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【転職活動】納得度の高い転職をするために何社くらい応募する?

みなさま、お盆はいかがお過ごしでしたでしょうか。
仕事の方、帰省した方、のんびりした方・・・思い思いのお盆を過ごされたと思います。

転職業界の通説として、お盆明けは転職活動を始める方が増えると言われています。
お盆休みは、実家への帰省や夏休みで友人や親戚と会う機会が多く、改めて自分や自分の人生、キャリアについて見直すタイミングになるようですね。
(同じ理屈で、婚活を始める人もいるのでしょうか。)

転職活動の前半で抱える悩みの1つに、「応募」があります。
特に初めての転職だと、エージェントに多くの求人を勧められるものの、どんな企業に、何社くらい応募したら良いのかわからない、という方も多いのでは?

そこで今日は、転職活動中の最適な応募数と応募への考え方について、転職エージェント経験や自分自身の転職経験から、思うところをお話します。
転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。


みんな、どれくらい応募しているの?

転職サービス大手のdodaが2023年の登録者を対象に行った調査によると、内定獲得までに応募した求人の数は、平均して27.0社だそうです。
https://doda.jp/guide/oubo/heikin/

一方マイナビが2021年に行ったインターネット調査では、内定獲得までの平均応募件数は8.4件となっています。
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2022/03/2021tenshokudoko-1.pdf?_ga=2.234888005.579245371.1724028343-563998278.1722758999

大手エージェントでも全く数字が違いますね。
この差は、調査対象者の違いによる影響が大きいと思います。
当然ながら、選考の合格率が低いほど応募数は増えていきます。
そして選考の合格率は、転職先の業界・職種、キャリアチェンジの有無、希望条件など、様々な要素で変わります。
そのため、どんな方がどんな転職をしたか、が変わると数字が大きく変わる可能性があります。

マイナビの方はインターネット調査なので、エージェントを使わずに転職した方の回答も混ざっていることも、影響しているかもしれません。
ただ個人的には、マイナビのデータの方が実態に近いのではないかと思います(理由は本記事の後半で)。

応募しすぎ問題と応募しなさすぎ問題

どのように応募し、選考を進めていくかは、人それぞれです。
実際、私が支援した方でも、とりあえず1社受けてみたらそこで決まった、という方から、転職活動に迷ったり苦戦したりして、数十社応募された方まで、さまざまでした。

ただ、応募数が多すぎても少なすぎてもデメリットがあります。
以下では、パターンごとに解説したいと思います。

応募しすぎる転職活動(大量応募)は、雑になりがち

エージェント時代、「どうせ落ちるから」と大量に応募される方に出会うことがありました。
100社ぐらいに応募し、もはやどこに応募したか自分で分からなくなっており、企業に推薦すると「一度選考しています」と指摘を受けることもありました。

多くの企業に応募して、可能性を広げることは大切です。
しかし、思考停止で無差別に応募することとは全くの別物です。
「どこでもいい」と思っている人を、企業は採用したいでしょうか。

仮に書類選考に合格したとしても、根拠を持って企業を選んでいないので、志望動機が曖昧だったり、キャリアに対する真剣味が感じられないといった理由で、面接で不合格になる可能性が高いです。

優秀な方なら書類選考の合格率が高まるので、想定以上の面接案内が来てしまい、対応しきれなくなる場合もあります。
結果として、十分に準備できないまま面接日を迎えてしまったり、面接で併願先企業の内容を話してしまうリスクももあります。

準備不足や疲れた状態で面接を受けても、自分の力を出し切ることはできません。
その結果、面接での見送りが続いてしまい、転職活動が長引いたり、心身の疲れを溜め込み、負のスパイラルに入っていくことがあります。

エージェントはKPIとして応募獲得の数に目標を設定していることがあるので、たくさん応募するよう促します。
しかし応募先企業は、自分の考えで選んで決めましょう。

応募先を厳選し過ぎると、ベストな1社を選べなくなる

一方で、「慎重に転職したい」という理由で、厳選に厳選を重ね、1社ずつ応募する方もいらっしゃいます。
しかし本当に「慎重な転職」をしたいなら、複数の応募を勧めます。
1社ずつ厳選して応募することは、2つの理由でリスクがあるからです。

