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ビタースイートな読みもの

April 12, 2019

本は日常的に読んでいるけれど、体調の悪いときに食べものがおいしく感じられなくなるのと同じで、何を読んでもうわの空、のようなこともある。食べたいものがない、みたいに、読みたい本がない。死ぬまでないわけじゃない。いずれは出合えるので、かまわないのだけれど、何を読んでも、誰かに薦めたくならないときがある。それは仕事としてはこまる。

そんなときは、あそこなら食べたいものが、いや、読みたいものが、必ずある、というカフェに行く。

ここのところ、ビタースイートな感じのものが読みたかった。ほろ苦くてあまい。食べものであれ飲みものであれ読みものであれ何はともあれ、ビタースイートなのを。

そうして出合ったバリー・ユアグローの『真夜中のギャングたち』は、大好きな柴田元幸さん訳。北野、清順、深作のヤクザ映画、フイルムノワールにインスパイアされて書いたという、ちょっと滑稽、ちょっとシュールな超短編作品集。いま、読んでいます。



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