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【葬送のフリーレン】#1.フリーレンVSアウラ!真のストーリー!!


「終わりだね。アウラ」

  「うぅ…ッ。...っく!!!」

首の無い甲冑が地を犇(ひし)めく満月の夜。
その戦場の最前列には角を生やした小柄な少女、アウラの姿があった。

「嘘。...こんな事...ある筈ない!!」

苦虫を噛み潰した様な苦しい顔。
震えて睨み返すその先には宙からそっと足を付けた憎き相手・フリーレンの姿がある。

アウラとは裏腹に冷静で澄ました表情はいつもとなんら変わりない。
手に持った魔法の杖を横にフッと消すフリーレン。

「本当に酷いことをするよね」

避ける足元にはフリーレンの解除魔法によってアウラの支配を解かれた数体の甲冑が道を遮る様に伏せている。

「お前ら魔族は己の魔力を過信し過ぎている。今分かったでしょ?前に闘った80年前と同じ結果。残念だったね、アウラ。」

フリーレンは動かない、いや、正確には動けないアウラを静かに蔑(さげす)む。

悔しくて堪らず歯の端からキリキリと音が漏れ出すアウラ。
手に持つ天秤は自身の黒き魂が上がり、フリーレンの白き魂が下へと降り切っていた。

「なんで...。500年…。…こんな事は一度も...」

魔王直属の大魔族と称される幹部【七崩賢】。
その1人として君臨するのがこのアウラ、通称「断頭台のアウラ」だ。

彼女の所有する“服従の天秤”は自身と対象の魂を乗せ、魔力の大きさを秤に掛けるもの。
魔力がより大きかった方が相手を服従させ、体が朽ちて無くなるまで永遠に操る事が出来る。
絶大な魔力を持つアウラにとっては必勝の魔法だった。

魔族は何百年に渡って鍛錬してきた自身の魔力こそ誇示する生き物。強い者が正義と言うポリシーを持つプライドの高い種族。
500年以上生きてきた七崩賢アウラは、80年前に闘ったヒンメル一行の中に初めて見たフリーレンを同じく80年、よく言って100年ほどしか生きていない魔法使いだと見下した。

歴の浅い奴なんかに魔力で負ける訳が無い。
鍛錬の年数が桁外れに違う。

そう括ったアウラは『服従させる魔法〈アゼリューゼ〉』をフリーレンへ向けたのだった。

ーーー

「アウラ。お前の前にいるのは、千年以上生きた魔法使いだ」

 「ぁ…ありえない…この私…が…」

驕(おご)ったままフリーレンの魔力制限を見抜く事が出来ず、逆に服従を余儀なくされたアウラ。

アウラの燃えるリベンジと確実な勝機は予期せぬ敗戦に終わった。

「あああぁあ!!!!」

物々しいアウラの発狂が戦場に響き渡る。
冷静沈着なフリーレンも久しく怒っている。

「お前達魔族は化け物だ。この世に存在してはならない。私が殲滅してやる。だが簡単には殺してはやらない。お前は自分の罪の重さを知るべきだ。お前が操ったこの鎧の数以上の苦しみを」

アウラは雪辱を果たすべき宿敵をキッと睨み殺す。と同時に、掛けられたアゼリューゼへの恐怖に打ち震えてもいた。

「アウラ、来な。お仕置きだ」

フリーレンの睨み返し、そう言い放った。

すると、アウラの右足がガクつき、ひとりでに動き出す。
歩はフリーレンのいる方へ重々しく。
当然アウラは近づきまいと脚を力ませた。

「ふんッ!...なんで?!止まれ!...止まれよ゛!」

声は甲高くかすれる。腿を両手で必死に抑え込む。
それでも進む足先。

一歩一歩引き摺(ず)るようにゆっくりと歩かされるアウラに、戦闘開始時の余裕は皆無だった。

「無駄だよ。これはお前が何度も使ってきた服従の魔法。アゼリューゼの効果は自分がよく知っているはずだ」

フリーレンの思うままに倒れる甲冑を避けて進むアウラ。

自分が掛けられるなんて、思ってもみなかった。

「糞ッ!!なんで動かないんだよ!ふざけんな!...解け!...解けよフリーレン!!」

眼球に血潮の混じった狂気の目。
牙は剥き出され、腰は後ろ側にダサく引けている。

「だから無駄。着いたらそのままここに乗れ」

切り株にひょこっと座るフリーレン。
膝に頬杖を付き、アウラを眺めて冷静に指示を続ける。

「ッくぅ...ふッんん゛」

フリーレンとの距離がジリジリと近づく。
近づけば近づくほど足止めの必死さは増し、爪に任せて停めようと引っ掻く腿からは血がだらだらと流れ出ている。

10mから7m、7mから5m。
甲冑を避け切ったアウラの歩行はフリーレンへ直線的に距離を縮めていく。

攻撃手段もなく丸腰で敵に近づく恐怖。
それはいくら魔力に自信ある魔族でも怖くて仕方がない。
その逃げ腰はとても七崩賢とは思えない立ち振る舞いだ。

「魔族も落ちぶれたものだね。最期くらい大人しく死ねばいいのに」

アゼリューゼへの抵抗も全く意味なくアウラはフリーレンの目の前まで辿り着いてしまった。

冷や汗のアウラ。
口はあんぐり。
目は飛び出そうな程。

「私の膝にうつ伏せろ」

フリーレンは腰掛けた切り株の両端に両手を着くと一度身を浮かせてヨイショとより深く座った。
ここだと言わんばかりに膝を2回指し示す。

「やめろ!」「解け!」「殺してやる!」

アウラの口から放たれる。
しかし体は命令に忠実だった。

フリーレンの膝は小柄でも悪さの過ぎた少女1人を乗せるのには丁度いい広さ。

フリーレンはアウラを制した。

「黙れ。今は裁きの時間だ」

アウラはもうフリーレンの息のまま。
命令通り、膝の上空を通過したアウラの両手は切り株の端に着けられる。
そのまま肘を曲げる指示を貰う。
ここまで来ても体を力ませるアウラの抵抗にフリーレンは呆れていた。