1つ目の理由は、応募前に応募者が得られる情報は非常に限定的であることです。
企業HPや採用サイトは魅力的に作られており、口コミサイトは退職者によるコメントが多く、ネガティブな情報に偏りがちです。
求人票は、限られたスペースでの文字情報しかなく、仕事内容は概要しか書かれていないことも多いです。

つまり、求職者は噂や表面的な情報だけで、応募するかどうかを判断していることになります。
そのため、応募のハードルを上げ過ぎると、「実は面接で話を聞けば魅力的な企業」の存在を見落としてしまうかもしれません。
まずは裾野を広げ、気になる点は面接でしっかり確認しましょう。

※面接の準備は別途解説しているので、ご確認ください。

2つ目の理由は、現職以外の比較対象が無いため、内定先企業の懸念を見落としやすくなることです。
その結果、他社と比較すればわかったはずの懸念(例.面接から察する組織の雰囲気など)に気づかず、入社を決めてしまうことがあります。
「他社と比較せず、内定をいただいた1社に決めてしまった」という後悔は、しばしば伺います。

そのほか、1社ずつ応募することは、見送りが続いた場合に転職活動が長引いてしまうというデメリットもあります。
慎重に転職先を決めたい方ほど、きちんと複数社の間で比較し、ベストな1社を選ぶことをお勧めします。

大切なことは、応募数より【応募先】

結局、最適な応募数は何社なのでしょう?
究極の答えは「数を気にしない」です。

転職活動を行う際は、転職の成功イメージを描くことが大切です。
何のために転職し、どうなれば「転職成功」と言えるのか、について言語化し、転職活動で大事にしたいポイントを整理しましょう。

そして、自分にとっての重要なポイントを満たす可能性のある企業には、積極的に応募し、面接以降の選考過程で詳細を確認します。

このようにしていけば、無差別に応募することも、1社ずつ応募することも無くなるでしょう。

参考:エージェント側のKPIから適正値考える。

とはいえ数は気になる、という方もいらっしゃるでしょう。
ここからはエージェント目線で適切な応募数を考えてみます。

エージェント時代、領域にもよりますが、転職先決定に向けて、一人3件前後の一次面接を目標としていました。
(ハイクラス以上は1〜2件、若手は5件ぐらいなど、多少のばらつきはありました)

エージェントにより差はありますが、書類選考の合格確率は20〜50%。
マイナビやLHH転職エージェントによると平均で30%程度とのことなので、書類選考に合格して1次面接を3~4件設定するためには、10件前後応募すれば足りそうです。
これが冒頭でお伝えした、マイナビの調査結果(平均8.6件の応募)がしっくりくる理由です。

ただしこれは、経験業界・職種の場合で、キャリアチェンジを希望する場合などは、もっと多く受ける必要があるでしょう。

なお、この前提には、自分に合ったエージェントに出会うことも重要です。
エージェントの力量や得意領域によって、選考合格率が変わるからです。

私自身の担当求職者でも、他社エージェントでは全く書類選考に合格しなかったのに、自分の紹介求人では書類選考の合格率が50%を超えた、ということがありました。
逆の現象もあり、エージェントを使う際は、人間的・領域的な相性も転職の成功において重要のポイントになるかと思います。

まとめ

今回は、転職活動における適切な応募数について解説しました。
転職目的に沿って応募し、納得のいく企業から内定をいただければ、それが今のあなたにとっての適切な応募数となります。

納得感のある転職をするためには、まず自分自身の転職目的と転職で重視したいポイントを明確にしましょう。
その上で、視野を広げながら色々な企業を比較検討していくと、ベストな選択肢を見出しやすくなります。
その過程で、自分に合った企業を選定してくれるエージェントに会うことも大切です。

秋に向けて転職活動に取り組まれる方は、是非頑張ってください!

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