担当者の方とのふりかえり>
・本研修は3日間ある中の2日目に組んだ。初日の参加者の様子を見て、それぞれしっかりコミュニケーションが取れているな、心配ないなと感じていた。しかし、フィアレスの研修を実施した結果、より深く話している様子や参加者から「初日は本当は緊張して本音を話せていなかった」とふりかえっている場面を見た。まだまだコミュニケーションできていなかったことを、担当者として知ることができた
・頭で考えることでロジカルに答えを出すのではなく、実際に話しかけてみる、話しかけられることで気づくことや体感するものがあると思う。これは実際に体感しないと分からないものだが、参加者は持ち帰ってくれたと感じている。

(弊社から)→
日本ではコミュニケーションについて学ぶ文化がないため自分がどんな環境で育ったのかに大きく依存してしまう。このように研修として体験しふりかえっていくことで、コミュニケーションに必要なことや考え方をブレイクダウンして持つきっかけになる思っています。


一歩踏み出す、関わることに関して、ひとそれぞれの学びがあった

何度も繰り返し書きますが、コミュニケーションには正解がありません。そして、その人の強みやよりよくなるポイントも全然違います。したがって、同じゲームをやってみても、気づくことや学ぶことは本来違うはずです。

その点で、今回のアンケートで書いてくれた学びにかなりばらつきがありました。これはかなり評価に値するものだと弊社としては感じているところです。

<参加者からの感想>
・イス取りゲームやYes Let's ゲーム等を通して、周囲の意見をしっかり聞く吸収力の姿勢や柔軟性の大切さを感じました。
・単純なやりとりの中にもコミュニケーションの基礎が詰まっている事を再認識し、例えば「相手の話を聞くときは身体ごと向ける」「逆に相手に伝えるときは相手の目を見る」など、基本的な所作などをさらに意識していきたいと感じた。
・発言しやすい空気とそうでない空気の違いを痛感した。多くの人と考えを共有してより良いものを作るためには、そういう空気作りからだと思った
・普段思っていても伝えていないことを、伝えてみると意外と受け入れてもらえる経験をし、失敗を恐れずに表現することの重要性を感じた。
コミュニケーションは言葉だけではないということが分かった。
・NoありVer.のYes,Let'sゲームを体験し、Noと言うときも態度一つで受け手の印象が変わるので、組織で仕事する以上、自分自身の態度や表情等気をつけようと思った。

<担当者の方とのふりかえり>
・最初、身体を動かすことを楽しんでいるのではと不安になった瞬間があったが、ふりかえりなどで業務に繋げたものや自分が感じたことを話してくれていて、それぞれが学んでいるんだなと感じることができた。
・業務でもやってみよう、自分の部署もコミュニケーションが取れるようにアクションしてみようなど、前向きに考えてくれる様子が見れてよかった。

(弊社から)→
1年目の新入職員研修と異なり、それぞれの職場を想定して話してくれたり、こういう場面でこうしてみようと思ったなど、業務に紐づけた具体的なアクションを考えてくれていたと思いました!

・1年間オンラインの状況で、大変なことも多かったと思う。大変だったからこその学びがあるのかなと感じます。

(弊社から)→
1年目の方達よりも、同期と交流できた喜びが大きいように感じました。こんな時どうしたらいいんだろうという気持ちが本人の中にあったからこそ、研修で提示された学びを自分ごとにして主体的に掴みにきてくれた部分もあると思いました。

・私(担当者)はこれまでいろんな研修を受けてきましたが、メモや資料などの物理的なものは全く残っていません。しかし、その時仲間から言われたことなどは覚えていて、身体にも残っています。今回の参加者にも、残っているものがあると思います。

最後に

約150人の参加者に向けた大型研修のご紹介でした。
3日間で行われる他のプログラムでは、講師1名がプロジェクターを通して、各部屋にいる参加者に学びを伝えていくものが多かったようです。

しかし弊社では、部屋に最低2名の人員を配置し、各部屋独立してやらせていただきました。コンテンツの性質上、できるだけ参加者の顔や様子を踏まえて変更していくことや声かけをしていくことが重要であることをご理解いただき、実現することができました。本当にありがとうございました。

また、この場所に戻って来れたら嬉しいですね。
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