「往生際が悪いね。さっきまでの威勢はどうした」

「さ、さわるな!」

痺れを切らしたフリーレンはアウラの腰を持ち上げて前に送り出す。

エルフ・魔族と言えど背丈だけで見ればまるで少女達はごっこ遊びの様。

アウラは膝小僧をフリーレンに沿わせ、ふるふると肘を折り終えた。
切り株の端から両手を離すとアウラはフリーレンの膝の上に綺麗にうつ伏せ。
お仕置きにうってつけの定位置に落ち着いた。

「何をする。私に触れるな!おろせ!!」

「断る」

アウラの体はビクビクと震えていた。

風が吹き雲が動く。満月が顔を出す。
戦場など思わせない、今夜もまた静かな夜だ。

戦地には膝と腹を接点に造られた「十の字」が投影される。
勿論、縦はフリーレン、横はアウラだ。

「何する気?!この変態野郎っ!!」

ライバルの膝の上にうつ伏せる敗北者は妙な居心地の悪さと悔しさに叫び散る。
立ち退きたい頭と全く動かない体はチグハグしていてなお気持ち悪そう。

そんなアウラの事情など掛ける気もないフリーレンは顔色ひとつ変えず服従状態のアウラへ裁く準備を整えた。

「どうせ生きて帰しても魔王とやらに大目玉喰らうんだろう?じゃあここで済ませてその後綺麗に消してやるから。安心しな」

「はぁ?あんた!...一体、何するつもり?!」

「何って。軽く激痛を与えるだけだけど?」

「はぁ?私は権威ある大魔族アウラ様よ?こんな体勢で何するのか知らないけど私には一切効かないわ?」

アクラは残された1ミリの強気で刃向かった。

「わかった、最後だから冥土の土産に教えてあげるけど。私は魔王なんかよりももっと高貴な大魔法使い、フランメの1番弟子。今からするのはそのフランメから教わった私も大っ嫌いなお尻のお仕置き」

「...!?」

「500年しか生きていないタチの悪いガキ魔族にはこれで十分。…でもこれは時には拷問よりも辛く、死よりも厳しい。千年以上生きた私の全力で行くから覚悟しなよ」

だらんと宙に浮くアウラの腰をフリーレンはギュッと引き寄せる。
アウラの遥か上をいく魔力で固定されるお尻。
逃げる方法など存在するはずがない。

フリーレンはフランメにされていた事を思い出し、同じように右掌にハーッと息を吹きかけた。

「準備はいいよね。アウラ」

「...っ?!」

「いくよ。お尻ペンペン。お前が死ぬまで」

アウラは血眼で振り返る。

憎い相手の全て言いなり。
服従の魔法で無抵抗なアウラ。
お尻を突き出し、フリーレンに捧げる。

それを目掛けて腕を振り下ろす勝者。

フリーレンによるアウラへの“禊”が始まった。

ぱあぁん!!!

無音な夜を凄まじい破裂音が包み込む。
直後には2人を中心にゴーっと風が起こり、その突風は周りの草花を揺らし首無しの鎧をカラカラと遠ざけていった。

アウラが戦地でひとり叫び出すのは風が静まり返ってから数秒の事。
激痛を呑み込んでからの事。

 「っ…ぎゃあああッ!!!」

喉を潰すほどのけたたましい発狂が起こった。

その顔は青々と、口はあんぐり波打っている。
目元からは溢れんばかりの涙が戦地に零れ落ちた。

尻への衝撃は動けない手足にビリビリと伝わり、その一発でアウラは延命させられていることをつくづく後悔する。

「まだたった一発だよ」

 「…ッ…!!」

フリーレンの澄まし顔とは裏腹にアウラは初めて受ける臀部の激痛に混乱している。

人間よりも痛覚に優れた魔族でさえも痛がる。
当然と言えば当然の事だった。

フリーレンは常に10分の1以下に魔力を抑えて生活、戦闘を行う。
それは人間を言葉で欺く魔族を魔力で欺く為だ。

その力を解放してのお仕置きは単純に考えて、通常の10倍以上の痛みを膝の上のアウラへ与えている事になる。

「...っはぅ…っ」

これだけで終わりな訳がない。
尻から離れて行く手。

アウラはまた青ざめていく。

圧勝を決め付けて掛けた独自の魔法【服従の魔法〈アゼリューゼ〉】。
それを我が身に受けたアウラは今やフリーレンから命令を受けなければ逃げる事は疎か、動くことさえ出来ない状態なのだ。

「痛い?お尻」

フリーレンは業火に見舞われている最中のアウラの右のお尻に手を置いた。
一発だけなのに、煮えたぎる様に熱い。

こんな地味で低レベルな攻撃。
魔族幹部の私が屈する訳…。

アウラは涙目に口角を引き攣らせ、…別に。と言うので精一杯だった。

「あっそ」

嫌いな宿敵がまた腕を上空に浮かせる。
今度狙われるのはまだ熱を帯びていない左のお尻か。
アウラはそう確信し、身体を硬くした。

「(さっきの一発目は不意をつかれたに過ぎない。こんなの身構えちゃえば大した痛みじゃない。大魔族で七崩賢の私がフリーレン如きに負けるわけ...。)」

フリーレンはまたアウラの“右の尻“を目掛けて早く強くすくい上げた。

ばッちぃいん!!!

