最近は・・・

ブログ読者の方々、お久しぶりです。

ロンドンでは4月12日からマッサージ業などのいわゆる濃厚接触業の再開が認められ、私もありがたいことにバタバタしております。

これまでのブログでちらほら書いてきたように、「徒手療法家にとって臨床で重要なファシアに関する事柄」はこれまでに網羅してきたつもりなので、新たなブログネタは今の所ないです。どちらかというと、ここ2年くらいは臨床上「もっと大きな目」で見るようなブログの内容になっていて、未だに「ファシア!ファシア!」「筋膜がー!筋膜がー!」っていう治療家の方々にはご期待を裏切るような内容になってしまって申し訳ないです。

ロックダウン中、私は勉強するモチベーションをなくしていたので(笑)、ずっとネットフリックスで映画やドラマを見ながら逐次通訳の練習をしていました(ってことにして映画やドラマばっかり見ていた自分への罪悪感をなくしています(笑)。仕事再開してからはちょっと勉強する気がでてきたので、今は主にAdam MekeansとBen CormacのBetter Clicician projectとGil HedleyのIntegral Anatomy online courseで毎日少しずつ勉強しています。

まずはBetter clinician project (BCP)の紹介(リンク)

私が過去3年くらい1番影響を受けているイギリス人理学療法士のAdam MekeansとBen Cormacが行っているオンラインセミナーです。過去のブログでも触れてありますが、彼らは徒手療法(カイロ、オステ、マッサージ、鍼など)を骨格筋の治療においてはあまり評価していません。否定はしていないとは言っていますが、エビデンスベースで考えると「果たして我々理学療法士があいも変わらず徒手療法を提供しつづけていいのか?」という雰囲気を出しまくっています(笑)。このオンラインセミナーでは解剖、生理はもとより、論文(リサーチ)をベースにどのようなマネジメントがいいのか、どのようなリハのバリエーションがあるのかなどが学べます。毎月10ポンド(日本円で1500円弱)なので、お得感はあると思います。

次に紹介するのがGil HedleyのIntegral anatomy online course(リンク)。毎月15USドル(日本円で1500円くらい?)でGilが過去数年に渡って行ってきた解剖実習をオンラインで見れます。量は膨大になり、自分の好きな箇所を何度も繰り返しみることができます。特筆すべきは、受講者があたかも始めての解剖実習に挑むかのように、解剖の初歩の初歩からすべて説明しています。たとえば、献体の触れ方、メスの持ち方、皮膚の切り出しかた、など。それだけでなくご献体を皮膚から骨まで繋がりを重視しながらの一連の解剖のビデオも見ることが出来るので、そうとうわかりやすいと思います。(とはいえ、まだ実際に実習に参加されたことがない人にはあまり実感はできないかもしれないですが。)

コロナのおかげで(せいで?)貴重な解剖実習の経験をオンラインでもできるようになりました。他にも私の知っているところでは、Anatomy trainsのオンライン解剖講座(リンク)やJulian Bakerのオンライン解剖講座(リンク)があります。Anatomy trainsの講座は日本語翻訳があるにしても1回(1コース、例えばディープフロントラインの講座が)5万円は高すぎない?(笑)。Julian Bakerの12日間行われた解剖ライブの録画を見るのにも225ポンド(日本円で4万円弱)だし、そう考えるとGil Hedleyのメンバーシップは破格の値段だと思います。ただ日本語翻訳(字幕)がありません・・・。

ブログ読者の方々とは今後私がどのようにその「英語の壁」を突破できるようになるか考えていきたいです。例えばお互いがメンバーシップに加入してZoomで一緒に見るとか(もちろん著作権の関係があるので、コース主催側に確認はとらないと駄目ですが。)もし意見や提案があったらよろしくおねがいします。


他に最近あった面白かったことといえば、有名な石川県の加茂整形外科の加茂先生のFacebookのアカウントに某整体師が現れ、さんざん加茂先生のポストを荒らしていました(笑)。その某整体師の言い分は「加茂先生の治療で患者は治っていない!」「痛みは”亜脱臼”が原因なのだから亜脱臼を直さないと痛みは取れない」「俺ならなんでも一発で治せる!」などでした(笑。なのになぜかその某整体師の治療院には「常連さん」が多数いらっしゃる模様(笑)。一発でなんでも治るのになんで常連さんがいるんだろうか?(笑)そんなに簡単に人間の関節って亜脱臼しまくるんでしょうか?(笑)

まあその整体師の言い分のバカさ加減はこのブログ読者の方々ならおわかりかと思います。わからない人がいたら過去のブログ全部をもう一度読み直してみるのと、また治したと思って悦に浸っている治療師を揶揄った過去のブログ(リンク)を読むといいと思います。

で、その”亜脱臼整体師”(別名”一発整体師”)と加茂先生のやりとり(論争というほどのものではありませんでした(笑)は整体師が加茂先生に向かって「お前は覚醒剤でもやっているんか!」的な発言で加茂先生側からブロックを食らってしまい終了になってしまいました。毎日の楽しみだったのですが(笑)。

その加茂先生と某整体師のやりとりの中で腰痛について語られていたので、私もほんの少しだけ参戦しました(笑。まあ亜脱臼整体師の理論は置いといて、私は加茂先生の「(馬尾症候群、炎症性疾患、内臓疾患、外傷などは除いて)腰痛はなんでもかんでもMPS(筋筋膜痛症候群)で処理(治療)」的な考えには異を唱えていまして、そのあたりを突っ込みました。もちろん神経について、痛みについて研究している先生方の理論を元にです。しかし加茂先生からさらなる議論は強制的に終了させられました(笑)。過去のブログでも書いたように私は加茂先生の神経学に関する理論は少し疑問があります(それについても過去のブログで言及してあります)。あまりにも単純化しすぎていると思うし、鍼灸師マッサージ師理学療法士ならもっと詳細に勉強すべきだと思っています。とはいえ普段、徒手療法家の臨床にはほとんど遭遇しない稀なケースまで想定して勉強すべきかどうかは議論が分かれるところだと思うので、なんでもかんでもMPSとして治療でもいいのかもしれませんが。

腰痛に関してもう少し深く生理学や解剖学や治療法を勉強したい人がいれば、BCPでも紹介されたTom Jessenの坐骨神経痛の話が参考になると思います。Tom Jessenの本は彼のウェブサイトで購入できます(リンク)。その本を購入しなくても彼のウェブサイトにサブスクリプションすれば、その本の要約みたいなE-mailが7−8個送られてきますので、それをDeepleで翻訳かければ結構な勉強になると思います。その中で(まだ本当なのかどうか私はわかりませんが)、腹筋運動をすると(腰椎を前屈させると)椎間板ヘルニアになるというのが実は嘘というか間違いというのにはびっくりしました。

ここから先は

227字 / 1画像
このマガジンを購入すると、更新記事はずっと追加料金なしでよむことができます。またコメントもできますので、書籍とは違い、読者とのインターアクションも積極的に行っていきたいと思います。よろしくお願いします。

ファシアについて徒手療法家が知っておくべき情報を随時更新していきます。またファシアに限らず徒手療法に関する事柄も随時追加していきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?