ファティマ Fatimah

mixed 🇯🇵🇵🇰| 日本語を教えたり小学校で学童の仕事をしたり | 自分や身の回りに関…

ファティマ Fatimah

mixed 🇯🇵🇵🇰| 日本語を教えたり小学校で学童の仕事をしたり | 自分や身の回りに関すること、日常について書いていきたいです。

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自己紹介

初めまして、ファティマと言います。 父がパキスタン人🇵🇰、母が日本人の家庭で生まれました。 私は東京生まれ東京育ちで、東京近郊と、父が自営業をやっている富山県以外にはほぼ縁のない感じで過ごしてきました。 とはいえ幼少期にパキスタンに住んでたことがあります。途中で日本に一時帰国したので、滞在期間は正味2年ぐらい。2001年の9.11の後に、戻ってきました。 それ以降、ずっと東京民です。 父はムスリムで、母も結婚を機に改宗しました。が、色々あって現在、母は食事規定以外は実践し

    • 人生の分かれ道

      4月1日は、日本では新年度が始まる日であり、多くの人が気持ちを新しくして、未来に思いを馳せる日である。 一方で私は、その日、既にこの世にいないふたりの家族に思いを馳せる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 第二次世界大戦のさなか、シンガポールで、ふたりの日本人の男が人生の分かれ道に立っていた。 時は1945年、片方の男には優秀な息子がいた。 日本に残してきた妻から「息子が海軍兵学校に入学することになった」との知らせが届き、男は驚いた。 息子はすっ

      • ネタバレは精神衛生を良好に保つ

        世間の人々は、ネタバレを忌み嫌う傾向にあるようだ。 確かに、これから観るにあたって「あー、あれはこういう話でラストはこんな感じだったよ」と詳細に言われたら、萎えるかもしれない。 「私これから観るんですけど…」と多くの人が思うだろう。 だが私は、時と場合によるが、基本的にネタバレは歓迎だ。 なぜなら、心の準備ができるから。 「心の準備ができる」ということは要するに、「精神的な衝撃から心を守ること」である。 小栗旬主演の「二つの祖国」(原作・山崎豊子)というドラマを観て

        • ウルドゥー語を1年間ゆるゆるとやってみた

          ウルドゥー語を学ぼうと思った直接のきっかけは、友人が東京外国語大学のオープンアカデミーを紹介してくれたことだった。 外部向けにオンラインで様々な言語の講座が開かれていて、ウルドゥー語を勉強したいがどうやって勉強しようかと悩んでいたときだったのでまさに渡りに船だった。 ところで日本ではウルドゥー語はすっかりマイナー言語扱いだ。 まあ日本では、アラビア語やロシア語ですらもマイナー言語扱いされるらしいので、然もありなん、といったところか。 実際ここでは、ウルドゥー語を学ぼうと

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          尊敬する人は?

          昔から「尊敬する人は?」という質問が苦手だった。 今でこそ知識量も増えて特定の人の名前を答えられるが(まだその答えを披露する場面に出くわしていない)昔は、特に小学校の頃は頭を抱えるくらい悩んだものだった。 この質問は、なぜか小学校時代では「将来の夢は?」という質問の次ぐらいによく聞かれる質問だった。 よく「両親」と答える人がいたが、私の脳裏に「両親」が思い浮かんだことはなかった。 両親のことを考えると苦しくなってとても答えられなかった。 あまりにも困って「ねえ、なんて

          尊敬する人は?

          静かな年の瀬

          今年は新しいことをたくさん始めた。 日本語を教え始めた。ウルドゥー語を学び始めた。Twitterを始めた。 小学校で学童の仕事も始めた。 そして新しい出会いがいっぱいあって、友だちも増えた。 2022年から始めた5年日記も、2年分、1日も欠かさず書くことができた。あと3年、頑張ろう。 だから来年はいい年になるとは思ってはいない。今年も今年でいっぱい辛いことがたくさんあった。 大学院も退学しようと思ったが、結局、色々悩んだ結果、戻りたいと思った時に戻れるように1年間の

          川崎の夏空

          7月3日、月曜日。 久しぶりに見た祖父は、ここ最近私が見ていた祖父の中のどれよりも、目がはっきり開いていた。 少し話しかけてみると、わずかに首をこちらの方に向けてくれた。 だがすぐに窓の方へ向いた。 彼の目は、ただ川崎の空を見上げていた。 その目は、いつになくはっきりと開いていた。 生きている祖父を私が見たのは、それで最後になってしまった。 それから約1ヶ月後、同じ川崎市内の新しい病院に移って1週間も経たない朝、容体急変の連絡が母にもたらされた。 母や医療関係者に

          自分に合わない環境・ヒトと決別するという決意

          将来についてより良い選択をするためのヒントは、目を凝らせばあちこちに落ちている。 今まで生きてきた人生の中にも当然、それはある。 大学院中退を決意することは重大な選択で、その理由や背景には様々な事情がある。 そして私はこれから、その選択をしようとしている。 小さなきっかけはいっぱいあったけど 私の出身大学の学生に、院進する人はそれなりに多い。 院試に合格するのが大変な専攻もあれば、人並みに頑張れば普通にできる専攻もある(※あくまで私の主観に基づく) 私は凡人なので、

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          白斑が物語る、私の人生の一部

          薬をもらうためにとあるクリニック行ったら、採血をされた。 看護師が白斑が残ってる私の腕を見て 「アトピーだったんですね、今まで大変でしたね」と、やさしく言った。 このシミや白い痕だらけの私の腕を見てそう言ってくれた人は、いまの今まで、一人もいなかった。 採血なんて人生の中で何回も経験してきたが、医療関係者でも、そんな人はいなかった。 だからこの看護師が、初めて。 別にいなかったからどう、という話ではないのだが、妙に心が浮ついたような、そんな気持ちになった。なぜなんだろ

          白斑が物語る、私の人生の一部