「ッ...ああああ゙っ!!!!!」

アウラはまた叫んだ。

「痛いんならそう言いなよ。ま、言われても手加減する気は無いけどね」

そしてやっと初めて左に一発。

「いいいいっ!!」

アウラは叫んだ。

痛い。痛い。痛くて痛くて堪らない。
逃げたくて逃げたくて堪らない。
こんなの何回もされるなんて死んでしまう…。

我慢も効かず地に何粒も大きな涙を零すアウラ。

「ふぅ。」

フリーレンはと言うと、変わらず冷静。
10割の力はやはり疲れると、スピード重視に切り替え、魔力を7割程度に抑えた。

そして10連打。
アウラはそれでもその1回ごとに雄叫びを上げざるを得なかった。

「少しは静かに出来ないのか?七崩賢、断頭台のアウラ。随分と痛そうじゃないか」

「い。痛くなんか…、、ぅ…無いわよっ!」

くるりとフリーレンを見上げて睨んだ。
涙目は直ぐにバレる。

7割の力でも痛いのか。
フリーレンはアウラをにやりと見下ろす。
その顔にはどこまで耐えられるか見物だと書いてあった。

フリーレンは間を空けながらアウラの尻をぱんぱん、パンパンと叩き出す。

「...っぅぐ!……やぁ...あぅ!...ん、...ああッ」

「どうだ。苦しいか?お尻のお仕置きは。でも、お前達魔族の単なる欲求で支配下に置かれた住民は時に簡単に殺され、辛い生活を余儀なくされた。そんな罪なき人々の苦しみはこんなもんじゃないんだよ」

「うぅうるさいうるさい!うるさいッ!!」

抵抗も出来ず憎き相手の説教に耳を傾けなければならない。
大人しく膝を抱えて落とされる平手を尻に浴びなければならない。

痛がる姿・屈する姿なんてプライドの高い魔族、それも幹部の私が見られるなんて絶対に許されない事だ。
そんな屈辱にアウラはピキッと怒鳴り散らした。

「あんたなんか魔王様に殺さえちゃえばいいんだ。そうしたらフリーレン!今度はお前を私の膝に乗せてやる。わんわん泣かせて弄んでやるんだから。覚えておきなさい!」

バレバレの苦し紛れ。でも口は達者に動いた。

「はぁ。。魔王とやらへの忠誠心は本当に見上げたものだね」

フリーレンはつまらなそうにアウラのスカートをサッと捲った。

アウラの身は反応良く飛び跳ねた。

「なっやめ!…何すんのよッ変態糞野郎!!」

「弱小魔族はどんなパンティ履いてるのかなと思ってね。単なる私の好奇心だよ。」

フリーレンはアウラの腰元でスカートを纏めた。

「それに。まだそんな口が叩けるんだね。別にいいけど、あんまり私の手を煩わせないでくれるかな」

「くそ…ッ」

フリーレンはアウラの履く邪悪色のパンティに決定打を連ねた。

右左右左。右左。右、右左。大きく振りかぶって左。
バチンッバチンッとアウラの尻は立て続けに鳴らされる。

「あぁぁ...。んんあうぅ...。ううぅ...。」

動けず真っ当に受ける嫌いな奴からの平手に感じた事のない屈辱。

これ以上馬鹿にされたくない。

うぐうぐと歯を食いしばるアウラの顔はフリーレンなんかには絶対見せられない程の歪みに傾いていた。

「アウラ。もう手足は動いていいよ」

フリーレンは命令を出す。
痛みに耐えていたアウラの身に思い通りの力が入り込み、胴体の密着以外動かせる体になった。

しかし、それはフリーレンの思惑。

「うあああっ!嗚呼!!痛あああ゛!!」

途端に動き出したアウラの両脚、激しいじたばた。縦横無尽に捻られる腰下。上がる頭。庇いにいく腕。

ずぶずぶと鈍く訪れる遅れた痛みがアウラの体を蝕んだ。

アウラは痛みを体中で表現した。

「なぁんだ。痛がってるじゃん。やっぱり痛いんだ?」

それはそれはまだ動かせない状態のままである方がマシだと思われる比類なき醜態の数々。

フリーレンの膝で暴れられる様になったアウラはお尻に受ける激痛から逃げて逃げて逃げようとした。

「ッあああああああっ!!!!」

「あーぁ。七崩賢が滑稽だね」

フリーレンは笑みのままにアウラの腰を抑え直す。

「ぎゃあっフリーレン!もうっ!もうやめなさい、あぁっ!!」

小柄でおいたの過ぎたタチの悪いガキ魔族。
切り株で泣き言を漏らすアウラの片手はいつの間にかフリーレンに封じられていた。

「やめてほしいなら言うべき事がある。それは“ごめんなさい”。だよ。ほら、言いな」

「あ、あんたなんかにそんな事!!口が裂けても言わないわ!」

「あっそ」

フリーレンは10割の力に戻した。

ヒュンッ…

バッチィィィイン!!!

