緊急事態に脱力を。巨人 杉内投手の引退に寄せて。
ジャイアンツの杉内投手が今シーズンでの引退を発表。ここ数年はケガで苦しんでいたとはいえかなり好きな投手だっただけに残念すぎます。
ソフトバンク時代のマー君やダルビッシュ、岩隈らのスーパーエースとの投げ合い、ジャイアンツでのあわや完全試合のピッチングなど、記憶に残る試合がいくつもある。
杉内投手といえば、決して大きくない身体から繰り出される抜群のキレのボールですが、何年か前に杉内投手がスポーツ番組の中で語っていた「キレのあるボールを生む理論」が刃牙すぎて感動したのをよく覚えています。
それは、「水をイメージして、リリースの瞬間まではひたすら脱力。脱力につぐ脱力。力むのはリリースのその瞬間のみ。」というもので、弛緩と緊張の振れ幅が打力の要という刃牙における消力(シャオリー)理論そのものでした。
つまり、消力理論はとんでも理論でもなんでもなく、杉内投手の、ゆったりしたフォームから放られる威力抜群のボールによって証明されていたのです。
さて、スポーツに限らず、そして洋の東西を問わず、最大のパフォーマンスを発揮するための要諦は古来より、かの剣豪 宮本武蔵の自画像にも表現される脱力にあると言われています。
『力を抜く』というと、なんだかサボっているんじゃないかと思われがちだけれども、『力を抜く』と 『手を抜く』は全くの別物。緊急事態に脱力を。
『ストッパー毒島』においてチックくんが、「どんな分野でも力を抜くことを覚えたら一流だな」と言いますが、いい感じに力を抜くためには鬼の鍛錬が必要です。つい力の入ってしまうプレゼンテーション、ミーティング… 鍛錬を重ねて杉内投手の境地に到達したく思います。
杉内投手の、緩を備え、最高のパフォーマンスを出し切る姿、そして、そこへ至るまでの鍛錬に思いを馳せた引退のニュースでした。
おわり
脱力ゆるふわフェイスのパグ
サポートありがとうございます! こんな俺にアリガトウ こんな俺なのにアリガトウ 謝りたいと感じている だから感謝というのだろう これを感謝というのだろう