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欲張りは身を滅ぼす

会社の先輩とチャットでやりとりする際、ついやってしまうことがある。それは、1ターン余計に返信してしまうことだ。必要なやりとりで終えていればいいものを、何か気の利いたことを言おうとして、付け加えてしまう。歳の近い同僚なら、どうでもいい話題でもキャッキャと付き合ってくれるが、ひと回り上の人だと反応は違ってくる。返事が来ないのだ。

困らせたか、鬱陶しいと思われたか。考え出したら最後、返事がないことにクヨクヨと悩みつづける。あの余計な一言さえなければ、こんなに悩むこともなかったのに。いま過ぎ去った時間を、もっとスマートに、有意義に過ごせただろうに。

直接の会話では、もうちょっと上手くやれているはずなのだ。話がある程度盛り上がり、いい塩梅になったら終える。自分だってしつこいのは苦手だし、必要以上にダラダラ話をつづけるのは好きじゃない。ではなぜ、チャットではそんなことをしてしまうのか。

顔が見えない分、気が大きくなって、「面白いことを言いたい」みたいな厚かましさというか、欲張りな質が出てしまっているのではないか。しかしその欲張りは決まって裏目に出て、自己嫌悪へとつながる。よく考えれば、普段そんなに喋るわけでもないひと回り下の相手から、いきなり距離感の近いチャットを送られてきたら、困らせるに決まっている。

ああ。「足りないくらいがちょうどいい」というのはこういうことか。自分への戒め、「腹八分目」。欲張った時点でもう、アウトなのだ。力めばその分、怪我もしやすい。

そういえば最近下っ腹が出始めた。精神的欲張りは、身体面にも影響を及ぼすのだろうか。

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