「あぁぁん痛いぃーーー!!!」

アウラはふんぞり返る。

「まだ掌だからお前は生きていられるんだ。フランメの魔力が込められた木の枝はこれよりも格段に痛いよ」

実体験を基にフリーレンはそこら辺の小枝を指先で操る。
ビンッと張らせた細い枝はフリーレンに近付いてきて、そして

何度も何度も、アウラの尻をぶち続けた。

「ひぃい!!いゃあっ!!あぁん゙!!」

ギャン泣きのアウラ。

胸はあれど見た目が見た目なだけにお尻叩きで泣いている姿は年相応にも見えた。

ヒュンヒュンと次々に当てられるアウラのお尻。
しなり当たる枝はアウラのパンティ横に何本もの線を付与する。

そこからアウラが屈してフリーレンに何度も謝るのは直ぐの事だった。

素直にごめんなさいとは言わない。しかし、枝をビンビン振るわれる度に、わかったわよ!もうわかったから!!と泣きべそをかきながら叱られる罪をひとつひとつ認めた。

「……」

しかしフリーレンはそれだけでは満足しない表情。
何かを思いついた。

「アウラ、次だ。お前にはまだやるべき事がある。お前が本当に謝り続けるのは私じゃない。誰だかわかるよね」

アウラは真下を向いたままぐったりと鼻を啜っている。

ただただ死にたい。
ここで殺して欲しいとさえせがむアウラ。

フリーレンは邪悪色のパンティから出る真っ赤なアウラのお尻にスカートを被せた。

「さて、」

アウラを生かしておいてやるべき事。

それは本当の被害者である街の住民の前での謝罪。罰の続行。
文字通り、公開処刑だ。

当然嫌だと拒否するアウラ。
あそこにはリュグナーら部下達もいるし高らかに笑い蔑んで来たグラナト伯爵他多くの下等種族がいる。

敗戦した挙げ句泣き叫ぶ姿を晒すなどアウラのプライドが断固として許す筈がなかった。

しかしそれは長い攻防の末、散々お尻で約束付けられたのだから虫の居所が悪い。

「さぁ、行くよ。アウラ」

フリーレンはアウラを膝から浮かせると、アウラを小脇に抱えたまま満月に向かって飛び立った。

ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー

翌朝。
フリーレンとアウラは商店街を抜けた先にある街の広場に降り立った。

そこには既に人が集まり、大魔族幹部の顔を一目見ようと待ちわびている。
フリーレンから届いた伝言通り、フェルンとシュタルクが集めた街の住人達だ。

これから始まる公開処刑。
フリーレンは住民らが作る円の中心に降り立つと、小脇に抱えたアウラを立たせ、住民と対面させた。

涙袋は膨らんで目元は近い過去に沢山泣いた事が伺える。

フリーレンはまだ他の住民を呼びに行っているフェルン・シュタルクの到着を待たずして住民らに向き直った。

「みんな。こいつがみんなを苦しめた魔族の幹部・断頭台のアウラだ」

口々に罵声を浴びせる者、こそこそと噂を始める者、住民らは様々な反応を見せる。

「みんなが知っての通り、こいつら魔族はこの世に存在してはならない種族だ。だからいずれは消す。だがその前に苦しめたみんなへ謝罪をしたいそうだ。そうだろ?アウラ」

「そんな事私は一言も!!」

「黙れ」

「…うグッ」

命じられたアウラの口は全く動かなくなる。

「まぁいい。みんな、アウラへの罰を見届けてやって欲しい。皆の怒りや悲しみは私が受け継ぐから」

これから何を行うか、住民らは分からないが不穏な雰囲気に息を呑んだ。

懺悔の開始を宣言したフリーレンはアウラを向くと操る命令を下す。

「さぁアウラ。膝に来るんだ。もう一度お前の尻を嫌というほど叩いてやる。醜態を晒すのは勿論。いいね。」

命を受けたアウラは当然嫌がる。逃げようとする。
だが自分も知っての通り、全て無駄だ。

服従のまま歩かされるアウラ。
甲冑も障害物も無い広場でアウラがフリーレンの前に辿り着くのは早い。

大勢の群衆の中、今ここに、魔族幹部の仕置きがもう一度為される状況が整った。



「そうだ。アウラ、膝に乗る前に先ずは昨日の成果を皆に見せてやれ。住民を背にしてスカートを捲り上げるんだ」

グラナト領の住民が作る円の中心には2人の少女が佇んでいる。
その内の1人、フリーレンはそう言い、周りに向かって指を差した。

その命令に悔しそうに従うもう1人の少女。
名はアウラ。魔王直下の大魔族。
『断頭台のアウラ』とも称され、魔族の中でも優れた7人、「七崩賢」にも属する大魔族の1人とされる。

