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何の情報もないって、夜の海の恐怖と一緒よ…

比喩ジャックマン vol.9 空母いぶき 第6巻

※第1巻に関する記事↓
https://note.mu/favor/n/ne6345b51554a


かわぐちかいじ先生の漫画『空母いぶき

中国軍に占拠された与那国島の島民が、軟禁され、通信手段を奪われ、置かれてる状況も何一つわからない、そんな不安な心境を吐露した一言。

小さな島で、海とともに暮らしてきた島民だからこそ、「夜の海」に込める一寸先は闇感は説得力満点。そして同時に、諦めではなく真っ暗な海を泳ぎきる覚悟をその表情から覗かせます(かわぐちかいじファンなら微妙な表情の機微を感じ取れます)。


「海」というワードは、大きい、青い、底知れないのようなイメージが共通認識としてあるので、そのままでも比喩に使われやすい単語。そこに「夜の」や「冬の」などとつけるとさらにイメージが増幅されて、怖ろしさや厳しさの比喩になります。

長渕剛がまだ今ほどムキムキ兄さんじゃなく、坊主にグラサンでJEEP乗りだった頃、「俺だってあの日の海を死ぬまで泳ぎきるつもりさ」と上京したころの荒波を乗り越え、てっぺんをとるべく野心に燃えた心境を唄ってみたり、カイジがEカードで利根川先生とガチンコ勝負する際に「漕ぎ出せ、勝負の大海へ…」と覚悟してみたりと、「海」の比喩ジャックマンは枚挙に暇がないほど多いのです。



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