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体調が悪い時に思い出すもの

おはようございます。ここ数日は一日中ひたすら無気力でひたすら漫画を読んで過ごしたり、体調を崩したり、時々noteを開いても何となく書く気になれず、他のユーザーさん達の更新頻度やスキが付いている数を自分と比べて落ち込んだりしていました。少し前の記事で「思ったよりそーゆーの気にならないですドヤッ☆」とか言ってた自分はどうした。まあそんな時もありますよね、にんげんだもの。

この記事を読んでくださっている貴方は、体調が悪い時に起こりがちなことや、思い出すことって何かあるでしょうか。
私の場合は、よく悪い夢を見るということに加え、子供の頃に食べた、ある2つの食べ物の思い出が蘇ります。今日はそんな思い出話です。

食べ物その①カラフルな輪っかのシリアル

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こんなやつ。「フルーツループ」という商品名だったのは知りませんでした。

小学生の頃までは何度か家族に連れられて行った海外旅行先でよく体調を崩していた私。これを初めて食べたのは、小3くらいの時に行ったハワイのホテルでした。
この時もハワイ到着の翌日くらいに熱を出し、ホテル内にあった病院にかかり、薬を処方され大人しく寝てなさい的なことを言われる。いや、当時の私は今よりもっと英語は分からなかったので、母曰く…です。

両親には心配されましたが、当時から私は留守番大好き一人大好きな子供だったので、一人で寝てるから大丈夫、とかなんとか言って両親を観光へ行かせて、自分はホテルの部屋で待機。

ご飯を食べに外出もできないからと、母が朝食にと現地のスーパーで買ってきてくれたのがこちらのシリアルでした。

赤、ピンク、オレンジ、緑…初めて見る色とりどりのシリアルに、熱を出してブルーだった私の気持ちは少し上向きました。日本で売っているシリアルと言えば、同じ輪っかの形でも「チョコワ」みたいな茶色一色のやつとか、あとはコーンフレーク。「チョコクリスピー」もあったっけ。とにかく、こんなカラフルなシリアルは今まで見たことがありませんでした。

参考添付した画像より、実物はもっとドギツい色だった記憶があります。あの、いかにもアメリカンな感じの、自然界には存在しないであろう色、身体に悪そうな着色料をバンバン使っていそうな感じの色でした。

どんな味がするのかと期待に胸を膨らませ、牛乳と一緒に数粒スプーンで掬って口に運ぶ。

…うん?

これは今までに食べたことのない味だ。シリアルだし、カラフルな見た目からして甘いであろうことは予想がついていたけど、想像していた甘さとは全然違いました。
日本のスーパーで売っている外国製のガムのような、子供用歯磨き粉のような、砂糖以外の「もっと甘くなる何か」が入っていそうな味。発熱で味覚も普段より落ちていた可能性もありますが、それを差し引いても強烈な味でした。

ポッキーとかコアラのマーチとか当たり前に食べていたけど、日本のお菓子って美味しかったんだ。ハワイのホテルで一人、私は熱のある頭でぼんやりと思いました。

数年後くらいに日本でもカラフルな色のシリアルがスーパーに並ぶようになり一度食べたことがありますが、色合いも幾分ふんわりしていて、味も比較的優しい甘さになっている気がしました。もちろん「ハワイで熱を出しながら食べた」という私の思い出補正みたいなのもある気はしますが。アメリカ本土の地を踏んだことはありませんが、ネットやテレビなどで見た限り、アメリカのスイーツって基本的に極彩色で大味なんだろうな…と思っています。

食べ物その② ンゴ(ランブータン)

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一般的にはランブータンと呼ばれるようで、東南アジアで親しまれている果物です。「ンゴ」というのはタイ語での呼び方らしいです。「ンゴ」でGoogle検索したら、当然ながらネットスラングの「〜ンゴ」がトップに出てきました。
ザクロのような見た目をしており、割ってみると中には白くて丸い、果実が入っています。味はとても甘くて瑞々しいです。

こちらも、小学生時代の海外での思い出。小学校の友人のお母様がタイ人の方で、私と母と友人親子とでタイ旅行へ出掛けた時のことです。

首都バンコクで滞在したホテルの部屋にウェルカムフルーツとして置かれていたのがこの「ンゴ」でした。とっても甘い「ンゴ」の魅力に私は取り憑かれたかのごとくもりもりと食べ、追加分を現地のスーパーで母に買ってもらっていたほど。

バンコクに到着した日の夜はパイナップルチャーハンを美味しい美味しいとかきこんでいたものの、今回の旅行も例に漏れず翌日になって熱を出しました。熱が下がるまでは、これまたホテルで待機。とにかく食べられるものを食べて栄養を取らねば、ということでホテルではひたすら「ンゴ」を食べ続けました。

数日で熱が下がったのでその後数日観光した後、隣国ラオスへ移動したのですが、すっかり「ンゴ」が気に入った私は「ンゴ」をいくつか自分のナップサックに詰めていきました。

しかし、ラオスに到着してすぐに熱がぶり返す。現地の医者に診てもらい処方されたのは、オレンジジュース…ではなく、オレンジジュースの色をしたなにか(液体)でした。熱で意識がもうろうとする中、オレンジジュースの味を想像して飲んだらとんでもなくマズかった。このマズさを上手く伝えられないのが私の文章力の限界ですが、私の人生史上マズかった飲み物不動の一位です。

で、「オレンジジュース色の飲み物」が飲めたもんじゃなかったので、今回も「ンゴ」なら食べられるはずだ…とナップサックを開けた瞬間、私は固まってしまいました。
当時は7月終わり〜8月にかけての真夏、東南アジアの蒸し暑い気候の中で「ンゴ」の甘い香りに引き寄せられたのか、ナップサック中に無数の小さなアリさんが。夏ということでこの旅行中はとにかく虫が多かったので虫の出現にはある程度慣れてはいたものの、急に熱が上がった気がしました。「ンゴ」は腐ってはいなかったもののさすがに食べる気が起きず、泣く泣く捨てました。

結局帰国するまで熱が下がらなかったので、ラオスではホテルから一歩も出られず。ラオスで記憶にあるのは、ホテルの部屋の中を這っていたヤモリ、あの非常にマズい飲み物、「ンゴ」の甘い香り、そしてアリンコ。それくらいです。

あれ以来、「ンゴ」は口にする機会もなければ日本国内のスーパーなどで見かけたこともありません。タイ料理屋さんでは食べられるのかな。頑張って探せばネット通販で購入できる気もするけど、そんなに大量に食べられるものでもないし。
だけど、20年以上前のことなのにあの甘みと食感は今でも鮮明に覚えています。いつかまた、どこかで出会えたらいいなあ。