しかし、今はその面影さえ無い。

「ありえない。…なんでこの私がっ!」

歯の端をキリキリと、勝手に動く体に抵抗するアウラ。

『服従させる魔法〈アゼリューゼ〉』を見事に返されたアウラは今やフリーレンに服従状態となっている。

「ふ、フリーレンめ…。覚えてろ…」

わなわなと悔しそうな顔。
その復讐心は手が付けられないほど燃え盛っていた。
フリーレンは全く気にせず命令を下す。

「アウラ、尻を出せ」

今のアウラにとってフリーレンからの命令は絶対なのだ。

とある住民からはアウラの悔しそうな顔、そしてとある住民からはアウラの背面が見え、アウラは全身に注目を受ける。

「…ぅぐぐ…」

従いたくない両手が徐々に自分のスカートの下に潜って行く。
そしてアウラはその裾は弱々しくもしっかりと握らされるのだ。

アウラは嫌そうに、そっとスカートを上げた。

「…おぉ」 「…わぁ」

アウラの尻を見て驚く住民の声。
ニーハイソックスとスカートの間は特に注目を集める。

邪悪色のパンティからはみ出る尻肉は濃いピンクを通り越し、細い何本かの線が付与されている。

アウラは見た目こそ中学生。ゆえにハリがあるものの、既にふんだんに叩かれたのか尻はもったりと腫れていた。

「っ糞…。ふ、ふざけんなフリーレン…ッ!」

不揃いかつ口々に噂される背後からの声。
前へは自身のVラインを晒してしまった。

注目を浴びているからか、昨夜の痛みがまだあるからか、アウラは不愉快な熱さを尻に感じる。

ざわざわとした環境下で罵声を浴びせるアウラの震え声をフリーレンは無視した。

フリーレンは魔法で硬そうな木の椅子を出す。
幅は広いが自身の身の丈にあった座りやすい椅子だ。

よっこいしょと座るフリーレン。
落ち着くと住民を見回し、群衆の中に見つけた子供達を見て口を開いた。

「人間界では悪戯の過ぎた子はお尻をそれなりにぶたれると聞く」

フリーレンはアウラの尻を指差してもう一度住民の視線を集めた。

「魔族の連中はプライドが高く、自分が正しいと断じて疑わない。大した実力も無く、人の迷惑を考えない。幼稚じみた輩なんだ。そんな事子供だってしてはいけないと分かっている。魔族は本当にどうしようも無い奴らだ」

嫌悪感を露わにするフリーレン。
肩車された男児や母親の後ろに隠れている女児を順番にみつけると最後に腹の前でスカートを束ねる隣のアウラを睨み付けた。

「…ッくぅ…」

不本意な自己紹介を受けるアウラ。
怒り狂うも指示がないと何も出来ない。

見下している人間共に尻を見られる屈辱と横で魔族を馬鹿にするフリーレン。
アウラは悔しくて堪らず唇を噛み殺した。

「では始めようか。アウラの懺悔を」

仕切り直すようにフリーレンは住民に向き直る。
そしてやはり最後に向ける目はアウラへ。

フリーレンはお説教するかの様に話し出した。

「アウラ、昨日の続きだが。今日は特別にどこから始めるか選ばせてあげるよ。お仕置きには段階があるからね。まずは衣類、下着、最後にちょくせ」

「そんなのどうだっていいわよ!」

“お尻の断頭台“を前に御託を並べられ苛つくアウラ。

どこかで反撃してやろうと言う抵抗心は持てど、始めるならサッサと始めろと言わんばかりに吐き捨てた。

「…わかったよ」

昨夜と同様、膝に来るように指示を出す。

アウラは独りでに動かされ、スカートを手放し、フリーレンの膝に身体を横付けした。

「…うぅ。」

昨夜味わった苦痛が呼び戻される。
この膝に乗ったが最後、アウラは散々な目にあったのだ。

「ほら、おいで。」

分かってるよね。と言うかの様にフリーレンは膝をポンポンと鳴らす。

拳を握るアウラ。
身体は恐怖か緊張か、震えているのはその場の皆が確認済だ。

「…んぅ。…ッく」

アウラの両手は不本意にも伸びる。
昨夜一度経験したからか、スムーズな準備。
フリーレンの両膝を上空で通過し、反対側の椅子の端に付けると膝はもう腹の下。
次には膝小僧を近づけ、添わせ、フリーレンと膝同士をくっ付けると、身体は嫌でもバランスを崩した。

「いいね、アウラ。上手だよ」

煽るフリーレン。食いしばるアウラ。
触るなと思いながらもフリーレンが腹を支えてくれ無ければ上手く乗れない。肘の力は勝手に抜かれていく。
前へ押し出された身体はガランと傾いて視界はそこからアスファルトになった。

