春のバスであなたを待つ
毎年この時期には、ある決まったバスに乗る。
バスには乗客が2・3人。
1ルートの最初のバス停から最終のバスターミナルまで。
耳にイヤホンをつけ、固定の席へ腰掛けた。窓の外は揚々として明るく、道は荒くてバスが大きく揺れる。
こんなに揺れているのに眠気にいつも襲われるのは何故だろう。いや、この揺れだから心地がよいのかもしれない。それか窓からの日差しのせいかもしれないし、そうじゃないかもしれないけど、そんなことより。
プシュー
バスの扉が開き、私は顔をあげて乗客を確認する。毎度期待しては違って、ちょっとだけふてくされてしまう。
また次のバス停に期待して、バスに揺られる。
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