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人と比べて辛くなる時


「自分があの人より劣っているところ」を、いつも探して生きている。

考えてみれば、私達は小さな頃から、常に「競争」の中に身を置く事を強いられてきた。

他の子が出来て、自分には出来なかった事を指摘され、

「クラス」という小さな箱の中で、順番をつけられ、

その競争に敗れた下位層の者達は埋もれ見切られる。

きっと持っているはず「個性」や「能力」など、そこでは意味をなさないのだ。

大学生になっても会社に入っても、この仕組みは何も変わらない。

どんなに努力をして頑張っていても、優秀な人材はどこからともなく湧いて出てくる。

その度に「自分があの人より劣っているところ」がどこなのかを探しては絶望し、諦めながらまた頑張るのだ。

自分を人と比べてしまう苦しさ

人と自分を比べ、自分の劣っている部分ばかり見つめる事は実に苦しい。

なぜ、こんなにも苦しいのだろう。

長年考えているうちに、このような考えに至った。

•比べてしまう自分自身に対する後ろめたさ
•自分だけが評価されない恐怖

この2つが主に自分を苦しめている原因ではないか?

①比べてしまう自分自身に対する後ろめたさ

誰だって自分の事を好きになりたい。
誰だって自分の事を受け入れたい。

なのにそれが出来ない自分。

自分に自信を持って生きていれば、人がどうであろうと気にもしないだろう。

周囲の人間のスペックに関係なく、自分自身にこそ価値が見出せるのだから。

自分に自信がないから、人の事が気になって仕方ない。
常に自分より優れている人間の存在を恐れながら生きている

その事に自分が一番気付いてしまっているからこそ、辛くなってしまうだろう。

②自分だけが評価されない恐怖

人と比べてしまう心しまう心理の根底には、「人からよく思われたい」とか「人に評価されたい」という思いがあるのではないか?

自分の日々の頑張りや能力を認めてほしいのに、自分より優れている人間の存在によって、自分が無能だと評価されてしまう気がするのだ。

もちろんこれは、自信のない自分の主観でしかない。

「自分より優れている人間」の本質は「自分より優れているように見える人間」なのかもしれない。

そもそも「自分が評価されるかどうか」も、「評価する側の主観」でしかなく、自分の能力や人の能力を測定し順位付ける人など存在し得ない。

いたとしたら神だけだ。

職場を例に例えよう。

同時期に入社した自分とAさん。

それぞれ別々の経験を積んできて、個々に優秀なポイントを持ち合わせている。

だが実際に職場で、褒められ頼られ重宝されたのは、「評価」されたのはAさんだった。

落ち込むだろう。
絶望するかもしれない。

だがそれは、その職場にとって都合のいい能力をたまたま持っていたのがAさんだったという事に過ぎない。

自分とAさんの立場が逆だった可能性も大いにあるのだ。

そもそも人と比べてはいけないのか?

前述で、人と比べてしまう自分に後ろめたさを感じると書いた。

そもそも、人と比べてしまう事や、ありのままの自分を受け入れられない事は、悪い事なのか?

人と比べてしまう自分が「今のありのままの自分」ではないか?

だとしたら、今の自分すら受け入れられないのに、いつか心の底から自分の事を好きになれるだろうか?

人と比べてしまうならそれでもいいし、自分に自信が持てなくてもいい。

今はそんな自分であってもいいのだ。

「人と比べてしまう今の自分」を心から受け入れる事。

これこそが心を楽にする第一歩だと私は思う。

自分が無能に思えて辛い時、心を楽にする方法

なんやかんやと論じたが、辛いものは辛い。

少しでも心穏やかにするべく私が実践していた事↓↓

①「本当にそうか?」思考

「あの人には出来るのに自分にはできない、、」
「自分はダメなやつだ」
「自分はあの人より劣っていると思われているんだろうな」
「みんな自分よりあの人の方が頼りになるんだ、、」

ありとあらゆる自虐思考が湧いてくるだろう。

そんな時は「本当にそうか?」と自分に問いかけてみてほしい。

本当に、その人より劣っているか?
本当に、周りは自分を悪く評価しているか?
本当に、その人は自分より優れているか?
本当に、自分には価値がないか?


不思議な事に、「それは、、もしかたしら違うかも知れない」と思い始める事が出来る。

100%、絶対的に心が晴れるとは言わないが、

真っ暗になりそうな心に、光を灯すくらいの効果はあるのではないだろうか。

②意識して誰かを褒める

自分に自信がない時、人より劣っていると卑屈になっている時、陥りがちな状態。

「人を認めたり褒めたりする言動を避ける」

周囲が誰かを褒めたり評価している時、自分だけは何としてもその人を認めまいと、無言で過ごす。

過去の自分を意識して思い出すと、意外とそんなシーンがあるものだ。

だが、そんな時こそ「自分も一緒にその人を認める」

実際に声に出してその人に対して「〇〇さんは、これが出来て本当に凄いよね!どうやったらそんな風に出来るの??」と口に出す事が重要だ。

最初は、ムズムズ、イライラするかもしれない。

でも何回かやっていると、ふっと心が軽くなるのだ。

おそらく、「自分よりあの人が優れている」というマイナスな思考が、「自分も成長したい」「あの人みたいに素晴らしい能力がほしい」という純粋な向上心に置き換えられるからだろう。

まとめ

「人と比べて辛くなる」時、まずは比べてしまうありのままの自分を受け入れて見てほしい。

比べても良いし、人を羨んでも良いし、卑屈になってもいい。

それはきっと自分にとって必要な心のステップであるに違いない。

「あの人の方が自分より、、」と思ったら、「本当にそうか?」と自問自答する。
そしてその人を口に出して褒める。

あなたの能力、誰かの能力、あなたが誰かより劣っているかどうか?

そんな事は誰にも測れないのだ。

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