大嫌いな宿敵に身体を預ける屈辱。
それに何よりも高く突き出された頂点を最後はライバルに整えられるのだ。

「……ッぐ…」

有り得ない。大魔族の私がなんで。。
何度もそう思う。

フリーレンはアウラの腰を一度持ち上げると一番チカラの落としやすい打って付けの定位置にそっと下ろす。

そうしてゆっくりと口を開いた。

「ここの住民はいつも忙しそうでね。毎日を一生懸命生きる勤勉な街だよ。だから魔族如きにあまり時間を割く訳には行かない」

スカートの被る尻の真ん中に右手を置かれての静かなお説教。
それを膝の上にうつ伏せて聞く何とも言えない時間。

「……っ。」

靴のつま先がちょこんと、開いた両手の平がベタッと、それだけが着地する。
アウラは恥辱の余り顔が赤らんでいた。

ひとしきりアウラの罪状を連ねるフリーレン。
手持ち無沙汰のせいかお尻はいつの間にか上から下へ何度もさすられていた。

昨夜ピシッと植え付けられた細い棒の傷。
そこを手が通過するとアウラは自然と顔を歪ませた。

「昨日は下着の上からだったね。なら今日は初めからパンティも要らないかな」

「…はぁ?!!」

アウラは弾かれた様に振り向いた。

フリーレンは右に体を倒すとアウラのスカートを掴んで上昇。スカートの裾は同時に引き上げられ、涼しい風はアウラの膝裏でしかと捉えられる。

「やめッ…フリーレンあんたまさか!!」

涙声は元気だ。
動かそうと必死な力はただ微妙にその身を震わすだけ。

「本当は下着のあるお仕置きなんて無いんだよ」

動かないから楽チン。
フリーレンはサクッとアウラを下着姿にした。

「…んんっ」

自分で上げるスカートと他人に剥かれるスカートはまた気分が違い、恥ずかしさも変わる。

アウラの下着は多くの目に触れられた。

下等種族に肌着を見られる屈辱感。
被せたい手の平が地から離れず悔しそう。
そう力むアウラの顔は、フリーレンよりも周りにいる住民みんなが見ていた。

「さぁさぁ。お次はこれを、と…」

慈悲皆無なフリーレンは作業の一環程度。

震えるアウラと注目する住民をそっちのけて昨夜と同様、集めたスカートをアウラの腰上で何となく纏めて抑える。

けれど、昨夜とは少し違って抑える地点は下着の腰ゴムのもっと上、背中の方だ。

「ち、ちょっと!…ほんとにやんの」

アウラが何かを言っている。
フリーレンは構わず左手でスカートを背中まで寄せた。

右手の指は下着とアウラの白い肌の隙間に差し込まれる。

そして、

……

ズルーッ。

邪悪色のパンティは勢いよく剥がされた。

「やぁあっ!」

お尻の割れ目は次第に見え始め、下着は止まらぬ勢いのままに引き下げられていく。

「やめっちょっふりーれん?!…えっち!!!」

叫ばれた。
しかしアウラの静止も虚しくスルスルと膝裏を降りていく最後の砦。

下着は問題なく膝下まで下ろされた。

お尻、膝裏、パンティ→赤、白、黒。
の順に並ぶコントラストは見ている住民も息を飲む。

「ふーん。剥がしてみたらまだ全然だね。昨日の躾じゃ足りなかったか」

わりかし力を込めたつもりが脱がしてみれば思ったよりも尻は酷い状態では無い。
フリーレンの機嫌は一気に損なわれた。

「昨日のは嘘泣き?」

聞いてもアウラはそれどころじゃない。
恥のあまり発狂に近い声を上げている。

叫ばれるのは汚い言葉だらけだ。

「ううっ!!フリーレンッ!アンタほんっと許さないから!!」

屈辱的な仕打ち。
ライバルにお尻を剥き出され、見下した人間にそれを見られる。
悔しくて悔しくて堪らない仕打ちだ。

そこには恥ずかしさも勿論相乗している。
アウラの怒りは遠くでまだ民を呼んでいるフェルン・シュタルクにまで届くに至った。

うるさいながらもようやく完成。
そして始まる本当のお仕置き。

民が見守る中、フリーレンはスッと手を挙げる。

「アウラ。お前の行いを存分に後悔させてやる。お前が死んでもここに居る者達は決してお前を赦さないだろう。だがせめて苦しむ姿をみんなに見せてやるんだ」

アウラは目を一層見開いた。

昨夜の時点で既に参っている。
一晩休ませてやったからと言われてもお尻はもう嫌!

命乞いを始めるアウラ。張り詰める空気。
住民はその全てを目に焼き付けていた。

そして、無情にもフリーレンの掌はずっしりとアウラへ振り落とされたのだった。

……

ばっちぃん!!!

アウラの生尻へ強烈な1発。
金切り声を上げるアウラ。

「……あ゛あぁんッ!!!」

だだっ広い戦地と違って共鳴するものが多く隣接する街はその音と声を一際大きく響かせた。
聞いたことも無い音に耳を塞ぐ住民もいる。

だがこれはまだ序の口。
その一発を皮切りに、フリーレンは眼下のお尻を徹底的かつ断続的にしつけだすのだった。

ばちんっ、ばちん、ばちんっ!

