コロナ禍での茶道の冬支度-寂しい炉開き
理系ファッションアドバイザーの Kaori です。
11月半ば、寒くなってきましたね。茶道の世界でも、11月からは本格的に冬に入ります。お湯を沸かす炭の場所が、夏のお点前とはガラっと変わります。
風炉から、炉へ。
暖かさのある炭や火が、客席にぐっと近づくのが炉です。
※適当な図ですみません(笑)。「亭主」とは、お茶を点てる人、「客」とはお茶を飲む人です。
「今回の冬で、初めて炉を使い始める」。その日を「炉開き」と呼びます。プール開きのように、またはそれ以上に、「炉開き」は特別なのです。食べる物が違います!
普段のお稽古:干菓子、練り切りなどのお茶菓子を食べる
炉開き:温かいお汁粉を食べる
これが従来の姿。しかし!!!
今年はコロナ感染対策もあり、私に先生の配慮の元、個包装にされたお菓子以外は食べていません。よって、おしるこも無し!
ミルクのないコーヒーの様な寂しさを感じました。ミルクがなくてもコーヒーは飲める。けれど、ミルクがあることでカフェラテやカプチーノ等の変形種も飲める。
ちょっとだけ、残念。仕方ないけど、残念。
おしるこを食べれないことを残念に思う日が来るなんて思っていなかった。私は子供の頃から、和菓子が嫌いだったから。(というか、全く甘党ではなかった)
私の実家は、お寺です。いつも色んな和菓子が家にあり、お檀家さんが持ってきて下さることも多々。時には、大きな最中が100個、家にあることも。食べる間もなく、見るだけで和菓子に飽き飽きしていた。
そんな私が、ここ数年で和菓子を食べるようになった。
茶屋に入って、わざわざ、おしるこを注文した事はない。茶道教室で出されたから食べていた。今まで、それを嬉しいとか嫌いとかも思ってなかった。
今年初めて気がついたのだ。
私って、案外おしるこが好きだったのかも
これまでは毎年あったものが、姿を消す。失くなることで、自分の本当の気持ちに気がついたりするのかもしれない。
きっと私はこれからも、茶屋でおしるこは頼まない。きっと焼き団子や磯辺焼きを食べる。
けれど、またいつか、炉開きでおしるこを飲める日を、心待ちにはしている。
あの時と、同じ味がするのかしら。それとも違うのかしら。
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