「…ああっ!……ぅぐ!……うっ!…い゙ぃ!」

文字にし難いアウラの呻き声。
それは弾ける打音に忠実だった。

昨夜の蓄積に加えられる生尻へのお仕置きは10もしない内からアウラに音を上げさせた。

だがお尻のお仕置きはまだ始まったばかり。

「…やめなさ!…いっ、痛ぅ!…きゃあっ」

必死に耐える。訴える。アウラは子供の様だった。
それでもお尻叩きは一切容赦なく続けられる。

さすがにそんな騒音やお叫びが立て続けに鳴れば遠くにいるフェルンやシュタルクも不思議に思う。

「あっ!フェルーン。こっちこっち」
「シュタルク様。この音は一体?」
「分かんない。フリーレンに何かあったのかもしれない。とにかく行こう」
「はい!」

2人は合流するとすぐさま現場に向かって走り出した。

広場に向かう最中もバチンバチンは鳴り続ける。
続いてだれか小さい子が叫んでいる様な甲高い声。
歩を急ぐ2人はより一層足を早めた。

ようやく現場に辿り着く。
が、現場を見ても事の顛末に頭が追い付かない。
仕方なく2人はフリーレンに歩み寄った。

「フリーレン様?聴衆を目の前にして何をしているのですか。その子供は一体…?」

フェルンとシュタルクの参上に住民はアウラの裁きを一旦置いて、2人の英雄に拍手し出す。

「あぁフェルン、シュタルク。昨日はお疲れ。ふたりともよくやったね。偉いぞ」

先に戦闘を終わらせた2人を労うフリーレンの優しい笑顔。
叩く手は一旦止められる。

「おぅ!あの小娘、まじで強かったぜぇ」

シュタルクが闘ったのはリーニエ。
目にした人間の魔力の流れを覚え、その動きや技を模倣できる「模倣する魔法<エアファーゼン>」を使うアウラ配下の魔族だ。

対し、身を削って勝利したシュタルクはその気持ちよさに伸びをする。

「シュタルク様、本当によく頑張りましたね。私も何とか勝てました!」

「はあっ!?」

2人の勝利報告に驚いたのは膝に伏せる罪人だった。

まさか。
こんな人間共に私の部下がやられるなんて。。
しかもリュグナーまで…。

フェルンと対峙したアウラ配下の筆頭魔族・リュグナーは自身の血を武器にして自在に操る「血を操る魔法<バルテーリエ>」の術者。

魔族の中でもそれなりの強さを誇るリュグナーがたった16歳の小娘に討たれるなんて。
アウラは微塵も思わなかった。

「ところでフリーレン様。そのお尻の赤い子供は?」

フェルンは得られなかった答えをもう一度問う。

「あぁこれ?アウラだよ」

「えぇっ!!?」

今度はフェルン・シュタルクが驚いた。

「この街を苦しめた大ボスって奴はこんなちっちゃな子供だったのかよ。。」

「しかもこんな、可愛らしい女の子だったなんですね。。」

何故膝の上に裸のお尻を?よりも衝撃的な事実。
初めて見たアウラの姿に2人は口をあんぐりとさせた。

「で、今お仕置き中。殺す前のちょっとした余興さ」

フリーレンはにったりと笑った。

部下の敗北を知り最後に1人残されたアウラはガックリと膝に伏している。
相変わらず体は動かずフリーレンの思うがままだ。

「まぁ見てなよ」

フリーレンはお仕置きを再スタートさせた。

バチンッ!!バチンッ!!!!

「あああっ!!」

遠くから聞こえてきた音と声の正体がやっとわかったフェルン・シュタルク。
見てるだけで余りにも痛そうなフリーレンのお尻ペンペンに2人は気の毒そうにアウラを見た。

まだフリーレンに聞きたい事は山ほど有りそうだったが、2人はひとまず群衆の中に入る。

「…ぎゃあっ!…ああっ!…痛っあぁ゙…!!」

幾度となく繰り返されるアウラの叫び。
膝の上のお尻はフリーレンから痛烈に引っぱたかれている。

手足は指示になく苦痛を示すのは顔と口だけ。それでも痛々しい具合を周りに見せ付けるには十分過ぎる程だった。

アウラがわんわん泣き叫ぶのも無理は無い。
フリーレンの10割の力で50も叩かれればいくら魔族の先天的能力をもってしてもそれは赤子の手をひねると同義。

師匠フランメを真似たお仕置きはいとも簡単に魔族幹部を降参に近付けたのだった。

「アウラ、手足動かしていいよ」
そこに屈辱的な昨夜と同じ命令が下る。

フッと体中に力が流れるアウラ。
その四肢はフリーレンの思った通りの動きを下等種族に見せつけた。

「痛ッだぁあああいっ!!!!」

アウラは突如漲(みなぎ)る力を全てお尻の痛みを表すのに使う他無い。
肘が伸びて頭が上がる。そうして背筋が反られたかと思えば上体に連動して太腿が浮き、つられて両脚はピンピンに張られる。

「…ひいい゙っ!!」

指示により手足が自由になってしまったアウラ。
それはお尻ペンペンに痛がりバタつくなんとも滑稽な姿。
とても魔族の幹部とは思えない姿だ。

「にひっ」

手足を解かなければただただ大人しく乗っていたものの、これはこれでショーになる。
フリーレンはにっこり笑った。

ただフリーレンの気はまだ済まない様。

「ここの住民が良しとするまでは下ろさないよ」

真声で宣告するフリーレン。

到底出るわけない民からのお許し、それは当初の予定通り“死ぬまで”続くお尻ペンペンを意味していた。

一方、醜態を上手に晒せるようになったアウラ。
フリーレンから続けられる痛烈な仕置きにじたばたと泣き喚く道しか用意されていない。

「…ぎゃあああっ!下ろせフリーレンッ!!」

ちょちょぎれる泣き声のまま訴える。
数はとうに100を超えたか、脚を閉じたまま受ける事はもう出来なくなっている。

「だいぶ痛そうだね、アウラ」
「そうですね。フリーレン様もかなりご立腹ですし、まだ当分アウラのお仕置きは続くのではないでしょうか」

アウラが大泣きする中、フェルンとシュタルクはアウラの足側の方に居た。

フェルンは少しだけ、心配そうな表情をする。

「シュタルク様…」
「ん?何?」
「あの。…見えてますか?」
「見えるって、アウラの事?」
「は、はい」
「うん。見えてるけど?」

フェルンは心做しか気まずそう。
顔は若干赤らんでいる。

「いくらこの世に存在してはならない魔族とは言え、、あの。。」

フェルンは堪らず目線を逸らすも、もう一度シュタルクを恥ずかしそうに見つめた。

「あの、、お…、、、おん…」
「うん?何?」

「女の子の“お尻ぺんぺん”を!後ろから覗くのは、
、、如何なもの、かと。。」

「…ええっ?!」

シュタルクは性に無頓着だ。

「アウラは女の子じゃないよ。500歳のババアだから大丈夫。気にしないで」

聞こえていたフリーレンが手を落としながら2人に言う。

「そ、そういう事じゃ…」

魔族と言えど形だけで言えばアウラは人間と同じ。
フェルンはまたシュタルクを見た。

「んもぉ…。そうじゃなくって!」

もじもじとし出すフェルン。
言葉にもしてくれず何の事か分からないシュタルクはアウラをもう一度じっと見た。

「…だめ!シュタルク様は見ちゃダメです」
「えぇ。なんで」
「なんでも!」

フェルンはシュタルクの前に立ってムスッとする。

アウラの足側に居る2人。解かれたアウラの手足。
フェルンが気にしているのはバチンバチンと鳴らされるもう少し下の方だった。

じたばたとする両脚の間で小さく見えてしまうのは、そう。

まっさらで綺麗な女の子の大切な一筋。

アウラのおまんこだ。

恥ずかしそうで複雑そうなフェルン。
頬を膨らめたままシュタルクの手を引いて別の場所へ移動を始める。

「……ぎゃ!、うわぁ!!……痛あー゙!!」

こうしている間もアウラは泣き叫ぶ。
フリーレンの膝で支えられた下腹部を支軸にじたばたと泣きじゃくる七崩賢。

もうこの時には人間共から見られている事など頭から抜け、ただただ許しを乞う魔族の幹部が膝に君臨していた。

「アウラ、民に謝れ」

 「だッ…だれが」

「そう。見上げた根性だね」

この私が下民に頭を下げるなど。。
あんなに醜態を晒し泣き叫んでもアウラはそれだけは了承しなかった。

「まぁいいや」

アウラは膝から下ろされ、横に立たされる。
スカートは重力で落ちてアウラの熟したお尻を一時的に隠した。

「フェルン、ちょっとこっち来て」

フリーレンはこの群衆のどこかに居る弟子を呼んだ。
突然呼ばれてびっくりするものの、はい、とアウラの頭側だった方から出てくる。

椅子に座る様言われて座ると真横に居る魔族幹部の魔力にフェルンは眉をひそめた。

気持ちの悪い魔力、そして何より自分には勝てない、そう悟ったからだ。

「アウラ、フェルンの膝にうつ伏せろ」

「……ぇ?」
「…は、はァ??!何でこんな小娘の…」

指示に驚くアウラとフェルン。
自分よりも強い奴は疎か、弱く下等な人間の膝に乗るなんてアウラのプライドが許すはずが無かった。

「フェルン。アウラの尻を本気で叩いてやれ」

フリーレンはそう言ってアウラのスカートをさも自分の所有物かの様に持ち上げる。

フェルンが恐る恐る真横を見ると、そこには腰から付け根まで真っ赤に熟れたアウラの腫れたお尻。
フリーレンの力量の証が目の前にあった。

「大丈夫だよフェルン。こいつはわたしの言う事に従うしか無い。反撃もして来ないから安心して」

たくし上げたスカートをアウラに持たせるとフリーレンは晴れて伸びをする。

アウラは尻だけでなく、前の素肌も晒された。

魔族は長寿ゆえ繁殖能力が乏しい。
その影響か発毛もなく綺麗な縦ラインだ。

「私は宿に戻るね。魔力制限を解いたのは80年ぶりかな。さすがに疲れた。先に休むよ」

そう言い残しフリーレンは飛んで行ってしまった。

「あっ、あの!フリーレン様ー!!」

フェルンの呼び掛けは無駄だった。

住民の前に残された2人。
気まぐれで自由奔放な師匠にフェルンはため息をついた。

けれど、フェルンは深く座り直す。

不本意ながら一息つき、今度はアウラを強い眼差しで見上げた。

「フリーレン様もああ言ってますし」

フェルンは礼儀正しく膝に揃えていた両手をどけた。

「仕方ないですね」

「…くっ・・・。にッ…人間如きに…!」

汗が滲み、拒み、力んでも体は勝手に動く。

既に尻が真っ赤である事を除いて、フリーレンの時と全く同じ工程でフェルンの膝に倒れ込んだ。

当然だが、屈辱は更に上へと上がっている。

「フリーレン様ったらほんとに自由気ままなんだから。なんで私が魔族に触らなきゃいけないの。。」

フェルンの膝はフリーレンに比べて肉質がよく広い。アウラの体がすっぽりと収まる程だ。
アウラのお尻は広い射程範囲のちょうど良い位置に持ち上げられ、落ち着けられた。

先程よりも安定感はあるものの、それが見下している種族と言ったものだからアウラの無念さは計り知れない。

大きな溜息をつくフェルン。
膝の上にはアウラの体がしっかりと乗っている。

フェルンはアウラのパンツを割れ目が出るだけの、大切な所が隠れる位置まで引き上げると、最後に上着をサッと脱いだ。

住民には手慣れているようにも見えた。

「ではアウラ。皆様の前でしっかり反省するように」

無抵抗のアウラの腰はフェルンのしなやかな左手で押さえられた。

スッと上がる右手は五本の指が綺麗に揃えられており、立ち居振る舞いを含めたその隅々まで礼儀正しさで溢れている。

「いきます」

フェルンはアウラに宣言。

その手を一気に振り下ろす。

……

パァンッ!!!

見下す人間からの屈辱を極めた仕打ち。
フェルンによる仕上げのお仕置きが始まった。

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